2024.08.01
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ビジネスは意思決定の連続であり、選択を間違えると会社に不利益をもたらす可能性があります。
そのような状況を避けるには、必要な情報を集めて課題を明確化したうえで適切な意思決定をすることが大切です。
意思決定までの具体的なプロセスを理解していなければ、複数の選択肢から適切な対策を選べず、会社に不利益を与えてしまう原因になるため注意が必要です。
そこで今回は、意思決定プロセスの基礎的なステップを解説します。
意思決定プロセスの注意点やスムーズに進めるポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
意思決定プロセスとは
意思決定とは、目標達成や問題解決のために複数の選択肢から適切なものを選ぶことです。
したがって、意思決定プロセスとは、意思決定までの過程を指します。
適切な意思決定をするには、必要な情報を収集したり、エビデンスから分析したりすることが重要です。
このプロセスを適切に踏むことで、間違った方向に意思決定することを防止できます。
ビジネスは意思決定の連続であり、選択を間違えると会社に不利益をもたらす可能性があります。
そのような状況にならないためにも、従業員一人ひとりが適切な判断ができるように意思決定プロセスを身に付けておくことが大切です。
意思決定プロセスの7つのステップ
意思決定プロセスは基本的に、以下の7つのステップで構成されています。
- 意思決定の対象を明確化する
- 関連情報を集める
- 複数の選択肢を出す
- エビデンスを分析する
- 選択肢から選ぶ
- 実行する
- 意思決定を見直す
順番に詳しく紹介します。
1.意思決定の対象を明確化する
適切な意思決定をするには、最初に解決したい問題や達成したい目標を特定することが大切です。
問題や目標があいまいになっていると、意思決定に必要な情報を十分に集めることができません。
意思決定をスムーズに進めるためにも、問題や目標を言語化し、何を目的とした意思決定なのかを明確にしましょう。
2.関連情報を集める
意思決定の対象を明確化したら、問題の解決策や目標達成の施策を導くために必要な情報を集めましょう。
意思決定をするうえで必要となる情報を効率的に収集する方法は、以下の通りです。
- 市場調査をする
- 社内や社外の事例を参考にする
- コンサルタントの評価を受ける
客観的な情報やデータは、意思決定の信ぴょう性を裏付けるうえで必要不可欠です。
ただし、情報を集めすぎると取捨選択が難しくなってしまいます。本当に必要な情報なのかの見極めを意識しましょう。
3.複数の選択肢を出す
次に、集めた情報を参考にしながら、問題解決や目標達成するための施策を出します。
最初からひとつだけに絞ると、よりよい選択肢を見落としてしまう可能性があるので、複数案を用意することが大切です。
質の高い意思決定を進めるためにも、考え方や視点を変えながら思い込みを取り払った案を出すことも意識しましょう。
4.エビデンスを分析する
出し合った案が有効であることを証明するエビデンス(証拠)を準備します。
社内や社外に似た事例がある場合は、事例を分析して案の有効性を言語化しましょう。
成功事例だけでなく失敗事例も確認すれば、その案を実行するうえで注意すべきポイントも明確化できます。
5.選択肢から選ぶ
効果的な案に絞り込めたら、それぞれのメリットとデメリットを明確化し、どの案を実行するのかを検討します。
複数の案を融合させた方が適切なケースもあるので、特定の選択肢に絞ることにこだわりすぎないようにしましょう。
関係者が納得のいく結論に導くためにも、集めた情報や話し合った内容を最大限に活用したうえで意思決定をすることが大切です。
6.実行する
意思決定のあとは、実行に移すフェーズです。
いきなり実行するのではなく、細かいステップに分けて計画を立ててから実行に移すことが大切です。
計画を立てるときは、完了すべきタスクとその期限をスケジュールに落とし込みましょう。
計画を立てられたら、担当者にタスクを割り振って実行に移します。
7.意思決定を見直す
ステップ6で決めたプロジェクトの期間が終了したら、結果やプロセスを見直します。
最初に特定した課題が解決されたのか、目標が達成されたのかを評価します。
このときに結果だけを見るのではなく、途中で問題が発生していないのかも確認しましょう。
結果的に成果が出たとしても、問題が発生している場合は、改善の余地があると判断できるためです。
今後の意思決定に活かすためにも、よかった点と改善すべき点を言語化しておきましょう。
意思決定プロセスの注意点
意思決定プロセスは、以下の点に注意して進めることが大切です。
- 少ない情報で進めない
- 過去の成功事例をそのまま模倣しない
- 周囲の意見を鵜呑みにしない
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
注意点①少ない情報で進めない
意思決定プロセスを少ない情報で進めると、自身の知識や経験に頼って、客観的な意思決定ができなくなる可能性があります。
効率的な意思決定をするには、多様な視点から案を出して吟味することが大切です。
客観的なデータを提示して、関係者に納得してもらうためにも、情報をしっかり集めるようにしましょう。
注意点②過去の成功事例をそのまま模倣しない
過去の事例を参考にすることも重要ですが、過去の成功事例を模倣すれば、必ずしも最適な意思決定ができるわけではありません。
例え、似たような事例でも取り組む時期やプロジェクトメンバーが違えば、選択すべき解決策や施策も変わります。
過去の事例をそのまま取り入れるのではなく、他の事例を参考にしたり、再現性があるのかを分析したりしたうえで採用するのかを検討しましょう。
注意点③周囲の意見を鵜呑みにしない
意思決定をする際は、周囲の意見をそのまま受け入れるのは避けましょう。
周りに流されて意思決定している時点で、適切なプロセスを踏んでいないといえます。
少しでも疑問に感じたことがあれば、情報を自ら調べたり事例を見たりして、適切な選択肢なのかを吟味することが大切です。
また、周りに流されて意思決定した場合、成果が出なかったときに責任転嫁をしてしまう可能性があります。
当事者意識がなかったり、十分な知識がなかったりする人は周りに流されて失敗するケースが多いので、より適切な意思決定をするにも意識や姿勢を変える必要があります。
意思決定プロセスをスムーズに進めるポイント
意思決定プロセスをスムーズに進めるには、以下の3つのポイントを押さえましょう。
- 課題の明確化に目を向ける
- ロジカルシンキングを重視する
- さまざまな意見を参考にする
ひとつずつ詳しく紹介します。
課題の明確化に目を向ける
適切な意思決定をするには、施策や解決方法の決定ばかりに目を向けるのではなく、課題を明確化する意識も大切です。
課題があいまいなままでは、有効な施策や解決方法は出せないでしょう。
現状をしっかり理解できていなければ、意思決定にどのような情報が必要なのかの判断がしにくくなります。
意思決定プロセスの方向性にずれが起きないようにするためにも、課題の明確化に注力しましょう。
ロジカルシンキングを重視する
意思決定プロセスでは、集めたデータや意見が効果的なものであるかを論理的に判断する能力が求められます。
くわえて、意思決定者だけでなく、意見を出し合ったりプロジェクトを進めたりするチームメンバーにもロジカルシンキングを意識させる必要があります。
ロジカルシンキングを高めるためには「そのように思う理由は何ですか?」「根拠になるデータはありますか?」といった質問を投げかけるのが有効です。
なお、ロジカルシンキングを鍛えるには質の高いインプットが欠かせません。
ロジカルシンキングといった意思決定に必要なスキルに関する研修にかける社内リソースがない企業は、eラーニングの導入を検討しましょう。
さまざまな意見を参考にする
意思決定で避けたいのは、主観的な意見に偏ったり、従来の方法をそのまま模倣したりすることです。
意思決定プロセスには時間がかかります。効率的に進めるために自分の知識や経験、過去の事例だけをもとにすることも少なくないでしょう。
しかし、従来の方法をそのまま続けていくと、企業の成長にはつながりません。
効果的な施策を打つためにも、さまざまな意見を参考にしながら意思決定をすることが大切です。
まとめ
適切な意思決定をするには、必要な情報を収集したり、案を検討したりするプロセスが必要です。
課題の明確化やロジカルシンキングを意識すれば、意思決定をスムーズに進めやすくなるでしょう。
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