2024.12.03
ビジネススキル
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チームを目標達成に導き、会社全体の成長につなげるには、リーダーシップとマネジメント力のある人材が必要不可欠です。
従業員のリーダーシップとマネジメント力の向上を図るには、それぞれの違いや役割、必要なスキルを押さえておくことが大切です。
そこで今回は、リーダーシップとマネジメントの違い、求められるスキルを紹介します。
スキルを身に付ける方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
リーダーシップとは
リーダーシップ(leadership)とは、目標に向かって組織を引っ張っていくリーダーとしてのスキルや素質のことをいい、指導力・統率力と表現されることもあります。
メンバーに指示を出すだけでなく、チームによい影響をもたらしながら自主的に行動できるように導いていくことが求められます。
マネジメントとは
マネジメント(management)とは、経営や組織の管理、運営することをいいます。
日本企業においては、管理職が部下や業務を管理することを指すのが一般的です。
アメリカの経済学者であるピーター・ファーディナンド・ドラッカーは、マネジメントを「組織として成果を上げさせるための道具、機能、機関」と定義しています。
単に管理するのではなく、部下の状況や業務の課題を把握・分析したうえで、成果を上げるための調整をする役割も担っているといえるでしょう。
リーダーシップとマネジメントの違い
リーダーシップとマネジメントには、主に以下の3点に大きな違いがあります。
- 目標達成のアプローチ方法
- 求められる場面
- 影響力を左右する要素
それぞれ詳しく見ていきましょう。
目標達成のアプローチ方法
リーダーシップとマネジメントのどちらも、チームや組織が目標を達成するために必要なスキル・役割ですが、目標達成のアプローチ方法に違いがあります。
リーダーシップは、メンバーの一人ひとりが主体的な行動ができるように促しながら目標達成をめざします。
具体的には、チームの方針を伝えたり、自身が率先して動くことで指針を示したりすることが求められるでしょう。
一方、マネジメントは一人ひとりに主体性をもたせる働きかけもしますが、目標達成のための戦略を多角的な視点をもって策定する役割があります。
例えば、目標達成のためのリソース配分をしたり、目標に適したチームを構築したりすることで目標達成へと導きます。
求められる場面
リーダーシップが求められるのは、主に新しいプロジェクトをスタートするときです。
新しいプロジェクトでは、何から着手すればよいのか悩んでしまうメンバーも出てきます。
そのような場面でリーダーシップを発揮し、進むべき方向性を示すことができれば、メンバーは目標達成のために何をすべきかを理解しやすくなるでしょう。
マネジメントは、すでに方針が定まった組織を目標達成へ導くときに重要な役割を担います。
人材や時間、コストを管理したり、より効率的な業務の進め方を模索したりしながら組織全体の成果を上げる必要があります。
影響力を左右する要素
リーダーシップは、地位や肩書があるからといって必ずしも発揮できるわけではありません。
リーダーの行動や言葉を指針としてメンバーが動くかどうかは、リーダーの人柄や人望、これまでの結果、価値観等が関係してきます。
その人の行動や言葉に信用性があると、チームが動き、リーダーシップを発揮しやすくなります。
一方、マネジメントの役割を円滑に進めるには、地位や肩書が重要です。
実際に組織の人材や予算を管理できるのは、一定以上の役職があることが条件となっているケースが多いでしょう。
リーダーシップ・マネジメントに共通して求められるスキル
リーダーシップとマネジメントには、共通して以下のスキルが求められます。
- 目標設定力
- コミュニケーション力
- 人材育成力
- 意思決定力
- 業務遂行力
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
目標設定力
リーダーシップもマネジメントも、目標に向かってチーム・組織を引っ張っていく力が求められます。
とはいえ、適切な目標が設定できていなければ、会社に求められている結果を出すことはできず、目標達成力も欠かせないスキルです。
なかでも、マネジメントでは組織全体の目標だけでなく、メンバーのスキル、意欲から個人の目標まで設定するケースもあります。
コミュニケーション力
チームや組織を目標達成に導くには、メンバー・部下と良好な関係を築く必要があります。
質の高いコミュニケーションは、メンバー・部下の強み等を理解することにつながり、スキルを引き出しやすくなるでしょう。
リーダーシップを発揮するには、メンバーからの意見やアイデアを取り入れることも欠かせないため、聴く力も求められます。
また、マネジメントでは、部下の進捗を適切に管理するために報連相(報告・連絡・相談)を促す力が必要です。
例えば、話しかけやすい雰囲気をつくったり、報連相の聞き方を意識したりする等の工夫が重要となります。
人材育成力
リーダーシップとマネジメントには、メンバー・部下を育成する力が欠かせません。
個々の能力が上がれば、チーム・組織全体のレベルが高まり、パフォーマンスの向上が期待できるでしょう。
人材育成の手法にはティーチングやコーチング、フィードバック等があります。
効率的に人材育成を進めるためにも、メンバーのスキルや状況に応じた適切な方法を取り入れることが大切です。
コーチングやフィードバックをするときのポイントは、以下の記事でご覧いただけます。
・部下の能力を最大限伸ばすフィードバック方法と3つのポイント
意思決定力
リーダーやマネジメント職は、さまざまな場面で最適な意思決定をする役割を担います。
決断を後回しにするとプロジェクトの進行が遅れ、成果を上げられなくなるでしょう。
適切な意思決定をするには、解決したい問題や達成したい目標を定めるのがポイントです。
問題や目標があいまいになっていると、意思決定のために必要な情報を集めることができません。
意思決定をスムーズするには、問題と目標を言語化したうえで、どのような目的をもって意思決定したのか明確化するのが重要です。
業務遂行力
業務遂行力とは、業務をスムーズに進めるうえで必要な専門知識やスキルのことです。
営業職であれば、交渉力やプレゼン力等が業務遂行力とされています。
業務遂行力がないリーダーやマネジメント職は、メンバー・部下に適切なアドバイスができないでしょう。
メンバー・部下から信頼を得て良好な関係を築くためには、業務に関する知識・スキルが欠かせません。
リーダーシップに求められるスキル
リーダーシップを発揮してチームメンバーを動かすには、周囲を巻き込む力が求められます。
単に協力を仰ぐだけでなく、メンバーが行動に移しやすくなるような環境づくりが大切です。
具体的には、メンバーに目標達成までの道筋を的確に共有したり、適切なコミュニケーションをとって相手の価値観等を理解したりするスキルが求められます。
マネジメントに求められるスキル
マネジメントには、組織や部下を適切に評価するアセスメント能力が不可欠です。
組織の現状を正しく理解できていなければ、どのような目標を立てて進むべきなのか適切な判断ができません。
また、部下の能力を客観的に評価することは、今後どのような育成が必要なのかを判断する重要な材料になります。
適切な人材配置をし、組織を目標達成に導くためにも、アセスメント能力を磨くようにしましょう。
リーダーシップ・マネジメント力を身に付ける方法
リーダーシップ・マネジメント力を身に付ける主な方法には、以下の3つがあります。
- 研修を受ける
- コーチングを受ける
- 日常業務を通してトレーニングする
それぞれのポイントを詳しく紹介します。
研修を受ける
リーダーシップやマネジメント力に求められるスキルは、中堅社員や管理職向けの研修で学べます。
研修を通して体系的に学べると、効率的にスキルを取得しやすくなります。
社内研修にかけられるリソースがないときは、eラーニングの活用がお勧めです。
eラーニングを活用すれば、時間や場所を問わず学習を進められます。
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コーチングを受ける
コーチングとは、コミュニケーションを通して、相談者が抱えている課題や問題に対する解決方法を自らが見つけ出せるよう導くことです。
コーチングの指導者は、相談者自身が答えを出せるようにサポートします。
答えを導くための思考力が身に付くだけでなく、リーダーシップやマネジメント能力を伸ばすうえで必要なコーチング技術を学ぶきっかけとしても活用できます。
日常業務を通してトレーニングする
リーダーシップやマネジメントに必要とされるスキルは、日常業務で培えるものが多くあります。
例えば、目標設定力を向上させるには、日常業務を遂行するうえでも日々小さな目標を立てる習慣を身に付けるのが効果的です。
コミュニケーション力も、一朝一夕で身に付くわけではなく、日頃のメンバー・部下との接し方を意識することが大切です。
まとめ
リーダーシップとマネジメントは、目標達成までのアプローチ方法や求められる場面に違いがあります。
ただ、どちらもチームや組織が目標を達成するために必要な力・役割であり、目標設定力やコミュニケーション力、人材育成力といった共通して求められるスキルが多くあります。
会社としての成長を図るためにも、リーダーシップ・マネジメント力を身に付ける場を提供することが大切です。
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