2024.08.01
ビジネススキル
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企業の成長には、発生した課題に対して適切な対処ができる「課題解決力」のある人材が必要不可欠です。
今後、従業員の課題解決力を高めていきたいのであれば、課題解決力の意味やトレーニング方法を押さえておくことが重要になってくるでしょう。
そこで今回は課題解決力の意味と、課題解決をするための具体的なステップを紹介します。
課題解決力を習得する方法も紹介しているので、従業員の課題解決力を向上させたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
課題解決力とは
課題解決力とは、課題やその原因を見つけて適切な方法で解決へと導く力を指します。
具体的には、以下のような能力で構成されているとされています。
- 課題を見つける力
- 課題の原因を分析する力
- 解決策を見出す力
- 解決までの計画を立てて実行に移す力
自分一人で解決できない場合は、周囲の力を借りて解決する柔軟性も重要な能力です。
課題解決力と問題解決力の違い
課題と問題の意味は異なるものの、課題解決力と問題解決力はいずれも見つけた課題や問題の原因を追究し、解決へと導くことであり、大きな違いはありません。
ただし、課題と問題の違いはビジネスパーソンとして押さえておくことが大切です。
課題とは、現状と理想のギャップを埋めるために解決したい事柄のことをいいます。
一方、ビジネスにおける問題とは会社で生じている不利益な事象のことで、課題と比較するとネガティブな印象があります。
課題解決力が求められる理由
人材採用や人材育成において課題解決力に優れた人物が求められるのは、企業の成長にこのスキルを持つ者が必要不可欠だからです。
競合他社に勝って生き残るには、サービスや商品の品質向上が欠かせません。
サービスや商品の品質を向上させるためには、課題を見つけて改善を繰り返していく必要があります。
そのような状況で必要とされるのが課題解決力であり、会社の存続と成長のために欠かせない力とされています。
課題解決力の高い人の特長
以下のような人は、課題解決に長けている傾向があります。
- 論理的思考力がある人
- 潜在的な課題に気づける人
- 適切な計画を立てられる人
- 主体性をもって行動できる人
それぞれ詳しく紹介します。
論理的思考力がある人
論理的思考力とは、物事を体系的に整理して矛盾が起きないように道筋を立てる思考力をいいます。
課題解決では、情報を漏れなく整理したうえで、課題の本質を見極めて解決に導く必要があります。そのときに必要となるのが論理的思考力です。
論理的思考力がなければ、課題の本質を見極めて適切な解決法に導くことが難しくなるでしょう。
潜在的な課題に気づける人
課題は目に見えるものとは限りません。
当たり前と思って取り組んでいた業務のなかに、課題が隠れていることもあります。
そのため、「なぜこの業務が必要なのか」「現状の流れのままで効率的なのか」と客観的に考えて、潜在的な課題に気付ける人は課題解決力も高い傾向があります。
適切な計画を立てられる人
課題解決をスムーズに進めるには、対策を実行するための適切な計画を立てる必要があります。
どのような手順で進めるか、いつまでにどの段階まで完了させるかの計画がなければ、課題解決の精度やスピードが落ちてしまいます。
チームや部署全体に指示を出しながら課題解決を進めるケースもあるため、周囲が動きやすいように計画を立てることも重要です。
主体性をもって行動できる人
課題解決力に優れている人は、主体性をもって課題を見つけ、解決方法を考えられる人です。
上司からの指示がなければ動けない人や、トラブルが起きても自分とは無関係と考えるような人は、課題解決力を身に付ける機会を逃してしまいます。
課題解決力を習得する近道は、より多くの課題を発見して解決方法を考え、実行に移すことです。
課題解決力は経験によって培われるスキルのため、主体性をもって取り組める人であるほど伸びやすいといえるでしょう。
課題解決のための5ステップ
課題解決へスムーズに導くには、以下の流れで進めるのがお勧めです。
- 課題を明確化する
- 原因を突き止める
- 解決策を検討する
- 解決策を実行する
- 結果や改善点を振り返る
順番に詳しく見ていきましょう。
1.課題を明確化する
まずは現状とめざすべき理想の状態の差を把握して、課題を明らかにします。
「目標に達していない」といった分かりやすい課題ではない場合は、業務のなかで抱いた違和感や不具合から課題を明らかにしていきましょう。
数値化したり言語化したりして、誰が見てもどのような課題なのかを分かりやすくすることが大切です。
2.原因を突き止める
次に明らかにした課題の原因を突き止めます。
例えば、営業成績に課題があるときは、営業数や営業方法に原因がないのかを洗い出していきましょう。
誤ったものを原因と認識して進めると、適切な解決方法を導くことができません。
そのような状況を避けるためにも、原因になりうるものを思いつく限り出したうえで、一つずつ深掘りするようにしましょう。
3.解決策を検討する
課題の原因を突き止めたら、どのような解決法が有効なのかを検討します。
解決策を検討するときは、以下の方法が有効です。
- 他の企業や過去の事例を参考にする
- 先輩や上司に意見を求める
- 専門家に相談する 等
立案した解決策を全て実行するのではなく、より効果的なものに絞ったり優先順位を決めたりしたうえで行動に移すようにしましょう。
4.解決策を実行する
解決策を絞りこめたら、具体的な計画に落とし込んだうえで実行に移しましょう。
解決までのプロセスを明確化し、そのプロセスから実行すべき仕事を洗い出して関係者に伝えます。
チームや部署全体で取り組む際は、進捗を共有し合い、方向性にずれが生じたときは調整をしていきましょう。
5.結果や改善点を振り返る
解決策を実行した後は、よかった点や改善点を分析し、次の課題解決に活かせるようにしましょう。
ポイントは、結果だけでなく失敗した原因やうまくいった理由も振り返ることです。
振り返りの精度が高いほど、次はどのようなことに気を付けて取り組むべきかが明確になり、スムーズな課題解決へとつながります。
課題解決力を高める方法
課題解決力を高める有効な方法には、以下の3つがあります。
- 課題解決に必要なスキルを身に付ける
- 日常業務を通してトレーニングする
- 課題解決力を高める研修に参加する
一つずつ詳しく見ていきましょう。
課題解決に必要なスキルを身に付ける
課題解決に求められる主なスキルは、課題発見力と論理的思考力です。
課題発見力を身に付けるには、前提や思い込みをなくして客観的な視点をもつことが大切です。
当たり前になっていることでも、客観的に見れば改善点が見つかりやすくなります。
論理的思考力は、現状分析や解決策の考案をするときに重要なスキルです。
論理的思考力を高めるには、データをもとに考える癖を付けたり、ロジックツリーを活用したり、ロジカルシンキングを実践することで日常的に鍛えることができます。
日常業務を通してトレーニングする
いきなり会社や部署全体を巻き込んで課題解決に取り組むのは難易度が高いでしょう。
課題解決力を習得するには、まず日常業務に潜む課題を解決することから始めるのが効果的です。
マニュアル通りに進めている業務でも、無駄な工程はないのか、もっと効率的な方法はないのかを考えることが課題解決力を高める第一歩になります。
くわえて、日常業務で問題が起きたときに原因を考える癖をつけることも有効です。
課題解決力を高める研修に参加する
課題解決力を効率的に高めるには、研修に参加して専門家からノウハウを学ぶのがお勧めです。
課題を適切に解決するにはどのようなプロセスを踏む必要があるのか、どのようなスキルが求められるのかといった全体像を把握していない状態では、課題解決力の習得は難しいでしょう。
課題解決力を効率的に高めるためにも、質の高いインプットをすることが大切です。
まとめ
課題解決力は、課題やその原因を見つけて適切な方法で解決へと導く力のことをいいます。
課題解決力を習得するには、日常業務を通して課題発見のトレーニングをしたり、研修で学んだりすることが効果的です。
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