2024.08.01
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労働人口の減少にくわえて長時間労働の抑制が進む昨今、勤務時間内に効率よく業務を進めるタイムマネジメント力が求められています。
しかし、社員のタイムマネジメント力を高めるにはどうすればよいのかが分からない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、企業がタイムマネジメントを実践するメリットや実践方法を解説します。
組織全体の生産性を高めるためにも、タイムマネジメントのポイントを押さえておきましょう。
タイムマネジメントとは
タイムマネジメントとは、平等に与えられた時間を上手に使って作業効率を高めることです。
ビジネスにおいては、やるべきタスクを勤務時間内に効率よく進めるためにはどうすればよいかを考えて実行することを指します。
8時間の勤務時間内で5つのタスクを終わらせていた状態から、作業効率を高めて5つ以上のタスクを完了できるように工夫すること等が例として挙げられます。
つまり、タイムマネジメント力は「仕事を効率よく進めるスキル」ともいえます。
スケジュール管理との違い
タイムマネジメントとスケジュール管理は、似たニュアンスでとらえられがちですが、言葉の定義が異なります。
スケジュール管理とは、期日までに終わらせるべきタスクを把握して遅れが出ないように進めることです。
一方、タイムマネジメントは限られた時間のなかで、効率よく作業を進めるために工夫することを指します。
つまり、スケジュール管理はタスクを時間内に終えること、タイムマネジメントは時間内でより多くのタスクを完了するための方法です。
生産性を高めるためには、スケジュール管理にくわえてタイムマネジメントをする必要があります。
タイムマネジメントが求められる背景
タイムマネジメントが求められる背景として「労働人口の減少」と「長時間労働の抑制」が挙げられます。
総務省が2022年に公表した調査報告書によると、2021年時点で7,450万人いた日本の労働人口は、2050年には5,275万人まで減少するといわれています。
労働人口が減少するなかで企業が存続していくためには、社員一人ひとりが作業効率を高めて組織全体の生産性を向上させることが重要です。
また、近年はワークライフバランスが重視されるようになり、長時間労働の抑制が行われています。
長時間労働をしている企業には優秀な社員が集まりにくくなるため、タイムマネジメントによって作業効率を高めて残業時間を減らすことが大切です。
タイムマネジメントを企業が実践するメリット
タイムマネジメントは、組織の生産性向上や社員の負担軽減につながります。
ここからは、タイムマネジメントを実践するメリットを詳しく紹介します。
組織全体の生産性が向上する
タイムマネジメントを実践することで社員の業務効率が上がり、組織全体の生産性の向上が期待できます。
生産性が向上すると作業コストが減り、利益が残りやすい企業体質になります。
また、優先度の高い仕事から取り組むようになるため、緊急性の高い案件にも対応しやすくなるでしょう。
社員の負担やストレスが軽減する
タイムマネジメントによって生産性が上がると、社員の業務負担と残業時間が少なくなります。
社員に精神的な余裕が生まれることで、業務のミスや離職が抑えられ、長時間労働や過負荷によるメンタルヘルスのリスクを軽減させる効果も期待できるでしょう。
くわえて、残業手当の支払額が削減でき、利益が残りやすい企業体質にできるのもメリットです。
スキルアップに時間を使えるようになる
タイムマネジメントができるようになると、仕事を効率よく進められ、スキルアップのための勉強時間を確保できます。
身に付けたスキルを活かして仕事の幅を広げたり、専門性の高い仕事に携わったりすることで、社員がやりがいを感じやすくなります。
社員のスキルが上がれば、新規事業に取り組みやすくなるでしょう。
タイムマネジメント力が高い人の特長
タイムマネジメント力が高い人には、どのような特長があるのかを紹介します。
タスクの優先順位が明確になっている
タイムマネジメントが上手な人は、タスクを洗い出して適切な優先順位をつけています。
タスクの優先順位が明確になっていれば、重要度の高い仕事に注力でき、重要度が低い仕事を他者に任せて効率よく仕事を進められます。
作業に必要な時間を把握している
タイムマネジメントをする際は、それぞれのタスクに掛かる時間を把握しておくことが大切です。
必要な作業時間を把握できている人は、無理のないスケジュールを立てられるので、基本的に仕事に追われることがありません。
スケジュールに余裕をもっておけば、トラブルが発生しても冷静に対処できるでしょう。
関係者とスムーズなコミュニケーションが取れる
業務によっては関係者に確認を取ったり、情報を集めたりする必要があります。
タイムマネジメントが上手な人は、仕事がスムーズに進むように適切なタイミングで関係者とコミュニケーションを取っています。
1人で考え込んだり、期日直前に慌てることがないように、日頃からコミュニケーションを取って良好な関係を築いておくことが大切です。
タイムマネジメントの実践方法
タイムマネジメントを実践することで、業務効率アップや残業時間の削減が期待できます。
ここからは、タイムマネジメントの具体的なやり方を紹介します。
1.やるべき業務を洗い出す
まずは、自分がやるべき業務全体を把握することが大切です。
やるべき業務を細分化して洗い出し、それぞれにかかる時間を明確にしましょう。
2.優先順位をつける
業務を洗い出したら、以下の4つに分類して優先順位をつけます。
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「緊急かつ重要度の高い仕事」はすぐに取り組み、「緊急ではないが重要な仕事」は期日を決めて少しずつ進めましょう。
「重要度が低い仕事」は他者に任せるか、実行しないようにするのがポイントです。
優先順位をつける際に「緊急ではないが重要な仕事」と「緊急だが重要度の低い仕事」の優先度を逆にしないように注意しましょう。
緊急でなくても重要度が高い仕事を優先すべきであり、緊急であっても自分が取り組まなければならないほど重要度が高くない仕事は、他者に任せられるようにするのがポイントです。
3.目標を設定してから取り組む
業務の優先順位が明確になったら、それぞれの業務をいつまでにどの程度進めるのかを決めます。
目標の期日を設定して1か月、1週間、1日、1時間単位のスケジュールに落とし込みましょう。
目標を設定する際は、追加作業や想定外のトラブルが生じることを考慮しておくことが大切です。
作業効率を意識しすぎて、達成できない目標を立てないように注意しましょう。
4.振り返りと改善を繰り返す
タイムマネジメントをする際は、定期的に振り返ることが大切です。
振り返りをする際は、以下のポイントに注目してみましょう。
- 目標の時間内に業務を終えられたか
- 質を維持できたか
- 問題点はなかったか
想定していた時間よりも実際の作業時間が長かった場合は、そもそも目標設定に無理があったのか、効率アップのための改善点があるかを考えましょう。
振り返りと改善を繰り返すことで業務効率を高められます。
タイムマネジメント力を高めるにはツール導入やアウトソーシングが効果的
無駄な作業が多い状態でタイムマネジメントに取り組んでも、組織全体の生産性向上にはつながりません。
そのため、タスク管理や情報共有をサポートするツールを導入して、作業自体を効率化することも検討してみましょう。
くわえて、社内でしなくてもいい業務をアウトソーシングするのも手段のひとつです。
社員が本当に注力しなければならない仕事に集中できる環境に整えることで、組織全体の生産性が向上します。
また、職場内で依頼しやすい雰囲気づくりをしておくと、アウトソーシングしなくても社内で助け合って業務を進められるでしょう。
まとめ
労働人口の減少や長時間労働の抑制が進むなかで企業が存続していくためには、社員一人ひとりがタイムマネジメント力を高めて、効率よく業務を進めることが求められています。
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組織全体の生産性を高めるためにも、社員のタイムマネジメント力を強化しましょう。
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