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2024.05.30

管理職向けコンプライアンス対策と役割|7つの違反例も紹介

2024.05.30

管理職向けコンプライアンス対策と役割|7つの違反例も紹介

ビジネススキル

人事制度・組織づくり

ハラスメントや情報漏えいといったコンプライアンス違反は、企業の社会的信用の失墜や経済的損失につながる可能性があります。 コンプライアンス違反を防ぐためには、管理職が中心となって社員のコンプライアンス意識を高めることが大切です。 この記事では、職場のコンプライアンス対策における管理職の役割を解説します。 コンプライアンス違反例や違反を防ぐための対策も紹介するので、ぜひ参考にしてください。 コンプライアンスとは コンプライアンスとは、「法令遵守」を意味する言葉で、企業においては法律を守るだけでなく、就業規則や社会通念上のルールを守ることも含まれます。 例えば、パワハラやセクハラ等のハラスメント、長時間労働、情報漏えい、著作権侵害等がコンプライアンス違反に該当します。 コンプライアンス違反によって企業は社会的信用を失ったり、経済的な損失を被ったりする可能性があるため、管理職を中心として社員のコンプライアンス意識を高めて違反を防止することが大切です。 コンプライアンスが重視される社会的背景 企業が社会的信用を得ていくためには、社員一人ひとりのコンプライアンス意識を高めていき、コンプライアンス違反を起こさないことが重要です。 ここでは、なぜコンプライアンスが重視されるようになったのかを社会的背景から詳しく解説します。 背景1. コンプライアンス関連法の施行・改正 コンプライアンス関連の法令は多く、下請企業に対する無理な値引き交渉等を禁止する下請法や、著作物の無断使用を禁止する著作権法等、さまざまな法令があります。 正しく把握していなければ、知らないうちに法令違反してしまう可能性があるので注意が必要です。 また、2022年から大企業・中小企業問わず就業規則等にパワハラの禁止や処分についての規定を設けたり、相談窓口を設置したりするパワハラ防止対策を講じることが義務化されました。(参照:https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/00330.html ) コンプライアンス違反をしないためには、管理職がコンプライアンス関連法の施行・改正内容を把握したうえで、社内ルールの改定や部下指導をしていくことが求められます。 背景2. SNSの普及 SNSの普及によって個人が容易に情報発信できるようになったことから、SNSを通じて顧客情報や機密情報が漏えいするリスクが高まっています。 SNSの不適切な利用は企業の損失につながる恐れがあるため、管理職は情報の取り扱いについて部下に指導する必要があります。 また、インターネットが普及した現代では、企業の不祥事がSNSで急速に拡散されるリスクもあり、社員一人ひとりのコンプライアンス意識を高めることが大切です。 背景3. リモートワークの導入 働き方の多様化が進み、リモートワークを導入する企業が増加しました。 リモートワークの導入によってパソコンやUSBメモリ等を社外に持ち出す機会が増えると、情報漏えいのリスクが高まります。 情報漏えいが起きると企業の社会的信用を失うだけでなく、取引先や顧客から損害賠償が請求される可能性があるため、適切な情報管理をしなければなりません。 そのような状況にならないためには、管理職がリモートワークに対応したセキュリティ対策ルールを周知し、情報漏えいを防ぐ必要があります。 コンプライアンス違反例 コンプライアンス違反をしないためには、どのようなケースが違反に該当するのかを知っておくことが大切です。 ここからは、コンプライアンス違反の事例を紹介します。 1.ハラスメント ハラスメントは社員同士のトラブルだけでなく、企業に対する訴訟問題や企業イメージの低下につながる可能性があります。 大手繊維メーカーの男性社員が上司から暴言を浴びせられる等のパワハラを受けて退職を余儀なくされたとして、会社と上司に対して計660万円の損害賠償を求めた。 その後、裁判で上司によるパワハラがあったと認められ、計55万円の支払いが命じられた。 パワハラやセクハラだけでなく、産休や育休を理由に不当な扱いをする「マタニティハラスメント」や、飲酒を強要する「アルコールハラスメント」等さまざまなハラスメントがあります。 管理者は、どのような発言や行動がハラスメントに該当するのかを理解し、自身が違反しないことはもちろん、ハラスメントが発生しない組織づくりをすることが求められます。 ハラスメント教育については「「ハラスメント教育」とは?企業で取り組むべき内容を徹底解説」をご覧ください。 2.長時間労働 働き方改革が進んだ昨今においても、法律で定められた範囲を超えた長時間労働が行われている企業があります。 電子部品メーカーに勤務していた男性社員が急性心筋梗塞で死亡した原因が長時間労働だったとして、遺族が会社に計約8100万円の損害賠償を求めた。 男性の時間外労働は発症直前の1ヵ月間が約69時間、その前の1ヵ月は約81時間、さらに移動時間を労働時間に計上していない出張を繰り返していた。 裁判所は過重労働と死亡の因果関係を認め、計約5,700万円の支払いを命じた。 管理職が部下の労働時間を把握して改善や対策を行わなければ、退職者の増加や社員の心身不調による生産性の低下につながります。 社員からの訴訟問題に発展するだけでなく、採用活動にも影響をおよぼすことで優秀な人材が獲得できない状況になってしまいます。 長時間労働の解決方法については「生産性の低下を招く長時間労働の解決法」をご覧ください。 3.情報漏えい 情報漏えいが起きると損害賠償金や慰謝料の支払いが発生したり、取引先や顧客からの信用が低下したりする可能性があります。 自治体から業務委託を受けていたITサービス会社が許可を得ずに業務を再委託、再々委託し、再々委託先の社員が酒に酔って住民の個人情報が入ったUSBメモリを一時紛失した。 自治体はITサービス会社に2,900万円の損害賠償を請求し、支払いが行われた。 働き方の多様化が進み、リモートワークが導入されたことにより社外で仕事をする機会も増えています。 働き方の自由度が高くなった反面、パソコンやUSBメモリを紛失したり、情報を盗み見られたりする情報漏えいリスクが高まっています。 そのようなトラブルを起こさないためには、社外でパソコンや顧客情報を取り扱う際のルールを定め、従業員に周知することが大切です。 4.SNSの使い方 SNSの普及により、会社が運用するアカウントはもちろん、社員個人の発信についても教育する必要があります。 飲食店の店舗内でアルバイト従業員が配膳用のトレイ等を使って悪ふざけする動画がSNS上で拡散され、動画撮影に関わった3人が解雇処分となった。 飲食店は全店舗を一斉休業し、従業員教育と店内清掃を実施するとした。 このような違反を抑制するためには、不適切な投稿が企業にどれほど悪影響を与えるのかを伝えることが大切です。 SNSの炎上事例や対策方法については「SNS炎上の原因と対策|国内外5つの事例を紹介」を参考にしてください。 5.著作権違反 著作権違反は、イラストや文章といった著作物を著作権者の許可を得ずに利用することをいいます。 著作物であることに気付かずに、著作権違反をしてしまうケースもあるので注意が必要です。 自治体の職員がネット上にあったイラストをフリー素材と勘違いし、自治体のホームページに無断で掲載した。 しかし、このイラストは有料販売サイトで公開されていたもので、イラストを掲載しているサイトの運営会社から使用経緯について問い合わせる文書が届き、無断使用が判明。 自治体が権利者側に損害賠償金として約25万円を支払った。 著作権違反では、権利者の告訴によって10年以下の懲役または1,000万円以下の罰金が科せられる場合があります。 このような事態を回避するためにも、部下に対して何が著作権違反に該当するのかを周知したうえで、ホームページやチラシにイラスト等を使用する際に事前確認できるような業務フローを整えていく必要があるでしょう。 6.不正受給や書類の改ざん 助成金や補助金を不正受給したり、会計書類やデータを改ざんしたりする行為は法律違反です。 企業の社会的信用を失うだけでなく、法律で罰せられる可能性があります。 大手鉄鋼メーカーで製品の品質検査データが数十年にわたり改ざんされていたことが発覚した。 不正競争防止法違反として会社に罰金1億円の判決が言い渡された。 不正受給や書類の改ざんは、直接的に指示をしていなくても成果を追い求めることで発生してしまう場合があります。 そのような事態にならないためには、目標達成が難しかったり、トラブルが発生したりしたときに管理職に相談できる風通しのよい環境を整えることが大切です。 7.下請法 下請法とは、下請企業に対する無理な値引きや口頭発注による代金の未払いといったトラブルを防ぎ、立場が弱い下請企業を守るための法律です。 下請企業への不当な取引は、下請法違反にあたります。 量販店を運営する企業が下請企業23社の支払代金を不当に減額したり、正当な理由なく商品を返品したりしていた。 これらの行為が下請法違反にあたるとして公正取引委員会が勧告し、量販店の運営企業が違反認定された相当分の計約3,550万円分を下請企業に支払った。 管理職は、部下に対してどのような対応が下請法違反となるのかを指導し、下請企業と適切なコミュニケーションが取れる環境を整えることが大切です。 コンプライアンス対策における管理職の役割 社員一人ひとりのコンプライアンス意識を高めるためには、管理職がどのような行動をするのかが重要です。 ここでは、コンプライアンス対策における管理職の役割を解説します。 部下の手本になる 部下のコンプライアンス意識を高める立場にある管理職が違反をしていると、部下にコンプライアンス教育ができません。 そのため、まずは管理職自身がコンプライアンス違反をしていないことが前提となります。 なかには、気付かないうちにコンプライアンス違反をしている場合もあるため、どのようなケースがコンプライアンス違反に該当するのかを押さえておくことが大切です。 「部下のため」や「会社のため」といった理由でパワハラや不正をしてしまわないように、コンプライアンスに関する正しい知識を身につけ、部下の手本となる行動を取りましょう。 部下のコンプライアンス違反を防止する 部下のコンプライアンス違反を防止するためには、コミュニケーションが取りやすい関係性を築いておくことが大切です。 部下が不正行為をしていないか、長時間労働となっていないか等を日頃のコミュニケーションを通じて把握しましょう。 コミュニケーションが十分に取れていれば、コンプライアンス違反につながる行動にいち早く気付き、違反を防止できます。 コンプライアンス違反が発生した際に対処する 管理職は、コンプライアンス違反が起きたときに被害がより大きくならないように適切な対処をしなければなりません。 違反者への事実確認や関係先への連絡、マスコミへの対応等、状況に応じた柔軟な対応が求められます。 迅速に対処するためにも、違反内容に合わせたマニュアルを作成しておきましょう。 コンプライアンス違反を防ぐための対策 コンプライアンス違反を起こさないためには、研修をしたりルールを定めたりするような対策をしておくことが大切です。 ここでは、コンプライアンス違反を防ぐための対策を紹介します。 コンプライアンス研修を実施する コンプライアンス違反を防ぐためには、社員一人ひとりのコンプライアンス意識を高める必要があります。 管理職向けのコンプライアンス研修では、不祥事が起きるメカニズムや違反防止の仕組みづくり等を学びます。 このような研修を定期的に実施し、コンプライアンス違反が企業に与える影響等への理解を深めましょう。 サイバー大学の「Cloud Campusコンテンツパック100」では、管理職向けのコンプライアンス研修コンテンツを含む100教材以上がeラーニングで受講できます。 ハラスメント防止や情報セキュリティコンテンツも充実しているので、社員のコンプライアンス意識を高めるのにも効果的です。 >>Cloud Campus「コンテンツパック100」をチェックする 定期的に社内ルールを改定する コンプライアンス違反が起きないように、法改正やリモートワークの導入といった働き方の変化に合わせて社内ルールを見直すことが大切です。 これまでは問題がなかったことでも、法改正や働き方の変化によってコンプライアンス違反となる可能性があるので注意しましょう。 相談窓口を設ける ハラスメントや内部不正等の相談窓口を設けることで、問題の防止・早期発見につながります。 相談窓口を設置する際は、匿名で相談できるようにしたり、相談後のプロセスを明らかにしたりする等、誰もが相談しやすいように配慮するのがポイントです。 また、相談窓口があることを従業員に周知するのも忘れないようにしましょう。 まとめ 社員のコンプライアンス違反によって企業は社会的信用を失ったり、経済的な損失を受けたりする可能性があります。 管理職には、部下の手本となる行動や積極的なコミュニケーションを取って、職場でコンプライアンス違反を発生させないマネジメント力が求められます。 ただし、コンプライアンス関連法の改正や価値観の多様化が進むことで、これまで問題にならなかった行動がコンプライアンス違反に該当してしまう状況も少なくありません。 そのような状況にならないためにも、管理職向けのコンプライアンス研修や社内ルールを定期的に改訂して、企業全体としてコンプライアンス順守に向き合っていくことが大切です。 低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 コンプライアンスに関するコンテンツを含む、30カテゴリ、100以上のeラーニングコンテンツが見放題の「コンテンツパック100」。 ニーズの高いコンテンツを厳選することで、1ID 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2024.05.30

ビジネス文書の書き方とポイント|基本的な形式から例文まで紹介

2024.05.30

ビジネス文書の書き方とポイント|基本的な形式から例文まで紹介

ビジネススキル

ビジネスパーソンとして避けては通れないのがビジネス文書の作成です。 しかし、いざビジネス文書を作成するとなったときに、書き方が分からず不安を抱えている人も多いでしょう。 今回は、ビジネス文書の書き方のポイントや基本的な形式を紹介します。 ビジネス文書の例文も紹介しているので、初めてビジネス文書を書く人もぜひ参考にしてみてください。 ビジネス文書の種類 ビジネス文書には、主に以下の3つの種類があります。 1. 社内文書 2. 社外文書 3. 社交文書 それぞれの特徴を詳しく紹介します。 1. 社内文書 社内文書は、社内に対して発信するビジネス文書です。 社外文書や社交文書と異なり、挨拶等を省略して記載するのが一般的です。 2. 社外文書 社外文書は、取引先等の社外に対して送付するビジネス文書です。 社外文書は会社のイメージに影響を与えるため、礼儀正しい文書であることが重要視されます。 3. 社交文書 社交文書は社外向けに発信する、感謝状や挨拶状といった業務とは直接関係のない内容を記載する文書を指します。 社交文書を送ることで、取引先のコミュニケーションを円滑にする目的があります。 【社外向け】ビジネス文書を書くためのポイント 取引先に好印象を与えるビジネス文書を書くためには、冒頭に結論を記載したり、適度に改行したりするといったポイントを押さえておくことが大切です。 ここでは、社外文書を書くためのポイントを紹介します。 なお、ビジネス文書の基本的なポイントであるため、社内向けの文書を書く際にも応用できます。 冒頭に結論を記載する 冒頭に結論がないと、何を伝えたい文書なのかが分かりにくく、読み手にストレスを与えてしまいます。 読み手に好印象を与えるのは、時間をかけずに重要な情報を読み取れる文書です。 ビジネス文書を書く際は、最初に結論を述べ、その後に詳細や結論に至った過程等を記載するようにしましょう。 1文は50~60文字程度に抑える 1文に複数の情報が盛り込まれている長い文章は、読みにくさを感じます。 くわえて、文章が長くなるほど、重要な情報が埋もれやすくなるため、肝心な内容が伝わらなくなってしまうリスクも高まります。 読み手に伝えたい情報を端的に示すためにも、1文は50~60字程度におさまるように意識し、シンプルで分かりやすい文章を書くことを意識しましょう。 適度に改行する 文章がびっしりと並んだ文書は、読み手に圧迫感を与えて、スムーズに読み進めにくくなる傾向があります。 適度に改行し余白をつくることで、同じ情報量でもすっきりと読みやすい文書に仕上げられます。 箇条書きや表を活用する 伝えたい情報が複数あるときは、文章より箇条書きや表を活用した方が視覚的に理解しやすくなります。 例えば、会議やセミナーのお知らせの場合、日時や場所、内容等は箇条書きで記載するのがお勧めです。 また、取引先に自社の商品やプランをいくつか紹介するときは、表を活用して簡単に比較できるようにするのが効果的です。 読み手の負担を減らすためにも、箇条書きや表を活用して要点を簡潔にまとめるようにしましょう。 適切な敬語を使う 誤った敬語を使うと、読み手によくない印象を与えてしまう可能性があります。 自社のイメージダウンを避けるためにも、正しく敬語を使うことが大切です。 以下は間違いやすい敬語の一覧になります。社外文書を書く際は参考にしてください。 間違った敬語 正しい敬語 御社 貴社 いつもお世話様です。 いつもお世話になっております。 了解しました。 承知しました。/かしこまりました。 すみません。 申し訳ございません。 よろしかったでしょうか。 よろしいでしょうか。 ご拝読ください。 ご一読ください。/ご覧ください。 ご拝受ください。 ご査収ください。 誤字・脱字のチェックをする ビジネス文書は相手に情報を正確に伝えるものです。 誤字脱字が多い文書では、正しい情報が伝わらなくなってしまいます。 取引先に不信感を与えないためにも、誤字脱字がないか読み返したり、誤字脱字のチェックツールを活用したりしましょう。 ビジネス文書の基本的な形式 ビジネス文書は、基本的な形式を押さえておくとスムーズに書きやすくなります。 ここからは、ビジネス文書の基本的な形式を見ていきましょう。 文書番号 ビジネス文書では、管理しやすいように文書ごとに番号を振って右詰めで記載するのが一般的です。 文書番号は会社によって表記が異なるので、事前に文書番号の管理表等がないかを上司に確認しておきましょう。 なかには、文書番号を省略している会社もあるため、自社のルールに従って記載することが大切です。 発信日 文書の発信日の年月日は、文書番号と同様に右詰めで記載します。 令和〇年〇月〇年と和暦で記載することが多いですが、西暦での表記に統一している会社もあるため事前に確認しておきましょう。 宛名 宛名は発信日より1行下げて左詰めで記載します。 1行目に会社・団体名、2行目には役職名と個人名、敬称を書きます。 社外向けのビジネス文書を書く際は、(株)等の略語を使ったり、名字だけの記載で済ませたりしないようにしましょう。 複数人に対して発信するときは社内向けでは「社員各位」、社外向けは「取引先各位」「お客様各位」といった表現を使います。 発信者 発信者は宛名より1行下げて、正式名称で右詰めに記載します。 会社名、部署名、氏名の順に記載し、必要に応じて社印を押印します。 電話番号やメールアドレス等の連絡先も明記すると親切です。 件名 件名は中央揃えで記載し、本文の趣旨が簡単に理解できるような表現にします。 具体的には「書類送付のご案内」「健康診断のお知らせ」のように記載するのが一般的です。 過去に同じ内容のビジネス文書を送っている場合は、その文書の件名と表現をあわせると読み手が混乱しにくくなります。 前文 件名の下には、文書の内容や送信先との関係に応じて前文を記載します。 前文では、以下のように頭語(「拝啓」等)や時候の挨拶、祝福・感謝の言葉を述べるのが基本です。   拝啓 新陽の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。   なお、前文を書くのは社外向けの文書のみで、社内文書では省略します。 主文 前文の後は、本題となる主文を記載します。 主文の冒頭は「さて」や「この度は」等の起語を使うのが一般的です。 趣旨が正確に伝わるように、分かりやすく簡潔に記載することを意識しましょう。 末文 末文には、主文を締めくくる文章を入れて、趣旨の確認や先方の繁栄を祈る語句を入れます。 文章の最後は、結語として「敬具」等の言葉を右詰めで記載します。 なお、頭語で「拝啓」を使ったときは結語に「敬具」、「前略」のときは「草々」のように決まった組み合わせがあるので注意しましょう。 記書き 箇条書きで要点を伝えた方がよい場合は「記」として記載するのが一般的です。 「記」は中央揃えで記載し、1行空けてから箇条書きを始めます。 最後は「以上」を右端に記載して、本文を締めくくります。 担当者名・連絡先 発信者と別に担当者がいるときは、最後に部署名・担当者名・連絡先を記載します。 省略するケースもあるため、会社のフォーマットにあわせた方がよいでしょう。 社内文書の例文 ここでは、社内文書の実際の例文を用いて書き方のポイントを紹介します。 社内にお知らせを発信するときの例文は以下の通りです。    令和6年5月21日  社員各位 営業部 〇〇〇〇 社内ミーティングのお知らせ    〇〇に関する社内ミーティングを下記の通り実施しますので、対象者はご出席ください。   記 日時:5月28日(火) 対象者:営業部〇課、〇課 場所:第一会議室 持ち物:パソコン、会議資料    なお、参加できない場合は5月24日(金)までに営業部〇〇または〇〇までメールでご連絡ください。 以上   担当:〇〇〇〇 メール:〇〇〇〇@〇〇.co.jp   社内向けのビジネス文書では、文書の書き出しに時候の挨拶等の前文を記載する必要はありません。 文章中の敬語も必要最低限に抑えて、簡潔に記載することを優先させましょう。 例えば「報告いたします」等の敬語表現は、多用すると読みにくさを感じるため、「報告します」とシンプルに記載するようにしましょう。 社外文書の例文 次に社外向けのビジネス文書の例文を紹介します。 書類送付時に添付する文書の例文は、以下の通りです。    令和6年5月21日  〇〇株式会社  〇〇部 ご担当者様 〇〇株式会社 営業部 〇〇〇〇 書類送付の件   拝啓 新陽の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。  さて、〇〇に関する下記の書類を送付いたします。ご査収の程、何卒よろしくお願い申し上げます。なお、ご用命がありましたら担当者がご説明におうかがいいたします。ご遠慮なく、お申し付けください。 敬具 記 お見積書 1部 パンフレット 3部 カタログ 1部 以上   担当:〇〇〇〇 メール:〇〇〇〇@〇〇.co.jp   社外文書では、誤字脱字や間違った敬語の使用は厳禁です。 取引先によくない印象を与えないためにも、送付前に自社の従業員に対して尊敬語を使っていないか、二重敬語になっていないか等の確認が大切です。 なお、上記はあくまでも例文のため、会社独自の作成ルールがあったり、フォーマットを利用できたりする会社もあるため、作成前に確認しておきましょう。 まとめ ビジネス文書のなかでも、社外文書は取引先に与える自社のイメージに影響するため、書き方に注意が必要です。 間違った敬語を使ったり誤字脱字があったりすれば、相手からよくない印象をもたれる可能性があります。送付前に何度も確認することが大切です。 サイバー大学では年間999円(税抜)で100教材以上のeラーニングが見放題の「コンテンツパック100」を取り扱っております。 ビジネス文書の書き方の基礎に関するコンテンツも収録しています。ぜひご活用ください。 低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで、1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 社会人として身に付けるべきビジネスマナー等の基礎コンテンツを含む、100コース・1500本以上の厳選動画をラインナップ。コース一覧詳細は無料でこちらからご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

2024.05.30

ファシリテーションとは?メリットやスキルを身に付ける方法を解説

2024.05.30

ファシリテーションとは?メリットやスキルを身に付ける方法を解説

ビジネススキル

会議の生産性や参加者のモチベーションを高めるための技法のひとつとして注目されているのがファシリテーションです。 ただ、ファシリテーションが具体的にどのようなものか知らない方も多いでしょう。 そこで今回はファシリテーションの意味やメリット、会議に取り入れる際のポイントを紹介します。 ファシリテーションに必要なスキルも紹介しているので、会議の生産性を高めるためにも、ぜひ参考にしてみてください。 ファシリテーションとは ファシリテーション(facilitation)とは、会議やミーティングを円滑に進める技法のことです。 会議では、参加者一人ひとりが主体性をもって参加し、それぞれが納得できる結論にたどり着くことが大切です。 参加者の発言を促したり、意見をまとめて合意形成に導いたりすることで会議の目的をスムーズに達成することがファシリテーションの意義といえます。 なお、ファシリテーションの役割を担う人を「ファシリテーター」といいます。 ファシリテーションのメリット ファシリテーションには、会議の生産性が高まったり、意見が集まりやすくなったりするメリットがあります。 ここからは、ファシリテーションを取り入れるメリットを紹介します。 1. 会議の生産性が高まる ファシリテーターには、会議の時間を管理しながら特定の議題に時間を使いすぎないように呼びかける役割があります。 議題から話がそれたときに軌道修正をして、時間内に結論まで導けるように舵を取るのも重要な役目です。 このようにファシリテーションを取り入れることで、会議の生産性が高まり、会議が長引くことでほかの業務に支障が出たり、残業時間が増えたりすることを防げます。 会議でなかなか結論が出ないという悩みをもっているときは、ファシリテーターを決めてみるのがお勧めです。 2. 意見が集まりやすくなる ファシリテーターには、発言できていない参加者に質問を投げかけて意見を出せるようにサポートする役割があります。 くわえて、積極的な意見交換ができるように、参加者の緊張が和らぐような雰囲気を作ることも行います。 ファシリテーターの働きかけで、より多くの意見が集まれば、新たなアイデアが生まれるきっかけになるでしょう。 3. 参加者のモチベーションが高まる 参加するメリットが感じられない会議は、時間だけが過ぎてしまい、参加者のモチベーションが下がる傾向があります。 ファシリテーションを取り入れて有益な意見交換や情報共有ができれば、会議に臨む姿勢もよい方向に変わりやすいでしょう。 またファシリテーターは参加者の様子から「話を理解しているのか」「結論に納得しているのか」を確認する役割も担います。 会議についていけていなかったり、納得できていなかったりする参加者を出さないように会議を進めることで、参加者のモチベーションが下がることを避けやすくなります。 ファシリテーションのポイント|会議前 ファシリテーションをうまく取り入れるには、会議中の振る舞いだけでなく、会議前の準備も大切です。 ここでは、会議をファシリテーションでスムーズに進めるためのポイントを紹介します。 1. 会議の方針を明確化する 会議前は、開催目的やどこまで話し合いを進めるかの目標を明確にしておきましょう。 あらかじめ目的やゴールを明確化することで、質問交換をメインに進めるのか、情報共有に時間を割くべきかといった会議の方向性が定まりやすくなります。 タイムスケジュールを立てて会議を計画的に進めるためにも、事前に会議の方針を決めておきましょう。 2. 参加者の情報を確認する 会議の参加者は誰なのか?を確認することで、会議の進め方だけでなく、あらかじめ参加者に共有すべき情報を洗い出しやすくなります。 同じチームや部署での会議であれば、共通認識があることでスムーズに話し合いを進められるでしょう。 一方、別部署との会議の場合は、認識にずれがあったり情報の理解度が異なっていたりするため、求めている意見や反応を得られない可能性があります。 そのような場合は、事前資料を配布して議論ができる状態で会議に臨んでもらうようにするのが効果的です。 会議中に活発な意見が出る環境にするためにも、参加者の情報を把握しておきましょう。 ファシリテーションのポイント|会議中 会議中のファシリテーションのポイントは、発言しやすい雰囲気を作ったり、中立的な立場で話し合いを進行したりすることです。 次に、会議中のファシリテーションのポイントを詳しく見ていきましょう。 1. 会議開始時にアジェンダを共有する アジェンダとは「会議の議題」もしくは「会議の議題や目的を明確にするための資料」を指します。 ファシリテーションをスムーズに進めるには、会議開始時に参加者全員でアジェンダを確認するようにしましょう。 参加者全員で会議の目的やゴールを把握しておけば、的確な意見が集まりやすくなったり、話がそれるのを防ぎやすくなったりします。 2. 発言しやすい雰囲気を作る ファシリテーターは、発言しやすい雰囲気を作ることが求められます。 初対面の人がいるときは、最初に自己紹介をする等して場を和ませるのが効果的です。 また参加者が発言するときに、相づちを打ったり質問をしたりして、相手の考え方に興味がある姿勢を示すことも大切です。 3. 中立的な立場で進行する ファシリテーターは会議を進行する立場であるため、主観的な考えで意見を聞いたり、結論を出したりするのは避けましょう。 賛成派・反対派、多数派・少数派のどちらかの意見に偏ると、会社にとって利益になる意見を見逃してしまう可能性があります。 そのため、ファシリテーターをする際は、中立な立場で幅広い意見を集め、アイデアをまとめることに集中しましょう。 4. 結論の明確化と合意形成をする 議論が終盤に差し掛かったら、今まで出た意見やアイデアを整理します。 会議には決定すべき事項があるため、最後に結論を明確化して会議を締めくくる必要があります。 例えば、プロジェクトの実施が決まったのなら「誰が」「いつまでに」「何を達成するのか」といった今後のアクションを明確にしましょう。 結論が出なかったときは次回の会議の予定と、何について話し合うのかを決定し、共有するのが理想的です。 ファシリテーションのポイント|会議後 会議で決まったことは当日中に関係者に共有するのが基本です。 ファシリテーターの役割は多岐にわたるため、議事録を作成する担当者を別で立てておくのがお勧めです。 会議内容の共有が遅れると、その後の業務に支障が出るので、ファシリテーターもしくは議事録の担当者は早めに対応するようにしましょう。 ファシリテーションに必要な6つのスキル ファシリテーションをスムーズに進めるには、以下の6つのスキルが求められます。 ・事前準備力 ・質問力 ・傾聴力 ・タイムマネジメント力 ・論理的思考力 ・合意形成スキル それぞれ詳しく紹介します。 事前準備力 ファシリテーションにおける事前準備力とは、あらかじめ会議の目的やゴールを明確化したりルールを作ったりして、会議がスムーズに進むようにするスキルのことです。 例えば、事前に以下のようなルールを決めておくと、活発な意見交換を促せます。 【意見交換のためのルール例】 ・全員に少なくとも1回は発言してもらう ・ほかの人が話している最中に質問したり発言したりしない ・ほかの人の意見に対してマイナスなことを言わない このようなルールを決めて、参加者に共有しておけば、会議中に意見が出なくなったり、発言しにくさを感じたりすることが減るでしょう。 質問力 質問力のあるファシリテーターは、参加者の意見を深掘りして、その意見に至った思いを引き出すことができます。 意見の裏側にある思いや狙いを引き出せれば、貴重なアイデアの発見につながることもあります。 議論の質を高めるためにも、ファシリテーターは「そのように思った理由を聞かせてもらえますか」といった質問を投げかけて、意見を深掘りすることが大切です。 傾聴力 参加者から意見を聞き出すためには、質問力だけでなく、傾聴力も求められます。 参加者の話に耳を傾け、熱心に聞いている姿勢を示せば、自然と発言しやすい雰囲気になります。 反対に話を遮ったり、興味のないように見える姿勢を取ったりすると、発言者は萎縮して発言しにくくなるでしょう。 発言しやすい雰囲気を作るためにも、話を聞く姿勢を見直して、傾聴力を磨くことが大切です。 タイムマネジメント力 ファシリテーターは、時間内に会議が終わるようにタイムマネジメントをする役目もあります。 会議前は、会議が予定通りに終了するように、あらかじめ議題の優先順位を決めて時間の割り振りを決めておくとスムーズです。 また会議中も「〇分までに意見を出し合います」のように呼びかけて、参加者に時間の意識をもたせる働きかけもしなければなりません。 論理的思考力 ファシリテーションをスムーズに進めるためには、論理的思考力も欠かせません。 論点がずれたり、重要なポイントを見落としたりしたまま話し合いを続けると、適切な結論を出せない可能性があります。 そのような状況を避けるには、参加者の意見を理解しながら、論点がずれていないか、この意見を深掘りすべきか等を判断しなければなりません。 論点のずれに気付いたり、深掘りすべきポイントを見極めたりするためには、論理的思考力が必要になります。 合意形成スキル 合意形成スキルとは、結論を導き出すスキルといえます。 ファシリテーターは会議の結論を導き出す際に、何を基準にして適切であると判断するのか、異なる意見をどのようにまとめるのかを検討する必要があります。 また、意見が対立したときは落としどころを見つけたり、双方に視点の切り替えを促したりすることも大切です。 ファシリテーションスキルを身に付ける方法 質問力や傾聴力、合意形成スキルといったファシリテーションスキルを身に付けるには、資格を取得したり、研修に参加したりするのが効果的です。 最後にファシリテーションスキルを身に付ける方法を紹介します。 資格を取得する ファシリテーションスキルを身に付けるためには、ファシリテーションに関する民間資格を取得するのがお勧めです。 ファシリテーターをするうえで必ずしも資格が必要というわけではありませんが、資格取得に向けて講座を受講することでファシリテーションスキルを身に付けられます。 実践的な内容を学べる資格取得講座もあるので、自分に合ったものを選んでみましょう。 研修に参加する ファシリテーションに特化した研修に参加して、専門家からノウハウを学ぶのもお勧めです。 オンライン研修であれば、手軽にインプットができ、会議で繰り返しアウトプットすることで効率的にスキルを磨けます。 サイバー大学の「Cloud Campusコンテンツパック100」では、ファシリテーションスキルを伸ばす研修を含む100教材以上のeラーニングを社員研修として利用できます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする まとめ ファシリテーションを取り入れれば、会議をスムーズに進めやすくなります。 効果的なファシリテーションをするには、質問力や傾聴力、合意形成スキルが欠かせません。 これらのスキルを身に付けるためには、ファシリテーターに関する資格を取得したり、研修に参加したりするのが効果的です。 低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで、1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 社会人として身に付けるべきビジネスマナー等の基礎コンテンツを含む、100コース・1500本以上の厳選動画をラインナップ。コース一覧詳細は無料でこちらからご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

2024.05.28

ロジカルシンキング力を鍛える3つの方法

2024.05.28

ロジカルシンキング力を鍛える3つの方法

ビジネススキル

ロジカルシンキングとは 仕事では、上司へのホウ・レン・ソウや、顧客への営業活動など、自分の考えを説明するシーンが数多く発生します。話の筋道がはっきりしていなかったり論理の飛躍があったりすると、なかなか相手に理解してもらえません。 そういったことを防ぎ、情報を分析・整理し、根拠から結論までを順序立てて考える手法がロジカルシンキング(論理的思考力)です。 ロジカルシンキングがビジネスで役立つ場面は多岐にわたり、社内の課題解決やプレゼンテーション、営業トーク、文章の作成など、例を挙げればきりがありません。そのため、社会人が養っておくべき必須スキルと考えられています。 また、ロジカルシンキング力は普段の生活の中でも鍛えることが可能です。ぜひ基本を理解しスキルアップに取り組んでみましょう。 ロジカルな人とロジカルでない人の違いは? まずは事例をもとにロジカルな人はどう考えるか?を見ていきます。 社内の会議室がどこも埋まっている。予約が取れずに会議ができない。あなたならどうしますか? 内容は具体的でなくてもよいので、「自分ならどんなことをまず考えるか?」について考えてみてください。 ロジカルではない人の思考パターン ロジカルでない人は経験則から物事をすぐ考えてしまいます。 「だいたい月曜の朝は予約が埋まりにくいのでは?」「お昼の時間をズラして会議したことがある」「外部の会議室をスポット利用した部署があったから真似すれば良さそう」などです。 友人との会話であれば問題ないのかもしれませんが、仕事では仲間をうまく説得するためにもきちんと考えることが必要です。 ロジカルな人の思考パターン(4Step) ロジカルに考える人は「絞る」ことにフォーカスします。 まず「解決すべき問題は何か」について仮説を立てていきます。 <Step1. 仮説を立てる> ✓会議はそもそも必要なのか ✓会議室の予約時間を変更できないか ✓そもそも会議室でやる必要はあるのか ・・・・・ そしてそれぞれについて事実を確認します。 <Step2. 事実を確認する> ✓会議は行う必要がある▶解決できそうにない ✓時間の変更は都合上難しい▶解決できそうにない ✓会議室を使う必要はないかもしれない▶検討余地あり 事実を確認すると検討する余地のある選択肢が出てきます。次は解決に向けてまず理由を絞り込みします。 <Step3. 理由を調べる> 会議室をそもそも利用したい理由って何?? ✓ホワイトボードを使いたい ✓面と向かって議論をしたい ✓資料などその場で共有して目を通しながら意見交換したい ここまで来たら、それぞれの理由に対して解決策を複数出し、解決までのシミュレーションを行います。 <Step4. 解決策を複数考えてベストなものを選ぶ> ✓オープンスペースで会議する ✓メールで共有する ✓白紙のパワーポイントを共有して意見を募る ✓オンラインでそれぞれの席から会議する ▶最も良さそう ここまで思考できれば、課題、理由、解決策の3つがきちんと理解できているので、より説得力のある説明ができるようになります。 「(例)会議室の予約が取れない状態です。そこで、会議室は使わずオンラインでの会議に変更しましょう。そもそも会議室を使う理由は、お互いに面と向かって議論し、企画についてホワイトボードで意見をまとめて共有して議論がしたいからです。そうあればオンライン上のホワイトボードでも代用可能ですし、事前に資料をメールで共有しておけばその場で意見交換もできます。」 *本例はあくまでも一例です ロジカルシンキングの基本 ピラミッド構造思考 当然ですが、絡まった糸の様に物事が複雑であればあるほど、それを正しく理解したり解決したりするのは困難になります。 その糸を解きほぐし、どこが絡まっているのか把握するために用いるのが、ピラミッド構造思考です。 ピラミッド構造思考では、結論となるメインテーマをピラミッドの頂点に据え、その根拠を3つ~5つ程度下の階層に列挙します。 そしてまたその下の階層へ根拠を並べピラミッドを構成していきます。 その際には「So What?(だから何?)/ Why So?(それはなぜ?)」の問いかけを繰り返して、きちんと上下に因果関係があるかを確認していくことが必要です。 この思考法を実践すれば、自然と物事を分解することができるので、全体を理解しやすくなります。 誰かに説明する際にストーリー立てて話せるので説得力が生まれますし、解決するべき課題であれば、タスクへ落とし込みやすくなるでしょう。 MECE MECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)とは、事象を「モレなく、ダブリなく」捉え考えることです。 モレがあると、その先の議論なども全体を把握できていない状態で行うことになりますし、ダブりがあると無駄な業務が発生してしまうかもしれません。 MECEを徹底することで、先ほどのピラミッド構造思考の精度も高めることができます。 例えば、「顧客のターゲット層」ごとの議論をする場合、性別や都道府県、年齢のような情報であればダブりなく分類するのは容易でしょう。 しかしMECEを意識しないと、気づかずに「20代」と「アメリカ在住」などダブりがある状態で議論をしてしまいがちなので注意が必要です。 ただし、テーマによってはダブリを完全に排除するのは難しいでしょう。どこまで厳密に行うかはケースバイケースだといえます。 ロジカルシンキング力の鍛え方 ロジカルシンキング力を鍛えるには、基礎を把握したうえで実践あるのみです! 仕事だけでなくプライベートでも、ロジカルシンキングを鍛えるネタは身近にたくさん存在します。いくつか例を挙げてみましょう。 (1)貯金を増やす方法を考えてみる 自分の貯金を増やす方法を、ロジカルシンキングの題材にしてみてはいかがでしょうか? ピラミッド構造思考で掘り下げてみると、仕事をがんばる、資産運用をしてみる、タバコをやめて支出を減らす、などなどいろいろなアイディアが出てくると思います。 (2)普段目にする広告やマーケティングの狙いを予想してみる 私たちは毎日、電車内の広告やテレビCM、Webサイトの企画ページなど、多くのクリエイティブを目にします。 それらを、制作者や広告代理店の担当になったつもりで、どんな属性の人に何を訴えるために作られたのか推理、分析して文章にまとめてみましょう。また、その推理を元に自分ならどうするか考えてみるのもトレーニングになります。 (3)色々なものを分類してみる MECEを使って、自分が興味のあるものを独自の切り口で「モレなく、ダブリなく」分類してみましょう。自動車や芸能人の分類、高級時計を買う人の属性でも結構です。 まとめ ロジカルシンキングは書き出すことで身近な人にチェックしてもらえると、なお成長につながりやすいです。 最近だとChatGPTなどの生成AIを活用することで、もれなくダブりなく思考を深めることも可能です。 どんな事にも「なぜ?」と疑問をもち、粘り強く考え抜く姿勢があれば、ロジカルシンキング力は必ず身につきます。ぜひ皆さんもトライしてみてください。 低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 100コース・1500本以上の厳選動画をラインナップ。コース一覧詳細は無料でこちらからご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

2024.05.27

効果的な部下の褒め方|能力を引き出すたった1つの方法

2024.05.27

効果的な部下の褒め方|能力を引き出すたった1つの方法

人材教育

部下の能力を引き出すために効果的な褒め方のコツを知っていますか? 近年、米国を中心に、ビジネスの人材育成へ脳科学や心理学で得られた見地を応用する動きが高まっており、能力ではなく努力をほめるのが最も効果的であるという考え方が広まっています。 この記事では、効果的に褒めるために覚えておきたいたった1つのポイントをまとめていきます。 出発は能力至上主義の失敗への反省 これまでアメリカのビジネス界は能力至上主義で、仕事のできる人が偉く、その能力は賞賛の的になっていました。 ところが、能力がほめたたえられる環境では、人は失敗を認めず、いつしか保身に走ってしまいます。 そしてビジネスの成長に歯止めをかける結果となっていたことに気づいたのです。 「能力」をほめるとダメになる理由 能力をほめるとダメになる理由については、米スタンフォード大学の心理学教授であるキャロル・S・ドゥエック氏が、著書『「やればできる!」の研究(原題「Mindset」)』の中で、子供のほめ方に関する研究結果をもとに解説しています。 ドゥエック教授は、子どもを対象としたテストで「頭がいいから成績がよかった」と能力をほめたグループと、「がんばったから成績がよかった」と努力をほめたグループのその後の行動を観察しました。 能力をほめたグループの子どもは新しい課題に消極的になったり、なかなか解けない難題に対して「楽しくない」「自分はできない」とあきらめてしまったりしたそうです。 一方、努力をほめたグループは新しい課題にも積極的に取り組み、難問にも根気よくがんばる姿勢を見せ、最終的にいい成績を収めたといいます。 「あなたは高い能力の持ち主だ」という評価を受けると、人はその評価を下げることに恐怖心を持つようになります。 すると、変化を恐れるようになり、間違いをしないよう守りに入って新しいチャレンジを避けるようになってしまうのです。 努力に対して褒めるほうが能力を伸ばせる ドゥエック教授によれば、才能や能力をほめると相手が「能力は固定化されているという考え方(Fixed mindset)」を強め、成長しようとする意欲をかえって奪ってしまう結果を招くのです。 逆に、努力をポジティブに評価することは、相手に「能力は伸ばせるという考え方(Growth mindset)」与えるため、努力することに喜びを感じるようになるのです。 努力をほめると変化への対応力も鍛えられる 両者には、変化への対応力にも差が現れます。 「Fixed mindset」に縛られると、「失敗したくない」「低評価を受けたくない」という恐怖感や抵抗感を抱きます。 それに対し、「Growth mindset」は失敗を恐れないチャレンジ精神を育み、変化に対応する力を生みだすのです。 努力をほめ、できなかったところは課題としてその理由を考察して次回につなげるというフィードバックの仕方は、コーチングでも利用されています。 コーチングスキルについては、「知っておきたい!初めての後輩指導で使える「コーチングスキル」」をご覧ください。 さらに、「いまどきの新入社員をどう育てる?教育法と注意点」で取り上げている、新入社員や若手との世代間ギャップから指導の仕方に頭を悩ませている人にとっても、心理学の見地は参考になるでしょう。 部下が言われて嬉しい褒め言葉 部下が言われて嬉しい言葉のランキングは以下の通りでした。 1. 信頼して任せられるよ 60% 2. ○○さんがいてくれてよかった 30.8% 3. 一緒に仕事ができてうれしいです 20.6% 4. 機転の利いた気配りができるね 16.0% 5. 助かりました 15.6% 6. これからも期待しているよ 14.2% 7. 仕事が早いね 14.0% 8. 頑張ったね 13.0% 9. 目の付け所がセンスあるね 11.2% 10. 仕事が正確だね 10.6% 出典:龍谷大学水口教授の研究より あくまでも参考としてですが、部下がどのように褒められると嬉しいのかを知っておくことも重要です。 毎回同じような褒め言葉だと部下も感づくでしょうし、ボキャブラリーが多いことでより柔軟に対応できるようにもなります。 日常の指導にも応用できる心理学 今回ご紹介した心理学の見地を、研修や部下の指導などに役立ててみてはいかがでしょうか。 また、「社員の能力を伸ばすためにすること」では、日ごろの努力をほめて育てるピグマリオン効果を応用した人材教育法について紹介していますので、ご参照ください。 こちらの記事も読まれています: 職場の空気がビジネスを上向きにする!「エア・コーチング」 参考: 世界の人材開発の潮流を読み解く 成長を促す人間関係とマインドセット|リクルートマネジメントソリューションズ スタンフォードの心理学教授に学ぶ子供の教育方法|イノーバ  低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 100コンテンツ以上の厳選コンテンツラインナップは資料請求からご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

2024.05.17

1on1ミーティングのやり方とは?効果的な進め方を具体的に解説

2024.05.17

1on1ミーティングのやり方とは?効果的な進め方を具体的に解説

人材教育

ビジネススキル

ここ数年で、日本企業での普及が広がった1on1ミーティング。 大手企業を中心に導入が進み、最近では企業規模を問わず1on1ミーティングが活用されています。 普及は進んだものの、「名称は知っているが、具体的な内容は分からない」「実施しているものの、今のやり方が正しいのか疑問だ」という声も聞かれます。 今回はあらためて1on1ミーティングのメリットや、効果的な1on1ミーティングの進め方を紹介します。 これから1on1ミーティングの導入を検討したいとお考えの方も、現在の1on1ミーティングの進め方を見直したい方も、参考にしていただければ幸いです。 1on1(1on1ミーティング)とは 1on1ミーティング(略称:1on1)とは、一般的には「上司とメンバーとの一対一の定期的な面談・ミーティング」のことで、短い時間・サイクルで定期的に行われます。 企業によって1on1の長さや頻度は異なりますが、1回15~30分程度、週1回~隔週1回の頻度で実施される傾向にあります。 面談者は、多くの場合は直属の上司が担いますが、部門長やメンターが担うケースもあります。 1on1は、もともとアメリカのTech系企業が集まるシリコンバレーで1980年代初頭に始まり、当時大きく成長した産業・企業を象徴する文化のひとつとして注目されるようになりました。 日本でもIT企業や大手企業が導入したことで注目が集まり、多くの企業で1on1の導入が広がっていきました。 1on1が注目された背景 アメリカのTech企業で始まったこの面談手法が、日本でどのように普及が進んだのか、背景をあらためて深堀りしていきます。 1990年代から変化が激しく、先行きの見通しが難しい「VUCAの時代」に全世界が突入したことから、社員一人ひとりが上からの指示を待たずに変化に対応することが求められてきました。 そのため、こまめに社員とコミュニケーションを取り、現状認識のすりあわせをしたり、情報交換をしたりする1on1の必要性が高まっていきました。 さらに、多くの企業で1on1が広まった背景のひとつが、コロナ禍の影響です。 ある企業が行った調査では、1on1ミーティングは日本企業の約70%で導入が進んでおり、そのうち60.5%がこの3年間で導入したという結果となっています。 参考:「1on1ミーティングに関する実態調査」 コロナ禍では、リモートワークの導入や部門での食事会の減少等によって、上司と職場メンバーで直接コミュニケーションを取る機会が大きく減少しました。 また、これまで行っていたオフィスでの挨拶や雑談等から、メンバーの状況を把握することも難しくなったといえます。 そのような背景から、メンバーの仕事の状況だけでなく、喜怒哀楽も含めてこまめに本人の状態を感じられる1on1のニーズが高まっていきました。 従来型「面談」との違い これまで行っていた「面談」と呼ばれるものと1on1の大きな違いは、1on1はメンバーのための時間という点です。 従来型の面談は人事評価の一環で、メンバーを評価したり業務マネジメントをしたりする目的がありました。 もちろん従来型面談の時間でメンバーの成長も考えると思いますが、どちらかというと組織側の観点で使われる時間といえるでしょう。 一方1on1はメンバーと対話を繰り返すことでお互いの考えを深め、メンバーの成長をサポートしていくことが目的です。 その対話過程でメンバーの成功や失敗が共有され、そのフィードバックを通じながら、双方向でコミュニケーションをする特長があります。 また、実施の頻度が評価面談は半期で1~3回程度なのに対し、1on1ミーティングは週1回~隔週1回と高頻度なこともポイントです。 1on1を実施する目的・メリット 通常の人事評価面談と平行して、1on1を実施する目的やメリットはどのようなものがあるのでしょうか。 本章では、すでに1on1を導入している企業からよく聞かれる狙いや実際のメリットをお伝えします。 メリット①メンバーの離職防止 上司とメンバーのコミュニケーションが密になることで、メンバーの離職意向を減少させるメリットがあります。 どのような人であっても、高いモチベーションを保ち続けるのは難しいでしょう。ときには落ち込んだり、悩みや不安を抱えたりすることもあります。 また、発生時点ではそれほど大きな悩みではなくても、手を差し伸べず放置しておくと深刻な問題に発展することもあります。 メンタルの不調や、組織や仕事に対するエンゲージメントが著しく低下し、休職や離職という事態につながるケースも考えられるでしょう。 このような事態を未然に防ぐために、1on1の場で上司がメンバー一人ひとりと向き合う頻度や密度を増やし、早めに異変を察知して対応・解消する効果があるのです。 メリット②メンバーの成長促進 1on1は、メンバーの主体的・自律的な考えを深めさせることで、成長を加速させることも目的のひとつです。 上司が一方的に業務指示をする面談では、メンバー自らが必要性やアイデアを考える等の「気付き」が得られにくい場合があります。 1on1はお互いに対話をしながら、一緒に問題解決の糸口を見つけていくアプローチです。 メンバー自身が現状の問題や、今後実現したいことに対して主体的に考えることで、徐々に自律型人材へと成長していくことが期待できるでしょう。 メリット③上司とメンバー間の信頼関係強化 1on1を通じてよく聞かれるメリットの声は、メンバーとの関係性が良化し、信頼関係が強固になったという意見です。 1on1は評価や指導の場ではなく、上司とメンバーが対等に話をする場です。 また、業務の話題だけでなく、プライベートの話題や世間のニュースについての雑談を交えることも効果的とされています。 リラックスした状態で対話することでお互いの理解が促進され、信頼が深まっていきます。1on1を通じた信頼関係が土台となり、日常のマネジメントが円滑になる効果も期待できるしょう。 1on1で話すテーマとは 1on1は比較的ライトな位置づけの面談ではあるものの、だからこそ「何を話せばいいのだろう」と首を傾げるマネジメントの方も多いようです。 前述したように1on1はメンバーが主体の時間です。 そのため「メンバーが相談したいこと」が主題になりますが、メンバー側も「好きに話せといっても話題が思いつかない」と困るケースもあるでしょう。 そのため、上司側がある程度のテーマ・アジェンダを用意して、それについてのメンバーの意見を出してもらう工夫が有効です。 例えば、多くの企業で取り上げているテーマは以下のようなものです。 【1on1のテーマ・アジェンダ例】 ・仕事の進め方や課題等、 最近困っていること ・職場の人間関係に関する悩み ・会社方針等、大きな出来事についての不安 ・中長期的なキャリアに対しての考え、今後チャレンジしてみたい分野 ・プライベート(家族のこと、休日の過ごし方、趣味等) ・最近の仕事から学んだこと(失敗・成功体験の共有) 「業務○○の課題について」等とテーマを固定しすぎてしまうと、1on1の時間が上司からの「指定」となってしまいます。 上記例のように、あくまでメンバーの考え方の「促し」となるような粒度でテーマを投げかけるよう注意しましょう。 効果的な1on1の進め方 話題にするテーマが決まったとしても、実際の進め方が分からないと、メンバーの成長を促せません。 1on1は30分程度と短時間なため、本章で紹介するような型に則ってミーティングを進めるようにしましょう。 STEP1. チェックイン いきなり本題に入る前に、まずはメンバーに今の気分や関心のあることを共有してもらいます。 英語のチェックインには「物事が進んでいるかを確かめるために、短時間の電話や訪問等での連絡」という意味があります。 場のアイスブレイクという目的もあるため、話しやすい身近な話題から始め、場の空気をあたためるようにしましょう。 雰囲気作りのためには、物理的な環境にも気を配る必要があります。 個別の空間が望ましいですが、会議室のような静か過ぎる環境よりも、ミーティングスペースやカフェスペース等の環境が1on1にはフィットしやすいでしょう。 STEP2. テーマについてメンバーの考えを引き出す チェックインが終わったら、その日のテーマに移っていきます。 上司からリードするよりも、メンバーが積極的に話せるような場をつくることを心がけ、上司は聞き役に徹しましょう。 メンバーが言葉に詰まったり、さらに詳しい状況を知りたかったりするときにのみ質問するようにし、基本的にはメンバーの話をさえぎらないようにします。 また、頷きや相槌を有効活用し、相手の話を聞く姿勢を伝えることも大切です。 特にオンラインでの1on1の場合、実際に対面でのミーティングよりも反応を大きくすると、メンバーが話しやすい雰囲気につながるでしょう。 STEP3. 上司・メンバーともに対応を考える 一通りテーマに関するメンバーの認識が把握できたら、これからの対応を一緒に考えていきます。 ここで重視するのは、メンバーが主体的に対応の方向性を導き出すことです。 上司が正解を教えるのではなく、「なぜそうなったと思う?」「次にどうしたらいい?」とメンバーの思考を深めるプロセスをサポートします。 「メンバー自身による考察→上司としての考えをフィードバック」というサイクルを守りながら、一緒に対応を考えるスタンスを忘れないようにしましょう。 STEP4. 次回の1on1までの具体的なアクションを決める これまでの流れで、大筋の対応や方向性が見えたら、次回の1on1までにやるべきことを確認します。 「来週までに○○の方法を試してみる」「次の2週間は○○にチャレンジしてみる」等、スモールステップで進められる程度のアクション目標が望ましいでしょう。 チェックアウトとして、メンバー自身にこの1on1ミーティング自体の振り返りや感想を聞いてみることも有効です。 【注意】メンバーの満足度を下げてしまう1on1の注意点 最後に、1on1をやっていてもメンバーの満足度が低く「やらされ感」を抱いてしまうケースを紹介します。 注意点①上司ばかりが話してしまう 1on1では、全体の7~8割をメンバーが話している状態が理想です。 上司が話をしたい場合は、部下に「私の考えも少し伝えてもいい?」等と確認したうえで意見を述べ、その意見を採用するか否かはメンバーに任せるようにしましょう。 上司が話し過ぎたり、判断をしたりすることは避け、本人の意思や考えを話してもらう時間にしなければなりません。 「相談したかったのに、ずっと上司が話していた」「自分の意見をいろいろ話したけど、結局否定された」とメンバーが受け取ることのないように注意しましょう。 注意点②雑談で終わってしまう メンバーとの関係性が良好な場合、雑談で終わってしまう1on1もときにはありますが、毎回雑談のみになるのは避けてください。 ミーティングを行ったことで、メンバーの成長を促せるような会話ができたかどうかが、本来の1on1のゴールです。毎回雑談に終始してしまい、次のアクションが決められない状態では、お互い時間の無駄にもなりかねません。 また、楽しく雑談して「コミュニケーションが取れた」と上司は思い込んでいても、メンバーには「上司の雑談に付き合わされ、貴重な時間を無駄にした」と思われている可能性もあるでしょう。 注意点③評価や進捗管理の時間ばかりになってしまう 1on1はメンバー評価をしたり、業務の進捗を管理したりする時間ではありません。 業務の進捗度合いや達成状況ではなく、そのプロセスで感じたことや喜び、困っていることを話してもらうために時間を使ってください。 あくまでメンバーの成長を促すための、人材育成の場であることを忘れないようにしましょう。 まとめ 1on1ミーティングは、上司とメンバーとのコミュニケーション促進の場として、多くのメリットが期待できます。 業務とは少し離れた位置づけでお互いの信頼関係を構築できれば、メンバーのモチベーションややりがいも向上します。 1on1がうまくいっている職場では、最終的に職場全体の活性化や自律化等、風土形成にも効果が期待できるでしょう。 低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 1on1ミーティングの基礎から実践的なスキルを鍛えるコンテンツを含む、100コース・1500本以上の厳選動画をラインナップ。コース一覧詳細は無料でこちらからご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

2024.05.08

LGBT研修とは?目的や研修内容を解説

2024.05.08

LGBT研修とは?目的や研修内容を解説

人事制度・組織づくり

人材教育

誰もが働きやすい職場環境を実現するためには、LGBTに対する理解を深めることが大切です。 LGBTについて学ぶ機会がなければ、無意識な差別発言や行動によって社内のLGBT当事者に不快な思いをさせたり、優秀な人材の離職につながったりする可能性があります。 この記事では、LGBT研修の目的や研修内容を解説します。 LGBT研修の実施を検討している企業の方は、ぜひ参考にしてください。 LGBTとは LGBTは、Lesbian(レズビアン)、Gay(ゲイ)、Bisexual(バイセクシュアル)、Transgender(トランスジェンダー)の頭文字をとった言葉で、性的少数者を指します。 LGBT以外に「LGBTQ」や「LGBTQ+」といった派生形も存在します。 LGBTQは、性的指向や性自認が男女のどちらにも当てはまらなかったり、流動的であったりすることを表すQuestioning(クエスチョニング)やQueer(クィア)の頭文字のQをくわえた言葉です。 LGBTQ+は、特定の性的指向や性自認に該当しないことを表現する「+」をくわえ、多様な性的少数者がいることを表現しています。 LGBT研修が必要とされる背景 LGBT研修は、社内のダイバーシティを推進したり、LGBT向けの商品やサービスの開発をめざしたりするために必要とされています。 ここでは、LGBT研修が必要とされる社会的背景を解説します。 ダイバーシティの推進 社会全体としてダイバーシティやグローバル化が進んでいることから、年齢・性別・国籍・価値観等が異なる多様な人材を受け入れる姿勢が企業に求められています。 さらに、少子高齢化によって労働人口の減少が続き、人材確保が難しくなっている背景もダイバーシティが推し進められている要因となっています。 そんななかで優秀な人材を確保したり、離職を減らしたりするためにもLGBT研修を実施して多様な人材への理解を深め、誰もが働きやすい環境をつくる必要があるのです。 LGBTの市場規模の拡大 電通ダイバーシティ・ラボが実施した「LGBTQ+調査2020」によると、LGBTの市場規模は、5.42兆円と公表されています。 また、宝塚大学看護学部の日高庸晴教授による2016年のLGBT当事者の意識調査では、回答者15,064人のうち約62%の当事者がセクシュアルマイノリティにフレンドリーな企業の商品を優先して購入したいと回答しています。 参考:LGBT当事者の意識調査 このような背景から、LGBTへの理解を深め、LGBT向けの商品やサービスを提供することが企業の収益アップにつながると予測できるでしょう。 LGBT研修の目的 LGBT研修の実施により、社員がLGBTに関する正しい知識を身に付けることは、誰もが働きやすい職場環境の実現や、優秀な人材確保のために重要とされています。 ここからは、企業におけるLGBT研修の目的を解説します。 目的①ハラスメントの防止 LGBTに関する知識がなければ、職場で差別的な発言をしてしまうハラスメントが発生する可能性があります。 例えば、異性愛者を前提とした会話は、LGBT当事者に不快な思いをさせてしまうことになります。 そのため、研修を通して当事者への理解を深め、被害者の悩みを減らしたり、無意識に加害者になることを予防できるLGBT研修を積極的に取り入れることが大切です。 これにより、人権侵害による訴訟リスクの回避にもつながります。 目的②働きやすい職場環境の実現 LGBTを差別しないのはもちろん、悩みを理解して相談に乗ったり、サポートしたりする人を増やすことで、誰もが働きやすく生産性の高い職場環境を実現できるようになります。 働きやすい職場環境の実現は、優秀な人材の離職防止にもつながります。 目的③優秀な人材の確保 LGBT研修によって多様な人材を受け入れる姿勢をもっている企業は、社会的信用度が高まります。 また、LGBT研修を実施していることをアピールすれば、LGBT当事者だけでなく多くの優秀な人材に出会える可能性も高まるでしょう。 LGBT研修の主な内容 LGBT研修で取り扱ったほうがよい主な内容を解説します。 LGBTの基礎知識 LGBT研修では、「LGBTとはどのような人のことを指すのか」「日本にどれくらいのLGBT当事者がいるのか」といった基礎知識を学びます。 LGBTへの理解を深め、自分の周囲にLGBT当事者はいないという思い込みをなくすことが、無意識な差別の防止につながります。 LGBT当事者が抱える悩み LGBT当事者の実体験に基づいた体験談や事例を聞くことは、当事者が抱える悩みを理解する第一歩です。 どのような発言や行動がLGBT当事者への差別になるのかを学び、自身の発言や行動を振り返って、無意識のうちにLGBT当事者を差別していないかを確認することが大切です。 適切な対応方法 誰もが働きやすい環境をつくるには、LGBTの基礎知識を理解して差別をなくすだけでなく、LGBT当事者をサポートできる人材を育てることが大切です。 そのため、LGBT当事者からカミングアウトを受けたり相談されたりしたときに、適切な対応が取れるような知識を身に付けておくことが求められます。 さまざまなケースに対応するためにも、LGBT当事者だけでなく、それ以外の視点も重要です。LGBTに詳しい講師を招き、当事者以外の立場からの失敗経験やLGBTを支援する立場になった経緯等を聞く機会をつくるのもよいでしょう。 LGBT研修を実施する際のポイント LGBT研修を効果的に実施するためのポイントを解説します。 研修の目的を明確に示す LGBT研修を実施する際は、研修の目的や必要性を社員に共有することが大切です。 受講者がLGBT当事者でない限り、明確な目的がなければ積極的に学ぼうという姿勢になることは難しいでしょう。そのような状態で受講することにならないためにも、LGBT研修を実施する重要性と、今後の企業成長のために必要であることを社員に説明しておきましょう。 また、無意識のうちにLGBT差別をすることで訴えられたり、社内で罰則を受けたりするリスクを説明しておくことも効果的です。まずは受講者が自分ごとにできるように「なぜ受講するのか」の目的を明確にすることから始めましょう。 研修の振り返りを行う LGBT研修は、一度受講したら終わるものではありません。 LGBT研修で学んだ内容を活かしてもらうためには、研修後も継続して学習することが大切です。 新入社員が配属される年度初めだけに実施するのではなく、長期的にフォローアップできる環境を整えていきましょう。 研修の振り返りをする習慣がない場合は、各職場の定例会議で事故事例やトラブル事例とともに紹介するのも効果的です。 研修後に効果を測定する LGBT研修は実施するだけでなく、その後の効果測定が重要です。 効果測定をしなければ改善すべき点を見直せず、研修の効果が薄れてしまいます。 例えば、営業のデモンストレーションのなかに客先担当者がLGBT当事者を想定したケースを取り入れるのもよいでしょう。研修後に大きな効果が見られない場合は、受講者へのアンケートを実施して改善を繰り返していきましょう。 LGBT研修の依頼先を選ぶポイント 社外に依頼してLGBT研修を実施する際に「どのようなポイントに注目して依頼先を選べばよいか」といった悩みを抱える担当者も多いでしょう。 ここからは、LGBT研修の依頼先を選ぶポイントを解説します。 ポイント①講師 LGBT研修の講師を選ぶ際は、LGBT当事者と非当事者の両方の立場から意見が聞けるように意識することが大切です。 ある程度研修実績のある講師であれば、話術等のスキルに大きな差はありません。 そのため、非当事者の視点で失敗談やLGBT当事者をサポートする立場になった経緯等の話ができ、LGBT当事者が直面してきた事実もきちんと伝えられるかといった点を重視しましょう。 LGBT当事者に会ったことがない受講者が多い場合は、当事者を呼んで直接話を聞くことでLGBTに対する理解を深めやすくなります。 ポイント②研修内容 LGBT研修を社外に依頼する際は、自社に必要なカリキュラムやプログラムを提供しているかを確認しましょう。 ニーズに応じてカリキュラムをカスタマイズできれば、より自社に適した研修を実施できます。 また、LGBTの基礎知識や対応方法といった研修内容が同じであっても、話を聞くことをメインとする講義形式であるか、グループワークやディスカッション等を豊富に行う実践形式であるかといった違いもあります。 ポイント③研修の実施方法 研修の実施方法には、集合研修・オンライン研修・eラーニングといった種類があります。 集合研修は、対面で研修を実施するためグループワークやロールプレイングを行いやすく、オンライン研修は、会場の手配が不要で講師も受講者もどこからでも参加できるのが特長です。 eラーニングは、会場の手配やスケジュール調整が不要で、時間や場所を問わず学習できます。 それぞれ特長が異なるため、自社のニーズに合う実施方法を選択できる依頼先を選びましょう。 ポイント④実績や口コミ 信頼できるLGBT研修会社を選ぶためには、LGBT研修の実施実績や、利用企業の声を確認しましょう。 取引先の企業名や利用者の声をホームページで公開している研修会社は、信頼度が高いといえます。 また、ニーズや悩みが似ている同規模の同業他社への研修実績がある会社は、自社のニーズにも合う研修を実施できる可能性が高いでしょう。 まとめ 多様な人材を採用して活かすダイバーシティの推進やLGBTの市場規模の拡大によって、LGBTに対する理解を深めることが重要とされています。 LGBT研修の実施により、社員がLGBT当事者の抱える悩みや適切な対応方法を学ぶことは、無意識な差別やハラスメントの防止にもつながります。 LGBTに関する正しい知識を身に付け、誰もが働きやすい職場環境をつくりましょう。 低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 LGBTに関するコンテンツを含む、30カテゴリ、100以上のeラーニングコンテンツが見放題の「Cloud Campusコンテンツパック100」。 ニーズの高いコンテンツを厳選することで、1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現しており、利用企業は240社以上。 Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 「コンテンツパック100」の詳細は、こちらからご確認頂けます。 >>Cloud Campus「コンテンツパック100」をチェックする

2024.05.08

ダイバーシティを推進する7つの方法|メリットや注意点も解説

2024.05.08

ダイバーシティを推進する7つの方法|メリットや注意点も解説

人事制度・組織づくり

人材教育

労働人口の減少や消費者ニーズの多様化が進む現代で、企業が成長し続けていくには多様な人材を活かす「ダイバーシティ」の推進が求められています。 しかし、「ダイバーシティの推進方法が分からない」といった企業も多いのではないでしょうか。 この記事では、ダイバーシティを推進するメリットや推進方法を解説します。 ダイバーシティを推進する際の注意点も解説するので、ぜひ参考にしてください。 ダイバーシティとは ダイバーシティとは「多様性」を意味する言葉で、年齢・性別・国籍・価値観・宗教等が異なる人々が共存している状態を指します。 企業におけるダイバーシティは、多様性を認めてさまざまな人材を採用して活用することをいいます。 ダイバーシティの2つの要素 ダイバーシティには、表層的な属性と深層的な属性の2つの要素があります。 表層的な属性とは、年齢や性別、国籍、障がいの有無等の目で見て判断しやすい要素のことです。 近年話題になっているLGBTQも表層的な属性に関する要素に近いと言えるでしょう。 一方、深層的な属性とは、価値観やスキル、知識、ライフスタイル等見た目からは判断しにくい内面的な要素のことを指します。 企業のダイバーシティを推進する際は、見た目から判断できる多様性だけでなく、内面的な多様性に対する理解を深めて多様な人材を採用し、活躍できる環境を整えることが大切です。 ダイバーシティとインクルージョンの違い ダイバーシティを推進する際は、「インクルージョン」も併せて推進することが大切です。 インクルージョンとは「包括」という意味の言葉で、ダイバーシティが「多様な人材が集まっている状態」を指すのに対し、インクルージョンは「多様な人材が活かされている状態」を指します。 多様性を認めてさまざまな人材を採用しても、活躍できる職場環境が整っていなければ生産性の低下につながってしまいます。 そのため、ダイバーシティを推進するとともに、採用した人材が個性を活かせる職場環境をつくっていくことが重要です。 ダイバーシティの推進が必要となった背景 ダイバーシティの推進は、日本経済の成長に不可欠とされています。 ここからは、ダイバーシティの推進が求められるようになった社会的背景を解説します。 労働人口の減少 日本では、1995年をピークに15歳以上65歳未満の労働人口の減少が続いています。 少子高齢化によって今後も労働人口の減少が続くことが予想されており、企業の人材確保が難しくなっていくと考えられています。 そのようななかで企業が成長し続けるためには、多様な人材や働き方を受け入れていくことが求められ、その方法としてダイバーシティが注目されているのです。 出典:内閣府(2022)「令和4年版高齢社会白書」 働き方の変化 時代の流れとともに人々の働き方に対する考えが変化し、仕事と生活を両立させる「ワーク・ライフ・バランス」が重視されるようになりました。 そのようなニーズに応えるための働き方改革が進み、テレワークや時短勤務、フレックスタイム制等、働き方の選択肢が増えています。 ワーク・ライフ・バランスを重視している優秀な人材を確保するためには、時間や場所に縛られない柔軟な働き方を受け入れることが企業に求められているのです。 消費者のニーズの多様化 人々の価値観やライフスタイルの多様化にともない、消費者のニーズも多様化しています。 多様化するニーズに応えるためには、多様な価値観や考え方をもつ人材を採用して、商品やサービスに反映していく必要があります。 ダイバーシティの推進は、顧客離れを防いだり、新たな顧客を獲得したりすることにもつながるでしょう。 企業のグローバル化 企業の海外進出が増えたことで、海外の文化や言語に対応できる人材が求められるシーンが多くなっています。 自社商品やサービスを海外に展開していくためには、さまざまな経歴や文化的背景をもつ人材の確保が重要です。 このような企業のグローバル化の観点からもダイバーシティの推進が必要とされています。 女性の社会進出 女性の社会進出が進んでいる一方で、結婚や出産によって優秀な女性社員がキャリアを断念することが企業の損失につながっています。 労働人口が減少していくなかで優秀な人材を逃さないようにするためには、性別や年齢に関係なく、さまざまな人材が働きやすい環境をつくることが大切です。 ダイバーシティを推進するメリット ダイバーシティの推進は、優秀な人材の確保や企業価値の向上につながります。 ダイバーシティを推進するメリットを3つ紹介します。 メリット①優秀な人材を確保しやすくなる さまざまな価値観や働き方を認め、ダイバーシティの推進に積極的に取り組んでいる企業には、優秀な人材が集まりやすくなります。 くわえて、採用対象を拡大すると、これまでの募集要件に該当しなかった優秀な人材に出会える可能性も高くなります。 メリット②新たなアイデアが生まれやすくなる 価値観や経歴が似ている人材ばかりを採用していると、斬新な発想が生まれにくくなる傾向があります。 ダイバーシティを推進すると、異なる視点をもつ人材が集まるので、新しいアイデアが生まれやすくなります。 また、問題解決のアイデアも出ることで生産性が向上する効果も期待できるでしょう。 メリット③企業価値の向上につながる ダイバーシティを推進し、「さまざまな働き方を実現できる企業」や「女性の採用に積極的な企業」といったイメージが定着することは、企業のイメージアップにつながります。 ダイバーシティを推進して多様なアイデアを生み出すことができれば、消費者や取引先からの注目を集められ、企業価値を高めることができるでしょう。 企業価値が上がれば、新たな事業への参入や優秀な人材の確保がしやすくなります。 ダイバーシティを推進する方法 「ダイバーシティを推進したいけれど、どのように進めればよいか分からない」という企業も多いのではないでしょうか。 ここでは、経済産業省の「ダイバーシティ2.0行動ガイドライン」で示されている「実践のための7つのアクション」をもとに、ダイバーシティを推進する方法を紹介します。 1.経営戦略への組み込み ダイバーシティを推進するためには、経営のトップが多様な人材の必要性を認識し、ダイバーシティの推進によってどのような企業をめざすのかを明確に示すことが大切です。 例えば、「女性管理職比率を30%以上とする」等の具体的な目標を設定しながら、ダイバーシティ推進のロードマップを策定しましょう。 2.推進体制を構築 ダイバーシティを効率的に推進していくためには、経営者がダイバーシティ推進のリーダーとなり、推進体制を構築することがポイントです。 社員に任せっきりにすると方向性が定まらず、社内のダイバーシティが進まなくなってしまいます。 そのような状況を避けるためにも経営者を中心に各事業部門との役割分担や連携体制を整理して、全社的に進められるような体制を整えましょう。 3.ガバナンスの改革 経営陣の性別や年齢層が偏っている状況は、ダイバーシティの推進との矛盾が生じてしまいます。 そのため、取締役や役員等の経営陣にも多様性をもたせ、ダイバーシティの推進を監督できる体制にしていくことが大切です。 4.全社的な環境・ルールの整備 多様な人材を採用しても、活躍できる環境が整っていなければ、生産性の低下や退職につながってしまいます。 そのような状況を避けるためには、年功序列等の従来の人事制度や働き方を見直すことが大切です。 年齢や性別に関わらず成果に応じた評価制度を整えたり、テレワークや時短勤務、フレックスタイム制等を導入して、育児・介護と仕事を両立しやすい環境を整えていきましょう。 5.管理職の行動・意識改革 多様な人材が働きやすい環境づくりには、管理職の意識改革が欠かせません。 多様な価値観を受け入れられない状態でダイバーシティを推し進めると、生産性の低下やハラスメントが発生する恐れがあるので注意が必要です。 まずは、管理職に対して無意識のうちに偏見をもったりハラスメントをしたりしないための研修を実施することが大切です。 くわえて、管理職の評価項目にダイバーシティの要素を取り入れて多様な人材をマネジメントできる管理職を育成しましょう。 6.従業員の行動・意識改革 多様な人材が活躍できる環境にするためには管理職だけでなく、社員一人ひとりが多様性を受け入れる姿勢をもつことが大切です。 また、多様な人材が個人の能力を十分に発揮して働けるように、自分らしさを大切にした個人のキャリアプランを考える研修やトレーニングを実施し、企業が積極的にサポートするという姿勢を示すことが求められます。 個々の状況に応じて利用できる制度を定め、キャリアを構築できる環境を整えることで、優秀な人材の離職を防止できるでしょう。 7.労働市場・資本市場への情報開示と対話 ダイバーシティの推進によって企業を成長させていくためには、中長期的な視点で社内に必要な人材を整理し、人材戦略を策定しましょう。 策定した人材戦略に合った人材を獲得するには、ダイバーシティに関する取り組みを発信したり、多様な人材への訴求方法を工夫したりすることが大切です。 また、投資家に対してダイバーシティの方針や取り組み状況を発信することも重要な要素です。 ダイバーシティを推進する際の注意点 ダイバーシティの推進には、優秀な人材の確保や企業価値の向上が期待できる一方で、ハラスメントの発生や生産性の低下といった問題が生じる可能性があります。 トラブルが発生することを防ぐためにも、ダイバーシティを推進する際の注意点を押さえておきましょう。 適切に取り組まなければ生産性が低下する 働きやすい社内環境の整備や社員の意識改革をする前にダイバーシティを推し進めると、組織内のコミュニケーションが取りづらくなり、生産性が低下してしまう場合があります。 ダイバーシティを推進する際は、無意識の偏見をなくす等の社員の意識改革を進めたり、互いの価値観を理解するための研修をしたりして、ダイバーシティの推進による生産性の低下を防ぎましょう。 ハラスメントが発生する可能性がある 価値観やスキルが異なる相手と働くことは、人によって大きなストレスになる場合があり、ハラスメントが発生する可能性があります。 ハラスメントを防ぐためには、コミュニケーションを取りやすい環境を整えて互いの価値観を理解したり、ハラスメントへの理解を深める研修を実施したりすることが大切です。 ハラスメントの防止方法については、こちらの記事を参考にしてみてください。 >>「ハラスメント教育」とは?企業で取り組むべき内容を徹底解説 まとめ ダイバーシティを推進することで、優秀な人材の確保や生産性の向上が期待できます。 しかし、社員の意識改革や働きやすい環境の整備ができていなければ、生産性の低下やハラスメントの発生につながる恐れがあるため、注意しなければなりません。 労働力の不足が問題視されるなかで優秀な人材を確保するためにも、多様な人材が個人の能力を発揮して働ける企業をめざしましょう。 低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 ダイバーシティに関するコンテンツを含む、30カテゴリ、100以上のeラーニングコンテンツが見放題の「コンテンツパック100」。 ニーズの高いコンテンツを厳選することで、1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現しており、利用企業は240社以上です。 Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。「コンテンツパック100」の詳細は、こちらからご確認頂けます。 >>Cloud Campus「コンテンツパック100」をチェックする

2024.04.10

ビジネスで人を動かす「伝える力」を磨く5つの方法

2024.04.10

ビジネスで人を動かす「伝える力」を磨く5つの方法

人材教育

ビジネススキル

優秀なビジネスパーソンとなるためには、専門知識や実務スキルだけでなく、人を動かす「伝える力」が必要です。 人を指導する立場になるほど、「伝える力」の必要性は高まります。 今回は、人と関わりながら仕事を推進していく際に重要となる「伝える力」を取り上げます。 具体的な訓練方法もお伝えするので、伝え方を磨きたい人だけでなく、自社社員や自部門のメンバーの伝え方を鍛えたい人事部門・マネジメント層の方でも参考にしていただける内容となっています。ぜひご一読ください。 ビジネスのさまざまな場面で求められる「伝える力」 新入社員や若手社員は、これまで「自分の伝える力で人を動かす」経験をそれほど積んでいないため、人への伝え方で苦労している方が多いかもしれません。 ビジネスでは、社内メンバーや顧客等、多くの他者と関わって仕事を進めていく必要があります。 つまり、他者に「動いてもらう」必要があり、そのために「伝える力」が求められます。 「企画の重要性を理解してもらう」 「商品力をアピールして案件獲得のために交渉する」 「指示に従って動いてもらう」 このような場面は、業種や職種を問わず、日常的に発生するでしょう。 また、チームの中堅メンバーやリーダーとなって責任が増すほどに、その機会は増えていきます。組織やチームをまとめ、競争力として機能させるには、こうしたコミュニケーション能力が欠かせません。 自分が思い描いたように相手を説得できなかったり、言いたいことを理解してもらえなかったりしたときは、まず「自分の伝え方」に問題がないか考えてみることが大切です。 「伝える力」を磨く5つのポイント 伝える前にまずは相手を知ることから、は基本中の基本です。 相手に伝わらない要因として、自分が伝えたいことばかりに集中して、伝える相手を意識していないことが挙げられます。 まずは、相手の仕事スタイル(効率重視派か慎重派か等)や、人柄・性格(野心家・批判的・周囲の評価を気にする等)を普段から観察し、話のポイントの絞り方や、どうすれば相手が理解しやすいか、動いてくれるかを見極めます。 また、自分では効率よく指示を出したつもりでも、部下の経験や知識の不足により伝わらない場合があります。相手のポジションや立ち位置、影響力等の社会的立場を事前に分析しておくことも大切です。 相手を理解するにあたって前提となるのは、「伝えたい相手には、相手の世界がある」ということです。 自分と相手の基本となる考え方は、必ずしも一致していない可能性があると認識しておきましょう。 具体的に伝える力を磨く訓練を紹介する前に、まずは相手を知るための5つの観点をお伝えします。 ①相手を知る観点「情報」 人に情報を伝える際には、相手と自分が持っている「情報の量と質の違い」を考える必要があります。 コミュニケーションを取る双方の間に、どの程度の情報格差があるかを把握しておかないと、健全なやり取りが成立しにくくなるからです。 例えば人事部門が「最近多くの企業で話題となっている、リスキリング施策に自社でも取り組みたい」と現場マネジメントに伝えるとしましょう。 日常的にHRトレンドや文献に目を通している人事部門の方が、そのままリスキリングのことを知らない現場マネジメントと話をしても、話がかみ合わないことが予想されます。 相手の情報量をあらかじめ想像しつつ、受け入れられやすい伝え方を心がけてください。 また、一方的に伝えるのではなく、コミュニケーションの合間に、相手の理解度や興味・関心度合いを確認しながら会話を進めることも効果的です。 ②相手を知る観点「解釈力」 前章に続き、リスキリングの例で「解釈力」という観点を説明していきます。 「リスキリングに取り組んだ他社の労働生産性指標が50万円向上した」と伝えたとしても、その数値のインパクトや重要度が理解できるのは、聞く相手の解釈力に依存するのです。 この例では、「労働生産性の算出式」や「自業界の平均値」の解釈力によって、理解度に違いが生じることが予想されます。 コミュニケーションの際には、取り上げる話題について相手がどのくらいのリテラシーを持っているかを把握し、言葉を選ぶようにしましょう。 ③相手を知る観点「価値観」 「価値観」が異なることによって、自分が伝えたメッセージが異なる受け取り方をされた経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 例えば「リスキリングは会社主導で行うべきだ」と考えている人と、「リスキリングは社員自らが取り組むものだ」と考えている人では、そもそもリスキリングへの課題意識が異なっています。 価値観はビジネスシーンのみならず、プライベートを含めてコミュニケーションのすれ違いを生みやすい概念です。 完全に価値観を他者と一致させるのは難しいとしても、該当テーマについての相手の考え方は、なるべく会話の早い段階で確認するとよいでしょう。 ④伝える場面をシミュレートする いきなり相手に伝えるのではなく、伝える場面を豊かにシミュレートすることは重要です。 相手の性格や社会的立場を考慮したうえで、どのような反応が予想されるか、それに対してどのような答えを返すか、最終的な目的等、伝える場面を具体的にシミュレートして対策を練ります。 相手が明らかに自分と相反する立場にいる場合は、すぐに結果を求めず長期的なアプローチが必要になります。 ⑤次につながる信頼関係を構築する ビジネスの基本は、信頼関係に裏付けされた人間関係にあります。 例えば、社外とのプロジェクトを遂行する際に、強引な交渉をしたり自分や自社のエゴを押し出しすぎたりしていては、そのプロジェクトを成功に導いたとしても、次につながるパートナー関係を構築できない可能性があります。 相手の言い分に耳を傾ける、結論を急がずに粘り強く交渉を続けるといった、相手を尊重する姿勢こそが良好な人間関係を築き、こちらが伝えたい内容への理解を深めてもらえるのです。 伝える力を磨くための訓練方法5選 最後に、実際に伝える力を磨くための訓練方法を5つお伝えします。 日常的に取り組めるものから、集中的に鍛えたいものまで紹介しますので、フィット感が高い訓練方法を見つける参考にしてください。 ①伝える順番に注意する 伝わりにくい話は、往々にして話す順番が整理できていないケースが多い傾向にあります。 話す順番を整理できないという方は、ライティングやプレゼンテーションで使われるフレームワークを活用しましょう。 おすすめは「PREP法」という、構成の型に沿って話を進めることです。 伝えたい内容を、以下の4点で整理をしてみてください。 Point:結論・要点を伝える Reason:理由・根拠を伝える Example:事例・具体例を伝える Point:あらためて結論・要点を伝える このようなフレームワークは、いわば「的確に情報を伝える型」です。 伝え方の訓練だけでなく、情報の論理的一貫性のチェックにもなります。どこかのポイントが思い浮かばなかったら、その情報を補強するだけで、伝える話の説得力が増すでしょう。 ②数字やストーリーで具体的に話す 相手の記憶に残りやすい内容にするためには、「数字」と「ストーリー」の2つが有効です。 前章のPREP法で結論や根拠を整理したとしても、具体性に欠けていると相手に忘れられてしまう可能性があります。 具体的には、以下のような例を参考にしてください。 【数字】 「このマーケットは拡大傾向にあります」と伝えるよりも、「このマーケットは過去3年、毎年5%の成長を遂げています」と伝える方が、インパクトが強まります。 数値が入ることで、相手の記憶にも留まりやすくなるでしょう。 【ストーリー】 情景がイメージできるようなストーリーを意識すると、伝えたいメッセージについて相手が興味を抱く可能性が高まります。 例えば採用の会社説明会で、創業からの沿革を年表で説明するより、創業ストーリーとして、創業者の当時の想いや市場開拓の工夫点を話した方が、興味を抱く人が多いのではないでしょうか。 うまくストーリーテリングができれば、相手がこの先の話も受け入れてくれる下地を作る効果が期待できます。 ③例え話や分かりやすい表現を使う 伝え上手の人は、会話に例え話や比喩表現を効果的に差し込んでいる傾向があります。 この訓練のためには、日常的に「分かりやすい言葉に言い換えてみる」習慣を付けておきましょう。 例えば普段自分が仕事で使っている言葉を、小学生でも分かるように言い換えてみる方法もお勧めです。 例え話や比喩表現は、ある程度語彙力や表現方法の引き出しも必要です。 最初はうまくいかなかったとしても、このような言い換えの習慣を意識して繰り返すことで、伝える力が自然と身に付いていくでしょう。 ④業務日誌を書く 伝える力を磨くためには、できるだけ日常的・身近なトレーニングが効果的です。 例えば、業務日誌や日報等、日々取り組みやすいことで伝える力の訓練をすることがお勧めです。 業務日誌であれば毎日の習慣になりやすいだけでなく、端的に文章を書くことや論理を組み立てる訓練にもなります。 ⑤伝え方に関する講座を受講する 日々のトレーニングと並行し、集中して伝え方を磨きたい方は、伝え方に関する講座や研修を受講するとよいでしょう。 ポイントを押さえたナレッジが得られるうえに、ロールプレイング形式の講座であれば、実践的に伝える練習もできます。 最近はeラーニングでも伝える力を磨けるプログラムがあります。集合型研修への参加が難しい方は、自分のペースで進められるオンライン講座もお勧めです。 まとめ 人を動かす「伝える力」は、一朝一夕に身に付く能力ではありません。日頃から周囲の人を観察し、人間関係を分析する癖をつけることが、「伝える力」を高める近道となります。 他者とのコミュニケーションは、役職や業種を問わず誰しも遭遇する場面でしょう。 一度身に付けてしまえば、この先のビジネスシーンでのパフォーマンス向上の一助となる力です。意識的に取り組んでみてください。 また、仕事がうまくいかないというときは、まずは「自分の伝え方」に問題がないかと見直してみることが大切です。 なお、コミュニケーションと仕事の効率については、「職場コミュニケーション改善5つのポイント|小さな工夫で効率化」にて解説しています。併せてご覧ください。 低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 相手に伝わるビジネスコミュニケーション力を鍛えるコンテンツを含む、100コース・1500本以上の厳選動画をラインナップ。コース一覧詳細は無料でこちらからご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

2024.04.09

部下のやる気スイッチをオンにするリーダーの特徴と注意点

2024.04.09

部下のやる気スイッチをオンにするリーダーの特徴と注意点

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人事制度・組織づくり

ビジネススキル

大小はあるものの、みなさん部・課・チーム等に属していると思います。 そこには部長や課長等のリーダーの存在があり、部下を指揮して成り立っています。 今回はリーダーとして部下の業務を円滑に回し、成果が出るような環境づくりをどのように行うべきかを紹介します。 リーダーの立ち位置 まず、部署にとってのリーダーの立ち位置とはどのような物でしょうか? 良く勘違いされるのは「完璧なプレイヤー」であるということです。 特に若いリーダーだと、成果を求めるがあまり仕事を抱え込んでしまったり、「自分でやった方が早い!」と思ったりしがちです。 リーダーが率先して仕事をするのは悪くはありませんが、それでは部署としては崩壊です。 いつまでたっても下は育ちませんし、仕事はたまる一方でリーダーだけが終電で帰り、他のメンバーは仕事がないので定時で帰る。なんてことにもなりかねません。 そこで、ポイントとなるのが部下のやる気スイッチを押すことです。 部下も人間ですので、何かを無理やり「やらせる」ことはできません。 できたとしても効率が悪く、結局また「自分でやった方が早い」となってしまいます。 なので、部下の「やる気スイッチ」が入る環境を整えることで部署を円滑に回すことができます。 やる気スイッチはどうすればオンになる? 具体的にやる気スイッチが入る主な瞬間は以下の通りです。 目標を達成した時 不可能が可能になって成果を上げた時 好きなことをやっている時 リーダーとしてまず行うべきことは目標づくりです。 具体的には小さな目標と大きな目標を作ります。 いきなり大きな目標を立ててしまうと、部下にとっては遠い先の話に聞こえてしまってやる気にはつながりません。 なによりやる気スイッチを押すためには「達成すること」が重要なので、まずはステップごとにクリアしやすい小さな目標を立てましょう。 小さな目標を積み重ねた先に大きな目標へ繋がるイメージを持てると、さらに頑張ろうと思わせることができます。 やる気スイッチがオンにならないときの対策 当然、いくら目標を作っても動かない人も出てきます。 そうなる場合の主な理由は以下の通りです。 知らない 面倒くさい 怖い リーダーが嫌い 「知らない」という人はそもそも目標や与えられている仕事の必要性や情報を理解していません。 なので、情報の共有がされるよう1on1などのコミュニケーションを取り、ツールなども考慮して最新の情報が共有できるようにしていきましょう。 「面倒くさい」「怖い」という人は大抵、手間やリスクが見えています。 リーダーがゴールを明確にイメージできているのであれば、その逆をイメージする人もいます。双方で違うイメージを持ち続けても発展しませんので、どんな手間やリスクを考えているのかしっかり聞いて、解決法を一緒に考えるようにします。 「リーダーが嫌い」というと、そもそも目標を設定しても、その部署での仕事が「好きなことをやっている時」でないので、やる気スイッチが入ることはありません。 しかし、「リーダーが嫌い」と思われるのには案外単純な理由があるのかもしれません。 やっちゃダメ!嫌われるリーダーに共通する行動とは? 嫌われるリーダーがよくやってしまうことは過去を否定する行為です。 例えば何の気なしにリーダーが過去の施策を否定するとします。その施策が実は部下が過去行ってきた施策だとすると、部下は過去の仕事を否定されたのも同然です。過去の仕事に無意味なことはありませんし、失敗していることから学ぶことはたくさんあるので無下にしないようにしましょう。 また、リーダーに部下が付いていきたい、信頼できると「思わせる」のではなく「思われる」必要があります。 「思わせる人」はたいてい実績や成果など、何らかの理由の力で上に立とうとしますが、「思われる人」は普段の発言や行動を周りが評価して、おのずと周りが付いてきます。 特に発言と行動が一致して、しっかりやり遂げる人ほど信頼され、「思われる人」になります。 ここまで来たら、あとは仕事を部下に任せる勇気を出して、部下がたとえ失敗してもきちんと謝り、責任をとる姿勢でいましょう。 やりがいや目標をもった社員は成長して会社の発展につながる このように、自身のリーダーとしての心構えを整え、部下のやる気スイッチが入る環境を作っていきますが、最終的に必要になってくるのはコミュニケーションです。 「管理職に求められる3つのスキル」の記事でも紹介しましたが、結局は人間同士の関わりなのでヒューマンスキルが大切になってきます。 そのためにも、会議だけではなく立ち話などインフォーマルなコミュニケーションもできるだけとるようにし、相手の心情を理解して部署全体が同じ方向を向いていくようにしていきます。 そうすれば、その部下がリーダーになった時もしっかりとその部署は目標を達成し、会社の発展につながっていくことでしょう。 こちらの記事も読まれています: 若手社員のモチベーションを上げるには? 参考サイト: リーダーの仕事は環境作り。スタンドプレーではないーIT media 丸の内キャリア塾 低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 リーダーシップを含む、ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題。 Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 100コンテンツ以上の厳選コンテンツラインナップは資料請求からご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

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