ビジネススキル
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2024.03.12

SNS炎上の原因と対策|国内外5つの事例を紹介

2024.03.12

SNS炎上の原因と対策|国内外5つの事例を紹介

人材教育

人事制度・組織づくり

ビジネススキル

ネットリテラシーが高い人というと、ひと昔前は情報検索能力に長けている人などを指すことが多かったと思います。しかし近年では、それだけでなくネット利用のリスクを正しく理解し、TwitterやYouTubeといったソーシャルメディアを、適切に利用できる人のことを指す機会が多くなっています。 ネットリテラシーの意味に変化が起きた要因として挙げられるのは、誰でも気軽にネット上で情報を発信できるようになった影響で、「炎上」などのトラブルが頻発していることです。アルバイトなども含めた従業員のネットリテラシーを高めることは、企業としても急務です。なぜなら、たった一人の従業員のうっかり事故が、会社全体に悪影響を及ぼしてしまうリスクがあるからです。 今回は、特に話題になっているソーシャルメディアでの「炎上」事例を通して、ネットリテラシー研修の必要性について考えていきたいと思います。 事例紹介 まずは、国内と海外での企業に関わる「炎上」事例をご紹介します。いずれも企業の公式アカウントなどではなく、会社の目が直接届きにくい従業員のプライベートでの行動が、会社にも悪影響を与えてしまった事例です。 国内での「炎上」事例 ・空港 ショップ店員 芸能人が来店した際に、クレジットカード伝票や購入時のサインを店員が撮影し、Twitterに掲載。他のTwitterユーザーからの指摘ですぐに削除したものの、騒ぎは収まらず新聞などでも取り上げられる事態となりました。 結果、従業員が契約解除となっただけでなく、店舗を運営していた会社の役員は報酬の一部を自主返納することを発表。また、空港の公式ウェブサイトからは正式に謝罪文が掲載されました。 ・製薬会社 社員 MR(医薬情報担当者)の女性社員が、「同僚が睡眠導入剤を不正に入手し、飲み会でお酒に入れた」などとツイート。医薬品を適切に扱わなければならないはずのプロが、いたずらに使用したことに対してモラルを疑う書き込みが集中しました。会社は社員に対し調査を実施。ホームページに、お詫びのお知らせが掲載されました。 ・システムエンジニア ある会社のシステムエンジニアが、競合会社の社長について「何もわかってねーなー」などとツイート。他にも過激な発言や自身の会社への批判を繰り返していました。 本人は属している会社を明かしていませんでしたが、その他のツイートなどから会社や実名などを洗い出されてしまいす。その後は「○○会社のエンジニアが」と社名つきで炎上する結果となりました。 海外での「炎上」事例 ・大手ピザショップ 従業員 従業員が、店舗内で食材を鼻に入れたりピザ生地にツバを吐きかけたりといったいたずらを、動画でYouTubeへアップロード。会社の管理の杜撰さを問題視する声が集まり、ニュースなどでも取り上げられる事態となりました。最終的に、社長が謝罪動画を展開してようやく沈静に向かいました。 ・インターネットサービス会社 広報部長 ある大手インターネットサービス会社に所属する広報部長の女性が、 「今からアフリカに行きます。エイズになりませんように。冗談よ、私は白人だから。」という内容をツイート。 彼女のフォロワーは200人足らずだったそうですが、このツイートは差別的と受け止められ、世界中に拡散し炎上することとなりました。この短い文章で会社が信用を失ったのはもちろん、発言した本人は翌日即解雇されてしまいました。 なぜソーシャルメディアで「炎上」が起こるのか ご紹介した事例から、会社やブランドの公式アカウントでなくても、従業員の「炎上」が結果として会社に飛び火し、悪影響を与えてしまうことがお分かりいただけたと思います。 また、ソーシャルメディアでの「炎上」は、アルバイトから役職者まで、果ては経営者までもが当事者となりうるのが特徴です。では、「炎上」が発生してしまうのには、どのような背景があるのでしょうか。 メッセンジャーアプリとの違いの理解不足 特に若い世代で多いのがこのケースです。不特定多数のユーザーがアクセスできる状態になっているにも関わらず、本人は友達のみに情報を発信しているつもりのため、タガが外れて過激な内容を発信してしまうのです。 LINEなどメッセンジャー機能を主とするサービスと、不特定多数と関わりあうことが前提のソーシャルメディアとの使い分けを正しく理解する必要があります。 読み手に対する想像力の不足 みんなが読んでいると認識していても「炎上」は起こってしまう場合があります。そのほとんどが、軽い気持ちで人を不快にさせる内容や、モラルに欠ける内容を書き込んでしまう場合です。ネット上には、様々な立場の人がいるということを再認識し、投稿する前に本当に問題の無い内容か確認する必要があるでしょう。 また、プライベートのアカウントなら何かあっても自分が謝れば済む、と考えてしまうのも誤解です。職場や仕事に関わる内容を投稿すれば、会社に迷惑がかかる可能性があることを認識しなくてはなりません。 ネットリテラシー以外の問題 本来のネットリテラシーだけでなく、別の要因とも絡み合っているケースが多くあります。例えば、従業員の個人情報に対する意識の低さや、業務上の規則を守っていないがゆえに炎上した場合、根本原因はそちらにありソーシャルメディアはそれが露呈するトリガーに過ぎません。 しかし、それらの間接的な要因となった違反行為も、ネットリテラシーと紐づけて考えるべきだと思います。規則を守ってもらうことが重要なのはもちろん、「炎上」の要因にはある程度傾向があるので、そこから対策も導き出すことができます。 ネットリテラシー研修をしよう では、これらの従業員による「炎上」を防ぐにはどうすればよいでしょうか?ソーシャルメディアがこれほど普及した世の中、従業員に利用を全面禁止することは不可能です。やはり、従業員のネットリテラシーを高めることが重要です。 「ソーシャルメディア利用ガイドライン」を設けよう まず挙げられるのが、社内で「ソーシャルメディア利用ガイドライン」を設けることです。従業員によって、ソーシャルメディアに関する知識や危機感のレベルはバラバラです。やってはいけないこと、危険なことなどを明確にする必要があります。 ただし、従業員がガイドラインを守ろうとせず、形骸化してしまっては、結局「炎上」を未然に防ぐことは難しいでしょう。そこで次に必要になってくるのが、ネットリテラシー研修です。 ガイドラインを形骸化させないための「ネットリテラシー研修」 ネットリテラシー研修では、従業員にガイドラインの中身を理解してもらうことはもちろん、自主的に守ろうという意識をもってもらうことが重要です。炎上は他人事ではなく誰にも起こり得ること、ネットリテラシーを高めることが会社と従業員双方を守ることにつながることを理解してもらいます。また、知識だけでなく事例紹介などを通して個々が適切な判断ができるよう、考える力を養うことも必要です。 たった数十文字の書き込みで会社を危機に追い込んでしまう炎上。今や「従業員の自己責任」では済まされない状況です。会社のリスクとして認識し、その回避のためネットリテラシーの向上に取り組む必要があると思います。 参考: 「バイトテロ、ネット炎上を未然に防ぐ―― 今、求められるネットリテラシー教育とは」HRプロ 「新入社員に教えるべきこと、それは“ネットリテラシー”」ITmedia ビジネスオンライン 低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 SNS炎上対策とケーススタディが学べるコンテンツを含む100コース・1500本以上の厳選動画をラインナップ。コース一覧詳細は無料でこちらからご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

2024.03.12

ロジカルシンキング力を鍛える3つの方法

2024.03.12

ロジカルシンキング力を鍛える3つの方法

ビジネススキル

ロジカルシンキングとは 仕事では、上司へのホウ・レン・ソウや、顧客への営業活動など、自分の考えを説明するシーンが数多く発生します。話の筋道がはっきりしていなかったり論理の飛躍があったりすると、なかなか相手に理解してもらえません。 そういったことを防ぎ、情報を分析・整理し、根拠から結論までを順序立てて考える手法がロジカルシンキング(論理的思考力)です。 ロジカルシンキングがビジネスで役立つ場面は多岐にわたり、社内の課題解決やプレゼンテーション、営業トーク、文章の作成など、例を挙げればきりがありません。そのため、社会人が養っておくべき必須スキルと考えられています。 また、ロジカルシンキング力は普段の生活の中でも鍛えることが可能です。ぜひ基本を理解しスキルアップに取り組んでみましょう。 ロジカルな人とロジカルでない人の違いは? まずは事例をもとにロジカルな人はどう考えるか?を見ていきます。 社内の会議室がどこも埋まっている。予約が取りにくく会議ができない。さてあなたならどうしますか? 内容は具体的でなくてもよいので、自分ならどんな風にまず考えるか?ということを考えてみてください。 ロジカルではない人の思考パターン ロジカルでない人は経験則から物事をすぐ考えてしまいます。 「だいたい月曜の朝は予約が埋まりにくいのでは?」「お昼の時間をズラして会議したことがある」「外部の会議室をスポット利用した部署があったから真似すれば良さそう」などです。 友人との会話であれば問題ないのかもしれませんが、仕事では仲間をうまく説得するためにもきちんと考えることが必要です。 ロジカルな人の思考パターン(4Step) ロジカルに考える人は「絞る」ことにフォーカスします。 まず「解決すべき問題は何か」について仮説を立てていきます。 <Step1. 仮説を立てる> ✓会議はそもそも必要なのか ✓会議室の予約時間の偏りはないか ✓そもそも会議室でやる必要はあるのか ・・・・・ そしてそれぞれについて事実を確認します。 <Step2. 事実を確認する> ✓会議は行う必要がある▶解決できそうにない ✓利用時間はランダムで予測が難しい▶解決できそうにない ✓会議室を使う必要はないかもしれない▶検討余地あり 事実を確認すると検討する余地のある選択肢が出てきます。次は解決に向けてまず理由を絞り込みします。 <Step3. 理由を調べる> 会議室をそもそも利用したい理由って何?? ✓ホワイトボードを使いたい ✓面と向かって議論をしたい ✓資料などその場で共有して目を通しながら意見交換したい ここまで来たら、それぞれの理由に対して解決策を複数出し、解決までのシミュレーションを行います。 <Step4. 解決策を複数考えてベストなものを選ぶ> ✓オープンスペースで会議する ✓メールで共有する ✓白紙のパワーポイントを共有して意見を募る ✓オンラインでそれぞれの席から会議する ▶最も良さそう ここまで思考できれば、課題、理由、解決策の3つがきちんと理解できているので、より説得力のある説明ができるようになります。 「(例)会議室の予約が取りにくい問題があります。そこで、会議室は使わずオンラインでの会議に変更しましょう。そもそも会議室を使う理由は、企画についてホワイトボードで皆の意見をまとめて共有して議論がしたいからです。そうあればオンライン上のホワイトボードでも代用可能ですし、事前に資料をメールで共有しておけばその場で意見交換もできます。」 *本例はあくまでも一例です ロジカルシンキングの基本 ピラミッド構造思考 当然ですが、絡まった糸の様に物事が複雑であればあるほど、それを正しく理解したり解決したりするのは困難になります。その糸を解きほぐし、どこが絡まっているのか把握するために用いるのが、ピラミッド構造思考です。 ピラミッド構造思考では、結論となるメインテーマをピラミッドの頂点に据え、その根拠を3つ~5つ程度下の階層に列挙します。そしてまたその下の階層へ根拠を並べピラミッドを構成していきます。その際には「So What?(だから何?)/ Why So?(それはなぜ?)」の問いかけを繰り返して、きちんと上下に因果関係があるかを確認していくことが必要です。 この思考法を実践すれば、自然と物事を分解することができるので、全体を理解しやすくなります。すると、誰かに説明する際にストーリー立てて話せるので説得力が生まれますし、解決するべき課題であれば、タスクへ落とし込みやすくなるでしょう。 MECE MECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)とは、事象を「モレなく、ダブリなく」捉え考えることです。 モレがあると、その先の議論なども全体を把握できていない状態で行うことになりますし、ダブりがあると無駄な業務が発生してしまうかもしれません。MECEを徹底することで、先ほどのピラミッド構造思考の精度も高めることができます。 例えば、「顧客のターゲット層」ごとの議論をする場合、性別や都道府県、年齢のような情報であればダブりなく分類するのは容易でしょう。しかしMECEを意識しないと、気づかずに「20代」と「アメリカ在住」などダブりがある状態で議論をしてしまいがちなので注意が必要です。 ただし、テーマによってはダブリを完全に排除するのは難しいでしょう。どこまで厳密に行うかはケースバイケースだといえます。 ロジカルシンキング力の鍛え方 ロジカルシンキング力を鍛えるには、基礎を把握したうえで実践あるのみです!仕事だけでなくプライベートでも、ロジカルシンキングを鍛えるネタは身近にたくさん存在します。いくつか例を挙げてみましょう。 (1)貯金を増やす方法を考えてみる 自分の貯金を増やす方法を、ロジカルシンキングの題材にしてみてはいかがでしょうか?ピラミッド構造思考で掘り下げてみると、仕事をがんばる、資産運用をしてみる、タバコをやめて支出を減らす、などなどいろいろなアイディアが出てくると思います。 (2)普段目にする広告やマーケティングの狙いを予想してみる 私たちは毎日、電車内の広告やテレビCM、Webサイトの企画ページなど、多くのクリエイティブを目にします。 それらを、制作者や広告代理店の担当になったつもりで、どんな属性の人に何を訴えるために作られたのか推理、分析して文章にまとめてみましょう。また、その推理を元に自分ならどうするか考えてみるのもトレーニングになります。 (3)色々なものを分類してみる MECEを使って、自分が興味のあるものを独自の切り口で「モレなく、ダブリなく」分類してみましょう。自動車や芸能人の分類、高級時計を買う人の属性でも結構です。 最後に これらはできれば書き出して身近な人にチェックしてもらえると、なお成長につながりやすいでしょう。 どんな事にも「なぜ?」と疑問をもち、粘り強く考え抜く姿勢があれば、ロジカルシンキング力は必ず身につきます。ぜひ皆さんもトライしてみてください。 よく読まれている記事 eラーニングとは?概要からメリットやトレンドまで徹底解説 eラーニング導入で失敗しないための3つのポイントを解説 効果の高いeラーニング教材の作り方と3つのポイント【企業事例付き】   低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 100コース・1500本以上の厳選動画をラインナップ。コース一覧詳細は無料でこちらからご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

2024.02.14

1on1ミーティングのやり方とは?効果的な進め方を具体的に解説

2024.02.14

1on1ミーティングのやり方とは?効果的な進め方を具体的に解説

人材教育

ビジネススキル

ここ数年で、日本企業での普及が広がった1on1ミーティング。 大手企業を中心に導入が進み、最近では企業規模を問わず1on1ミーティングが活用されています。 普及は進んだものの、「名称は知っているが、具体的な内容は分からない」「実施しているものの、今のやり方が正しいのか疑問だ」という声も聞かれます。 今回はあらためて1on1ミーティングのメリットや、効果的な1on1ミーティングの進め方を紹介します。 これから1on1ミーティングの導入を検討したいとお考えの方も、現在の1on1ミーティングの進め方を見直したい方も、参考にしていただければ幸いです。 1on1(1on1ミーティング)とは 1on1ミーティング(略称:1on1)とは、一般的には「上司とメンバーとの一対一の定期的な面談・ミーティング」のことで、短い時間・サイクルで定期的に行われます。 企業によって1on1の長さや頻度は異なりますが、1回15~30分程度、週1回~隔週1回の頻度で実施される傾向にあります。 面談者は、多くの場合は直属の上司が担いますが、部門長やメンターが担うケースもあります。 1on1は、もともとアメリカのTech系企業が集まるシリコンバレーで1980年代初頭に始まり、当時大きく成長した産業・企業を象徴する文化のひとつとして注目されるようになりました。 日本でもIT企業や大手企業が導入したことで注目が集まり、多くの企業で1on1の導入が広がっていきました。 1on1が注目された背景 アメリカのTech企業で始まったこの面談手法が、日本でどのように普及が進んだのか、背景をあらためて深堀りしていきます。 1990年代から変化が激しく、先行きの見通しが難しい「VUCAの時代」に全世界が突入したことから、社員一人ひとりが上からの指示を待たずに変化に対応することが求められてきました。 そのため、こまめに社員とコミュニケーションを取り、現状認識のすりあわせをしたり、情報交換をしたりする1on1の必要性が高まっていきました。 さらに、多くの企業で1on1が広まった背景のひとつが、コロナ禍の影響です。 ある企業が行った調査では、1on1ミーティングは日本企業の約70%で導入が進んでおり、そのうち60.5%がこの3年間で導入したという結果となっています。 参考:「1on1ミーティングに関する実態調査」 コロナ禍では、リモートワークの導入や部門での食事会の減少等によって、上司と職場メンバーで直接コミュニケーションを取る機会が大きく減少しました。 また、これまで行っていたオフィスでの挨拶や雑談等から、メンバーの状況を把握することも難しくなったといえます。 そのような背景から、メンバーの仕事の状況だけでなく、喜怒哀楽も含めてこまめに本人の状態を感じられる1on1のニーズが高まっていきました。 従来型「面談」との違い これまで行っていた「面談」と呼ばれるものと1on1の大きな違いは、1on1はメンバーのための時間という点です。 従来型の面談は人事評価の一環で、メンバーを評価したり業務マネジメントをしたりする目的がありました。 もちろん従来型面談の時間でメンバーの成長も考えると思いますが、どちらかというと組織側の観点で使われる時間といえるでしょう。 一方1on1はメンバーと対話を繰り返すことでお互いの考えを深め、メンバーの成長をサポートしていくことが目的です。 その対話過程でメンバーの成功や失敗が共有され、そのフィードバックを通じながら、双方向でコミュニケーションをする特長があります。 また、実施の頻度が評価面談は半期で1~3回程度なのに対し、1on1ミーティングは週1回~隔週1回と高頻度なこともポイントです。 1on1を実施する目的・メリット 通常の人事評価面談と平行して、1on1を実施する目的やメリットはどのようなものがあるのでしょうか。 本章では、すでに1on1を導入している企業からよく聞かれる狙いや実際のメリットをお伝えします。 メリット①メンバーの離職防止 上司とメンバーのコミュニケーションが密になることで、メンバーの離職意向を減少させるメリットがあります。 どのような人であっても、高いモチベーションを保ち続けるのは難しいでしょう。ときには落ち込んだり、悩みや不安を抱えたりすることもあります。 また、発生時点ではそれほど大きな悩みではなくても、手を差し伸べず放置しておくと深刻な問題に発展することもあります。 メンタルの不調や、組織や仕事に対するエンゲージメントが著しく低下し、休職や離職という事態につながるケースも考えられるでしょう。 このような事態を未然に防ぐために、1on1の場で上司がメンバー一人ひとりと向き合う頻度や密度を増やし、早めに異変を察知して対応・解消する効果があるのです。 メリット②メンバーの成長促進 1on1は、メンバーの主体的・自律的な考えを深めさせることで、成長を加速させることも目的のひとつです。 上司が一方的に業務指示をする面談では、メンバー自らが必要性やアイデアを考える等の「気付き」が得られにくい場合があります。 1on1はお互いに対話をしながら、一緒に問題解決の糸口を見つけていくアプローチです。 メンバー自身が現状の問題や、今後実現したいことに対して主体的に考えることで、徐々に自律型人材へと成長していくことが期待できるでしょう。 メリット③上司とメンバー間の信頼関係強化 1on1を通じてよく聞かれるメリットの声は、メンバーとの関係性が良化し、信頼関係が強固になったという意見です。 1on1は評価や指導の場ではなく、上司とメンバーが対等に話をする場です。 また、業務の話題だけでなく、プライベートの話題や世間のニュースについての雑談を交えることも効果的とされています。 リラックスした状態で対話することでお互いの理解が促進され、信頼が深まっていきます。1on1を通じた信頼関係が土台となり、日常のマネジメントが円滑になる効果も期待できるしょう。 1on1で話すテーマとは 1on1は比較的ライトな位置づけの面談ではあるものの、だからこそ「何を話せばいいのだろう」と首を傾げるマネジメントの方も多いようです。 前述したように1on1はメンバーが主体の時間です。 そのため「メンバーが相談したいこと」が主題になりますが、メンバー側も「好きに話せといっても話題が思いつかない」と困るケースもあるでしょう。 そのため、上司側がある程度のテーマ・アジェンダを用意して、それについてのメンバーの意見を出してもらう工夫が有効です。 例えば、多くの企業で取り上げているテーマは以下のようなものです。 【1on1のテーマ・アジェンダ例】 ・仕事の進め方や課題等、 最近困っていること ・職場の人間関係に関する悩み ・会社方針等、大きな出来事についての不安 ・中長期的なキャリアに対しての考え、今後チャレンジしてみたい分野 ・プライベート(家族のこと、休日の過ごし方、趣味等) ・最近の仕事から学んだこと(失敗・成功体験の共有) 「業務○○の課題について」等とテーマを固定しすぎてしまうと、1on1の時間が上司からの「指定」となってしまいます。 上記例のように、あくまでメンバーの考え方の「促し」となるような粒度でテーマを投げかけるよう注意しましょう。 効果的な1on1の進め方 話題にするテーマが決まったとしても、実際の進め方が分からないと、メンバーの成長を促せません。 1on1は30分程度と短時間なため、本章で紹介するような型に則ってミーティングを進めるようにしましょう。 STEP1. チェックイン いきなり本題に入る前に、まずはメンバーに今の気分や関心のあることを共有してもらいます。 英語のチェックインには「物事が進んでいるかを確かめるために、短時間の電話や訪問等での連絡」という意味があります。 場のアイスブレイクという目的もあるため、話しやすい身近な話題から始め、場の空気をあたためるようにしましょう。 雰囲気作りのためには、物理的な環境にも気を配る必要があります。 個別の空間が望ましいですが、会議室のような静か過ぎる環境よりも、ミーティングスペースやカフェスペース等の環境が1on1にはフィットしやすいでしょう。 STEP2. テーマについてメンバーの考えを引き出す チェックインが終わったら、その日のテーマに移っていきます。 上司からリードするよりも、メンバーが積極的に話せるような場をつくることを心がけ、上司は聞き役に徹しましょう。 メンバーが言葉に詰まったり、さらに詳しい状況を知りたかったりするときにのみ質問するようにし、基本的にはメンバーの話をさえぎらないようにします。 また、頷きや相槌を有効活用し、相手の話を聞く姿勢を伝えることも大切です。 特にオンラインでの1on1の場合、実際に対面でのミーティングよりも反応を大きくすると、メンバーが話しやすい雰囲気につながるでしょう。 STEP3. 上司・メンバーともに対応を考える 一通りテーマに関するメンバーの認識が把握できたら、これからの対応を一緒に考えていきます。 ここで重視するのは、メンバーが主体的に対応の方向性を導き出すことです。 上司が正解を教えるのではなく、「なぜそうなったと思う?」「次にどうしたらいい?」とメンバーの思考を深めるプロセスをサポートします。 「メンバー自身による考察→上司としての考えをフィードバック」というサイクルを守りながら、一緒に対応を考えるスタンスを忘れないようにしましょう。 STEP4. 次回の1on1までの具体的なアクションを決める これまでの流れで、大筋の対応や方向性が見えたら、次回の1on1までにやるべきことを確認します。 「来週までに○○の方法を試してみる」「次の2週間は○○にチャレンジしてみる」等、スモールステップで進められる程度のアクション目標が望ましいでしょう。 チェックアウトとして、メンバー自身にこの1on1ミーティング自体の振り返りや感想を聞いてみることも有効です。 【注意】メンバーの満足度を下げてしまう1on1の注意点 最後に、1on1をやっていてもメンバーの満足度が低く「やらされ感」を抱いてしまうケースを紹介します。 注意点①上司ばかりが話してしまう 1on1では、全体の7~8割をメンバーが話している状態が理想です。 上司が話をしたい場合は、部下に「私の考えも少し伝えてもいい?」等と確認したうえで意見を述べ、その意見を採用するか否かはメンバーに任せるようにしましょう。 上司が話し過ぎたり、判断をしたりすることは避け、本人の意思や考えを話してもらう時間にしなければなりません。 「相談したかったのに、ずっと上司が話していた」「自分の意見をいろいろ話したけど、結局否定された」とメンバーが受け取ることのないように注意しましょう。 注意点②雑談で終わってしまう メンバーとの関係性が良好な場合、雑談で終わってしまう1on1もときにはありますが、毎回雑談のみになるのは避けてください。 ミーティングを行ったことで、メンバーの成長を促せるような会話ができたかどうかが、本来の1on1のゴールです。毎回雑談に終始してしまい、次のアクションが決められない状態では、お互い時間の無駄にもなりかねません。 また、楽しく雑談して「コミュニケーションが取れた」と上司は思い込んでいても、メンバーには「上司の雑談に付き合わされ、貴重な時間を無駄にした」と思われている可能性もあるでしょう。 注意点③評価や進捗管理の時間ばかりになってしまう 1on1はメンバー評価をしたり、業務の進捗を管理したりする時間ではありません。 業務の進捗度合いや達成状況ではなく、そのプロセスで感じたことや喜び、困っていることを話してもらうために時間を使ってください。 あくまでメンバーの成長を促すための、人材育成の場であることを忘れないようにしましょう。 まとめ 1on1ミーティングは、上司とメンバーとのコミュニケーション促進の場として、多くのメリットが期待できます。 業務とは少し離れた位置づけでお互いの信頼関係を構築できれば、メンバーのモチベーションややりがいも向上します。 1on1がうまくいっている職場では、最終的に職場全体の活性化や自律化等、風土形成にも効果が期待できるでしょう。   低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 1on1ミーティングの基礎から実践的なスキルを鍛えるコンテンツを含む、100コース・1500本以上の厳選動画をラインナップ。コース一覧詳細は無料でこちらからご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

2024.02.09

チームビルディングとは?メリットやマネジメント手法を紹介

2024.02.09

チームビルディングとは?メリットやマネジメント手法を紹介

ビジネススキル

組織が競争力を発揮するには、単に優秀な人材がいるだけでなく、社員それぞれの個性や力を最大限に発揮できていることが重要です。 特に、VUCAの時代といわれる変化が激しい現代のビジネス環境においては、社員個々人が状況変化に対応できる柔軟な組織づくりが求められます。 そこで注目されているのが、組織開発の手法である「チームビルディング」です。 本記事では、チームビルディングの定義やチームワークとの違い、チームビルディングの5つの段階や代表的な手法まで幅広く紹介します。 社員の能力や多様性が活かされるチームを作りたいとお考えの方は、ぜひ参考にしていただければ幸いです。 チームビルディングとは? チームビルディングは、組織開発の手法のひとつです。 組織ビジョンや目標を達成するため、チームに所属するメンバー個々人の能力や個性が最大限発揮できる環境整備や取り組み全般を指します。 チームビルディングの特長は、メンバー一人ひとりの個性に注目し、本来の特性を重視している点にあります。組織に合わせて無理にメンバーの個性を修正するのではなく、本来所持している持ち味やスキルを活用することで、より大きな組織力を生み出すのが目的です。 新しく生まれたチームに活用できることはもちろんのこと、チームビルディングは既存チームの結束や生産性をより一層高めるためにも効果があります。 チームワークとの違い チームビルディングと似たような言葉として挙げられやすいのが「チームワーク」です。 チームワークとは、メンバーが組織目標を達成するために、スムーズに共同作業が行えるという目的があります。 組織目標の達成に向けてメンバー同士が連携するという観点では、チームビルディングと共通する点も多いといえます。 ただし、チームワークは個々人の弱点をメンバー間で補完しながら、ある課題を乗り越えることに主眼を置いた考え方です。 そのため、チームワークは短期的、かつ特定の課題に対して用いられることが多いでしょう。また、課題解決が重要視されるため、メンバー個人の能力開発や成長にはそれほど力点が置かれません。 一方、チームビルディングは個人の能力を引き出し、企業に中長期的な付加価値をもたらすことを目的としています。 メンバーの育成や成長にもきちんと着目し、ある程度中長期的な視点で取り組むのが特長です。 チームビルディングマネジメントの目的や意義 組織的・戦略的にチームビルディングに取り組むことを「チームビルディングマネジメント」といいます。 本章ではチームビルディングをマネジメントすることで、どのような状態を実現したいかという3つの目的についてお伝えします。 目的①企業ビジョン・ミッションの浸透 チームビルディングマネジメントの目的の1つは、企業ビジョン・ミッションの浸透です。 企業ビジョンやミッションを反映したチームビルディングを実施すると、自然な形で組織に企業の考え方が浸透しやすくなります。 そのためチームビルディングは、期初のキックオフや新規プロジェクトの立ち上げの際に導入される傾向があります。 企業ビジョンの重要性が理解できることはもちろんのこと、中長期的にビジョンが浸透する風土形成にも効果があるでしょう。 目的②組織の結束力強化 メンバー一人ひとりの結束力を強固にするために、チームビルディングを用いるケースもあります。 具体的には、組織の目標共有や達成に向けて、お互いが果たすべき役割を考えるような設計で、チームビルディングを実施します。 組織の存在意義や達成すべきミッションの目線がチームメンバー間でそろうことで、スムーズなコミュニケーションや結束力を高めることが2つ目の目的です。 また、ミッション達成に向けてのお互いの役割が明確になれば、メンバー個々人の自律的な行動も促せるでしょう。 目的③コミュニケーションの活性化 チームビルディングを行う3つ目の目的は、コミュニケーションの活性化により、メンバーの心理的安全性を高めることです。 メンバー同士の相互理解や相互承認を高めるようなチームビルディングを実施すれば、コミュニケーションの基盤ができます。 お互いの多様性を認め合うフラットなコミュニケーションが多くなるほど、何でも率直に話し合えるような安心感が形成されるものです。 その結果、自分の意見を安心して場に出せる「心理的安全性」が醸成されていきます。 心理的安全性が高まっている組織では、会議の場での意見交換が活性化し、新しいアイデアが生まれやすくなるでしょう。 チームビルディングマネジメントのメリット チームビルディングマネジメントの実施目的は前章で紹介した通りですが、本章ではもう少し具体的な3つメリットをお伝えします。 1. 社員のモチベーション向上 チームビルディングを行うことで、社員のモチベーションの維持・向上がしやすい点がメリットです。 チームメンバー間で意見・アイデアを出し合うことで、一人では成し得なかった目標が達成できれば、メンバーのモチベーションは向上します。 チーム全体での成功体験を積むことで、組織への貢献意欲も高まっていくでしょう。 さらに、他メンバーと関わることで自分でも気付いていない特性を発見したり、周囲からどのように必要とされているかを自覚できたりします。 このようなやりとりやきっかけを通じ、自分の役割を強く自覚できるため、組織や仕事に対するモチベーションが向上していくのです。 2. 組織の生産性向上 チームビルディングを実施することで、組織の生産性が上がりやすくなることもメリットです。 具体的にはチーム内のコミュニケーションがスムーズになり、互いの情報共有が活発になることで、メンバー一人ひとりの生産性が高まります。 特に経験の少ない若手メンバーが多いチームでは、お互いにサポートしあう土壌は不可欠です。 心理的安全性が高まっていない状態では「この意見は言わないでおこう」「もっとアドバイスできるけれど、まあいいか」と、情報交換が消極的になりやすくなります。 メンバー間の信頼感が高まり、常にアイデアやノウハウの共有がなされている状態が生まれることで、生産性だけでなく組織の問題解決力の向上も期待できるでしょう。 3. アイデアやイノベーションの創出 チームビルディングは、アイデアやイノベーション創出にもつながりやすくなります。そのため、新規事業のキックオフでチームビルディングを実施すると効果的です。 新規事業は想定外の困難な出来事も多いため、メンバー全員の知恵を場に出して問題解決することが求められます。 メンバーで情報交換を重ねることで「自分の抱えている問題は、○○さんに相談すればヒントが得られるかも」と、メンバー間の相乗効果が生まれていきます。 チームでの議論が前向きで活発になればなるほど、イノベーションが創出しやすい組織風土に進化しやすいでしょう。 チームビルディングの5段階プロセス どのように優秀な人材を集めたチームでも、最初から成果が出せるとは限りません。成果を出すチームになるためには、組織の成長ステップを経る必要があります。 本章では、心理学者のブルース・W・タックマンが1965年に提唱したチームビルディングのフレームワークを紹介します。 成果を出すためにチームが通る5つのプロセスを具体的にご確認ください。 1.形成期 「形成期」は、プロジェクトを立ち上げるタイミング等、チームが形成されたばかりの初期段階です。 この段階では、まだチームメンバーがお互いのことを知らないため、コミュニケーションへの緊張感やぎこちなさが生じてしまう傾向があります。 それぞれの役割も理解しきれていないため、メンバーは自身にどのような言動が求められているのかを把握するのも難しいでしょう。 そのため、仮に何か問題が起きたとしても、「誰かが対応するだろう」と消極的な態度になってしまう点が課題です。 形成期でまず求められるのは、コミュニケーションの量です。 自己紹介にくわえて、交流のためのゲームを行ったり、懇親会を開催したりすることが有効な手法でしょう。 2.混乱期 「混乱期」は、お互いのことを少しずつ知るプロセスを経て、それぞれの考え方の違いが表面に出始める時期です。 この段階では、チーム目標は明確に定まっており、プロジェクトも進み始めています。しかし、お互いの理解が進んだからこそ、価値観や思考の違いに意識が向きやすく、対立構造が起きやすい段階です。 ただし、組織として成熟していくためには、混乱期は避けては通れない重要な時期でもあります。混乱期を通じることで、さらにお互いへの深い理解が生まれ、その先のプロセスがスムーズに進められるからです。 混乱期で求められるのは、コミュニケーションの質です。 対立が起こっても放置せず、チーム内で納得するまで話し合ったり、お互いの考え方や背景情報を交換し合ったりするような対話が重要となります。 3.統一期 無事に混乱期を乗り越えると、メンバーの相互理解が進み、チームが一丸になりやすい「統一期」を迎えます。 この段階になると、メンバー全員が組織・プロジェクト目標や自身が果たすべき役割を前向きにとらえ、他のメンバーと能動的・安定的な協力関係を築けるようになります。 統一期で求められるのは、小さな対立を乗り越えてでも、メンバー全員が合意した目標を達成することです。その他、チーム内の規律やルールを守りながら、分担した役割を果たすことも求められます。 安定を乗り越えて次のステップに進むためにも、この段階でお互いの成功体験を話し合い、チームとしての組織力を高めることも有効でしょう。 4.機能期 「機能期」は最も組織機能が成熟しているステップであり、組織として高いパフォーマンスが期待できます。 メンバーそれぞれが自分の役割を強く自覚し、積極的・自発的な行動を起こし始めるため、優れた成果が次々と上げられるようになっていくのです。 機能期で求められるのは、高いパフォーマンスを継続していくための取り組みです。 チームワークを高めるためのアクティビティを実施したり、リーダーがメンバーに対して丁寧なメンタルケアを行ったり、メンバーの自律を促す工夫が必要となります。 一般的に、チームは統一期から機能期に移行することが難しいといわれているため、壁を乗り越えるためにもチームビルディングが効果を発揮するでしょう。 5.散会期 「散会期」とは、目標達成やプロジェクトの終了等で、チームがその役割を終える時期のことです。 どれほど優秀なチームでも、組織内で永続的に同じメンバーで活動し続けることはありません。散会期と聞くとネガティブな響きもありますが、メンバーがこのチームの経験を活かして次のステップに進むために、必要な期間ととらえましょう。 この段階で求められるのは、経験の棚卸しや振り返りです。 活動のフィードバックを行い、各メンバーのさらなる成長につながる機会を設けることが効果的です。 ひとつのチームができ上がっていく5つのステップを経たメンバーは、他の業務でも力を発揮する力強い存在となることでしょう。 チームビルディングマネジメントの代表的な5つの手法 具体的にチームビルディングを行うにはどのような手法があるのでしょうか。本章ではメジャーな5つの手法をご紹介します。 昨今はオンラインやITツールを用いたチームビルディングも増えているため、手法と合わせて実施形態もご検討ください。 1. ゲーム 「マシュマロチャレンジ」や「NASAゲーム」等のビジネスゲームは、チームビルディングの代表的な手法です。 特に、前述した5段階のプロセスで形成期にあるチームは、ゲームを取り入れたチームビルディングが効果的といわれています。 形成期では、まだお互いへの理解が進んでおらず、組織内にぎこちなさやよそよそしさが漂いがちです。次のステップに進むためには、できるだけ早く緊張を解くことが重要なため、ゲームでお互いの交流を深めましょう。 時間配分や対戦チームの動向等も意識する必要があることから、戦略的な思考を養うことにもつながります。 2. アクティビティ お互いの緊張が緩和してきた段階では、スポーツやダンスのようにチーム全員で身体を動かすアクティビティが有効です。 チームとして成果を上げるには、メンバーが共通の目標に向かって一致団結することが不可欠です。 チームメンバーが一丸となって行動するには、アクション要素があるアクティビティが効果を発揮します。 あれこれと思考を巡らせる必要がないアクティビティは、メンバー間の率直なコミュニケーションを促すきっかけになります。 チームメンバーの関係性をフラットに近づけやすく、信頼や団結を深めるのに適した手法といえるでしょう。 3. イベント イベントの開催は、メンバーの相互理解を深める絶好の機会となります。 例えば、懇親会や座談会を行うことで、メンバーのありのままの姿を理解する効果があります。少し仕事を離れてリフレッシュしたい場合は、バーベキューや社員旅行等の社外でのイベントを開催するのもひとつの方法です。 仕事以外のプライベートの一面も知っていると、相手の個性や特長がより深く理解できるようになるため、コミュニケーションをスムーズにするうえで大いに役立つでしょう。 4. ワークショップ メンバーの主体性を引き出したいときは、ワークショップの開催が効果的です。 ワークショップとは、体験型の講座やグループ学習のことを指します。用意されたケースについて、メンバーで解決のためのアイデアを出し合う等の形式が代表的なワークショップです。 ワークショップで成果を上げるためには、メンバー間での議論や創意工夫が必要となり、健全な協力関係を築かなければ目標は達成できません。 そのため、協力して成果を出すという経験を共有することで、チームとしての実力が磨かれていきます。 メンバーに主体的に行動してもらいたいときにも、ワークショップを実施して自主的な共同作業を促すのも効果的でしょう。 5. グループディスカッション ワークショップと似ていますが、より実践的・現場に近い想定でチームビルディングを実施したい場合は、グループディスカッションもお勧めです。 例えばプロジェクトの中盤で、前半の振り返りをチームメンバーにディスカッションさせるような企画が考えられます。 実際の題材をもとに話し合いを進めるため、新たな気付きやノウハウが得られるだけでなく、プロジェクト終盤に向けての結束力強化も期待できるでしょう。 まとめ メンバーの個性に焦点をあてて、持てる能力を最大限に引き出すためのチームビルディングマネジメントについて紹介しました。 少子高齢化の影響で人材不足に悩む企業は、現在の社員が余すことなく力を発揮することが求められています。 今回紹介したように、チームの成長段階に応じたマネジメント施策を投じることで、メンバーの成長と組織成果を同時に実現することをめざしましょう。   低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 チームビルディング等のマネジメントスキルを含む、100コース・1500本以上の厳選動画をラインナップ。コース一覧詳細は無料でこちらからご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

2024.02.09

「ハラスメント教育」とは?企業で取り組むべき内容を徹底解説

2024.02.09

「ハラスメント教育」とは?企業で取り組むべき内容を徹底解説

eラーニング

人材教育

ビジネススキル

コンプライアンスに関するニュースが絶えない現代のビジネス環境のなか、企業には高い倫理観が求められています。 多様な働き方が広がっている背景ともあいまって、積極的にハラスメント対策に取り組む企業が増えつつあります。 一方で、言葉としての「ハラスメント」は浸透しているものの、昨今ではさまざまなハラスメントが増えています。そのため、企業内でどのように教育施策を展開したらよいか分からないという声も聞かれます。 本記事では、あらためてハラスメント教育に取り組む意義から、組織的に取り組む教育内容例について紹介します。 そもそも「ハラスメント」とは? ハラスメントの日本語訳は、「嫌がらせ」や「いじめ」です。 広義では人権侵害を意味し、性別、人種、年齢、国籍、身体的特徴等で、相手に不快感を与えたり、尊厳を傷つけたりすることがハラスメントに含まれます。 企業におけるハラスメントの特徴は、さらに細分化されています。 よく耳にする「セクシャルハラスメント」や「パワーハラスメント」にくわえ、昨今は「デジタルハラスメント」や「ロジカルハラスメント」等、社会情勢や職場特性を踏まえたハラスメントも増えています。 さまざまな種類があるハラスメントですが、共通するのは「相手が不快感や脅威を感じるかどうか」が基準となる点です。 ハラスメントをする側も、受ける側も無意識であることが多いため、事態を深刻化させないために、組織的に教育を行う必要があるといえるでしょう。 ハラスメントが注目される背景 ハラスメントに関するネガティブなニュースや報道が、企業がハラスメント教育に注目する背景であるのはいうまでもありません。 実際、厚生労働省が都道府県労働局等に設置した総合労働相談コーナーに寄せられる「いじめ・嫌がらせ」に関する相談は年々増加しています。令和4年度の件数は11年連続でトップとなり、6万9932件にもおよんでいます。 参考:「令和4年度個別労働紛争解決制度の施行状況」を公表します 政府もこの事態を重く受け止め、企業のハラスメント対策として、2019年5月に改正労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)を制定し、パワーハラスメントの防止措置を事業主に義務付けました。 法改正により企業は、主に以下の措置をとる必要があるとされています。 企業でのパワハラ防止についての方針の明確化と周知・啓発 苦情等に対する社内相談体制の整備 被害を受けた労働者へのメンタルケアや再発防止策 参考:職場におけるパワーハラスメント対策が事業主の義務になりました︕ このような潮流を受けて、ハラスメントに関する注目は高まり、企業としても積極的にハラスメント教育に取り組む必要が生じてきたのです。 企業がハラスメント教育に取り組む目的 前章で紹介したパワハラ防止法の影響もあり、ハラスメント教育に取り組む企業が増えてきました。 しかし法規だけが理由で、ハラスメント教育に取り組むわけでは決してありません。 本章では、あらためてハラスメント教育を実施する本来の目的について紹介します。 目的①ハラスメントについての認識・意識統一 ハラスメントは概念的なものであるため、組織で働く社員の認識を統一することは重要です。 一部では、ハラスメントという言葉が流行りの言葉のように広がってしまったため、仕事上の指導とハラスメントの区別が付かず、この違いを理解しきれていないビジネスパーソンは意外に多いでしょう。 実はハラスメントの発生の多くが、「この程度なら許されるはず」という個人の解釈に起因しています。 そのため「人格を傷つけたり人権を侵害したりしていないか」「固定的な考え方や価値観を押し付けていないか」等、ハラスメントの根底的な考え方を社員間で共通認識にする必要があるのです。 目的②多様な働き方への対応 「働き方改革」の一環で多様な働き方が組織に広がり、対応すべきハラスメントの種類も増加傾向にあります。そのため、企業でハラスメント教育に取り組む必然性も増しているのです。 一般社団法人日本ハラスメント協会では、ハラスメントの種類は30以上におよぶと提言しています。 特に「ジタハラ(時短ハラスメント)」「マタハラ(マタニティハラスメント)」「リモハラ(リモートハラスメント)」のように、ここ数年では働き方に応じたハラスメントの種類が増加しています。 多様化するハラスメントへの理解を深め、適切に対応していくためには、組織的な教育を定期的に行っていく必要があるでしょう。 目的③企業ブランドの維持・向上 採用や顧客からの評価 ハラスメントを起こさないことは、企業ブランドやイメージの棄損を防ぐ目的もあります。 とりわけ、SNSでの情報拡散力が強い現代のビジネス環境においては、ひとたび企業のハラスメントが知れると、一気にネガティブなイメージが世間に広がります。 取引先からの信頼性を損なうのはもちろんのこと、人材採用においても「ブラック企業」との悪評が広がるリスクもあるでしょう。 ハラスメント教育を適切に実施することで、社外からの適切な評価を維持できます。 ハラスメント教育の内容例 企業でハラスメント教育を実施する際の代表的なテーマ・コンテンツについて紹介します。 適宜、自社が置かれた状況に応じてアレンジする際の参考にしてください。 ハラスメントに該当するケーススタディ 前述したとおり、昨今企業内で中止すべきハラスメントの種類は、数十種類におよびます。 どの職場でどのようなハラスメントのリスクが発生するかは分からないため、まずは社員にハラスメントに該当するものについて学んでもらう必要があるのです。 詳細な「○○ハラスメント」を紹介するようなコンテンツでもよいですが、「身体特徴に関するハラスメント」や「過大な要求によるハラスメント」等、大括りにして学習させることもお勧めです。 ある程度緩やかな定義のもとでハラスメントに学ぶ方が、参加者が「過去の経験だと、あの行動に該当するのでは?」と自分に置き換えて考える余地が生まれるでしょう。 いまの職場環境で起こり得るハラスメントについてアンケート ハラスメントを防止するためには、ハラスメントの正しい認識を持ったうえで、未然に防止することが重要です。 そのために、まずは自分の職場環境を振り返り、日常業務においてハラスメントに抵触しそうな行動を改善する必要があります。 アンケートを活用することで職場環境を振り返り、ハラスメントの加害者・被害者双方の立場で考えさせるように、内容を工夫するようにしましょう。 ハラスメントについて考えるなかで、現在の職場が置かれた状況をあらためて見直す機会にもなります。 ハラスメント防止の心構えを学ぶ ハラスメントを発生させないためには、社員一人ひとりの「ハラスメントを防止する」という心構えが重要です。 特に加害者は、ハラスメントをしている自覚が乏しいケースもあります。 ハラスメント教育では、相手に不快感を抱かせないよう、心構えや配慮を教えるようにしてください。 また、仮にハラスメントが発生している場合に、当事者でない第三者が「自分には関係ないから放っておこう」「見て見ぬふりをしよう」という心構えでは、企業からハラスメントはなくなりません。 ハラスメント場面を見かけたら、上司や人事部門または相談窓口に報告や相談を行い、組織的にハラスメントを防止することも重要です。 このように、ハラスメント教育においては、さまざまな立場の社員に対して適切な心構えを身に付けさせることを心がけましょう。 ハラスメント防止のためのコミュニケーションスキルを身に付ける ハラスメントを防ぐ心構えを学んだあとは、防止のための具体的なコミュニケーションスキルを身に付けることが大切です。 ハラスメントは、コミュニケーションのすれ違いや誤解が起因しているケースも数多くあります。 例えば、マネジメント層はメンバーに対して「人格を攻撃するのではなく、問題の現象を指摘すべき」や「他のメンバーがいる場で注意するのではなく、個別指導すべき」というコミュニケーションをとる必要があります。 そのほか、円滑なコミュニケーションのためには、相手の言動を真似る「ミラーリング」や「共感を得るための相づち」等、ちょっとしたテクニックも重要です。 ハラスメント防止に効果があるコミュニケーションスキルを教育することで、社員同士が思いやりのあるやり取りを心がけるようになるでしょう。 ハラスメント教育の実施形態 ハラスメント教育の実施形態について明確な決まりはありませんが、社員数・人員構成等に応じて、ふさわしいやり方を選ぶようにしてください。 本章では代表的なハラスメント教育の実施形態を3つ紹介します。 1. 勉強会 勉強会は社員を一堂に集めて、ハラスメント教育を施す形式です。 比較的、基礎的な内容を大勢の社員に向けて教育するときに適しています。 コンテンツ説明等のインプットがメインとなるため、事例を多く盛り込む、スライドに動きを取り入れる等、参加者が興味の持てる工夫を施しましょう。 また対面での勉強会を開催する際は、同時にオンラインでも視聴できるようにすれば、遠方の社員等より多くの方に教育が行き渡るようになります。 2. 集合型研修 集合型研修は何人かの社員を集めて、研修形式でハラスメント教育を行うものです。 勉強会と違って、ロールプレイングやグループディスカッションを取り入れることができるため、より実践的なハラスメント教育が可能になります。 外部のハラスメント防止専門の研修企業に依頼するケースもありますが、身近なケースを扱う場合は人事部門等、社内講師が実施することもあります。 ハラスメントの加害者になりやすいマネジメント層には、集合型研修を実施し、よりハラスメントへの感度を高めてもらう企業も多いでしょう。 3. eラーニング リモートワークの影響等で集合型の教育が難しい場合は、インターネットを介したeラーニングでハラスメント教育を行うこともできます。 時間と場所を選ばないeラーニングであれば、集合形式と比べて学ぶハードルが低くなり、より多くの社員にアプローチできるメリットがあります。 ただし知識の習得度合いは社員の意欲や意識によって異なるため、フォローアップアンケートや復習テストを実施し、ハラスメント教育の効果を高める工夫をするとよいでしょう。 まとめ かつての時代であれば、ハラスメントはともすれば「当事者間の問題」で済まされたかもしれません。 しかし法規制もある昨今においては、企業として適切なハラスメント教育を施す必要性が高まっています。 適切にハラスメント教育が実施できれば、ハラスメント防止はもちろんのこと、円滑なコミュニケーションが起こる風土形成にも効果があるでしょう。 低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 ハラスメント系のコンプライアンス研修を含む、100コース・1500本以上の厳選動画をラインナップ。コース一覧詳細は無料でこちらからご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

2023.10.24

営業で必須の10スキル!すぐ役立つ3つのスキルアップ方法も伝授

2023.10.24

営業で必須の10スキル!すぐ役立つ3つのスキルアップ方法も伝授

ビジネススキル

顧客が抱える課題を解消するために、自社の製品・サービスを提案しながら売上向上を担う営業職。 営業職に従事しているビジネスパーソンの人数は多いため、営業社員のスキルを底上げできれば、企業業績へのインパクトも大きいでしょう。 ただし「営業スキル」とひと言でまとめても、営業職は日々の顧客コミュニケーションから売上数字の管理まで、幅広いスキルを求められています。 本記事では営業職なら習得すべき必須スキルや、すぐに取り組めるスキルアップの方法を紹介します。 営業職の方はもちろん、営業部署のマネジメントや人事部門の方まで、広く参考にしていただければ幸いです。 いつの時代でも求められる営業スキル7選 営業職に求められるスキルは、扱っている商材特性や時代によってある程度は変化します。一方で、どのような商材でも、またいつの時代でも共通して求められるスキルも存在します。 本章では、営業職であれば汎用的に求められる7つのスキルを紹介します。 1. コミュニケーションスキル 顧客に働きかけて活動する営業職にとって、コミュニケーションスキルは欠かせません。 顧客のみならず、営業職は社内の関係部署とも連携することが多いため、どのような場面でも円滑なコミュニケーションが必須になります。 コミュニケーション能力は、このような営業職特有の関係者連携の土台となってくれるでしょう。 コミュニケーションスキルと聞くと、ついつい「話し上手」「伝え上手」等の説明場面を想像する方も少なくないでしょう。ただし本来のコミュニケーションとは、自分と相手の双方向で意思疎通をすることです。 従って、求められるコミュニケーションスキルは以下の2つで区分する必要があります。 伝達力: 簡潔・具体的かつ説得力を持たせて説明するスキル 傾聴力: 相手の話を親身になって丁寧に聴くスキル 営業職では、相手の話を聞いたうえで、自分の伝えたいことを適切に伝えることが求められます。 コミュニケーションスキルを鍛える際は、2つのスキルをバランスよく高める必要があるでしょう。 2. 課題発見スキル 営業職は顧客が抱える課題に沿った提案をしなければならないため、課題発見力が必要です。 営業活動のなかでは、顧客との会話で得た情報に基づいて課題を発見し、最適な解決策や自社製品がどのように役に立つかをアピールする必要があります。 課題には顕在化したものも含まれますが、特に課題発見スキルが問われるのは、顧客自身も気が付いていない潜在的な課題を見出す場面でしょう。 営業職はそのように顕在・潜在的な課題を発見し、最適な解決策を提案するスキルが問われます。 3. ヒアリングスキル 前述した課題を的確に発見するためにも、営業職にとってヒアリングスキルはとりわけ重要です。 特に潜在的な課題の場合は、単に相手の話を聞いているだけでは、課題を引き出すことができません。 実際に起きている問題や、将来的にありたい姿は何か・困っている人は誰か等、時間軸や対象者を複合的に組み合わせながら、質問を投げかける必要があります。 また、単に質問を投げかけるだけではなく、相手が気持ちよく話せるような配慮も求められます。 これらのヒアリングを通して、顧客自身が気付いていない課題や、顧客にとって納得感が高い課題を洗い出すことができます。 ヒアリングスキルが高いと、質問次第では話のコントロールができるため、商談を有利に進められるメリットもあるでしょう。 4. 行動スキル 積極的に行動を起こし、目標達成に向かって進んでいくことは、営業職にとって不可欠なスキルです。 行動スキルが高い営業職は、顧客に能動的にアプローチし、何度もコミュニケーションを重ねて信頼関係を構築します。 また、行動先は顧客に限らず、社内の関係部署に協力要請をする行動も含まれます。さらに、自分自身で調べて情報収集をするような行動も必要となるでしょう。 5. 交渉スキル 営業職ならではのスキルのひとつが、交渉スキルです。 営業プロセスでは、交渉が必要になる場面が少なくありません。顧客からの要望をすべて聞き入れて受注してしまうと、自社の不利益につながる可能性もあります。 例えば顧客の値引き要望に応えたことで赤字を招いてしまったり、無理な納期を受け入れたことで納品が間に合わなかったりしては、社内に迷惑をかけかねません。 したがって営業職は顧客からの要望と自社の要望をきちんとすり合わせ、お互いが納得できる着地点を交渉する力が求められます。 逆に顧客の要望を多少無理しても受け入れると判断した場合は、上司や社内の部署を説得・交渉するスキルも必要となるでしょう。 6. クロージングスキル 営業職として売上を上げるために重要な局面のひとつが、受注できるかどうかが左右されるクロージング場面です。 クロージングは営業プロセスにおける契約フェーズを指しますが、実際には契約や申し込みを締結するに至るまでのアプローチも含まれます。 顧客の購買意欲が高まってきたとしても、なかなか意思決定に至らない場合もあるでしょう。 そのような場面で、営業が顧客の迷いや不安を解消したり、追加提案をしたりすることで、購買決断の後押しをするのがクロージングスキルです。 クロージングスキルがあれば、見込み商談を契約まで導く確率を上げることができ、売上向上にもつながるでしょう。 7. 人脈形成スキル 営業職は関係者が多岐にわたるため、人的ネットワークを構築する人脈形成スキルも必要です。 人脈形成スキルとは、幅広く他者との関係を築き、周囲から信頼を得る力のことをさします。 このスキルが高い営業職は、顧客・社内の他部署・社外関係者とのつながりを強化でき、長期的なビジネスチャンスを生み出しやすい状態となるのです。 人脈を広げるには、ネットワーキングイベントや業界のコミュニティ、勉強会等に積極的に参加することも有効でしょう。 特にいまの時代に求められる営業スキル3選 前章ではどの時代でも必要となる汎用的なスキルを紹介しましたが、特にいまの時代に求められるスキルもあります。 ここからは、現代のビジネス環境や社会情勢を踏まえたときに、高めておきたいスキルを3つお伝えします。 8. ストレスマネジメントスキル 「ストレス社会」と叫ばれる昨今のビジネス環境では、自分の感情をセルフコントロールするストレスマネジメントスキルはとりわけ重要です。 予測不可能なことが次々と起こる時代といわれる昨今、売上数字を獲得する営業職には、日常的にプレッシャーや大きなストレスが掛かっています。 そのような状態でも冷静さを保ち、健全なメンタルで対処できるストレスマネジメントスキルが、現代社会では求められているのです。 ストレスマネジメントスキルが高い人の特長は、自己認識が強く、自身のストレス反応や限界を理解していること。また、ストレス解消するための自分なりのリラックス方法やコーピング方法を熟知しており、適切な休息やストレス発散活動を取り入れています。 ストレスを自分なりに管理することで、良好な精神状態を保ちながら、安定的に営業を続けられるでしょう。 9. タイムマネジメントスキル 昨今の営業職にとっては、自分の時間も顧客の時間も有効活用するタイムマネジメントスキルが重要です。 タイムマネジメントスキルは、日本語にすると「時間管理能力」となります。 スケジュール管理のみならず、仕事の進め方を工夫して、限られた時間内で生産性を高めるためのスキルといえます。 特に昨今はリモートワークやオンライン営業等、自社・顧客ともに新しい仕事のプロセスが生まれつつあります。 多様化する営業プロセスに対応しつつも、仕事の優先順位を勘案して、時間を有効活用するタイムマネジメントスキルが、今後さらに求められていくでしょう。 10. ITツール活用スキル 現代の営業職では、業務効率化のためにITツールの活用は必須のスキルです。 顧客の興味・関心を特定するためのデータ分析は、営業効果を上げるために年々重要性が増しています。そのため、ITツールを活用できることは、営業成果に直結するといっても過言ではありません。 さらに、高い成果を出すためには活動を振り返るデータ分析のスキルも求められます。 「アプローチ件数」「受注件数」「受注顧客の属性」等の過去のデータをITツールで解析することで、今後の営業戦略の立案にも役立てることができます。 営業スキルアップの方法3選 ここまで営業職に必要なスキルを紹介してきましたが、本章では営業スキルを向上させるための方法を紹介します。 1. 知識をインプットする 営業スキルをアップさせるためには、素地となる知識学習が欠かせません。 基本的な営業スキルの知識がなく、実践のみで学ぶことは、どうしても効率が悪くなってしまいがちです。 そのため、研修・セミナー・書籍等で、営業の基本的なスキルや効果的な営業の進め方をインプットすることが推奨されます。 特に営業経験が浅い方は、実践の前に知識をインプットすることで、成長スピードが高まりやすくなります。 研修やセミナーに参加する時間がない場合でも、オンライン学習コンテンツの活用により、移動時間を使いながら効率的な学びが実現できるでしょう。 2. 学習した内容をアウトプットする 学んだ営業スキルは、実践を通じてアウトプットすることで、より自分ならではのスキルに昇華していきます。 「分かる」と「できる」が異なるように、アウトプットをすると学んだ内容のなかで克服すべき点が明らかになるケースもあります。 その都度、改善点を考えることで、学んだスキルが徐々に定着していき、ゆくゆくは自然に身に付いている状態に近づくでしょう。 3. 結果を振り返り、自己分析を行う 実践した結果の振り返りをすることで、良かった点や改善点を洗い出せるため、さらなる営業スキル向上が狙えます。 商談がうまくいかなかったときであっても、商談後に自分の伝え方や顧客の反応を振り返ると「もっと違う説明をすべきだった」「顧客の発言には、こんな不安が隠れていたのではないか」といった発見があります。 営業職に限らずですが、自らの業務の振り返りや内省をすることで、成長につながりやすくなります。 営業職は常に動いているイメージが強いかもしれませんが、中長期でスキルアップをめざすのであれば、自らの行動と結果の因果を振り返るプロセスは、不可欠といえるでしょう。 まとめ 営業職は、昔から企業の中心となる職種で、今後も需要がなくなることはないでしょう。 ただし、当たり前のように存在する職種だからこそ、営業スキルの基本を知らないまま業務を進めてしまっている方も少なくありません。 日本は成熟市場で、製品・サービスのみで他社と差別化するのは難しいといわれています。だからこそ営業職一人ひとりの工夫が企業成長に寄与するのではないでしょうか。   低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 営業スキルや接客スキルも含む、100コース・1500本以上の厳選動画をラインナップ。コース一覧詳細は無料でこちらからご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

2023.07.25

管理職に必要な3つのスキルと高め方とは

2023.07.25

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人材教育

ビジネススキル

企業の業績向上、社員の成長、組織の風土形成・・・・・・。管理職が担う責務は多岐にわたります。 そのような重責を担う管理職ですが、あらためて何のスキルが必要かと問われると、具体的にはよく分からないという方も多いのではないでしょうか。 研修をはじめとした人材開発施策を企画するとしても、まずは管理職に求められる基礎的なスキルを把握する必要があります。 今回の記事では、業種や職種をまたいで、どのような企業でも共通となる管理職としての必要なスキルを取り上げます。スキルの解説だけでなく、スキルの高め方や階層別研修まで紹介するので、参考にしていただければ幸いです。 1.管理職の役割とは 管理職に必要なスキルを考えるためには、まず管理職が担う役割を理解する必要があります。 ここでは一般的に管理職が企業内で果たすべき役割を3つ紹介します。 1-1.業務管理・成果の創出 管理職は自分がマネジメントする組織の業務を適切に管理し、そのうえで求められる成果を創出する役割があります。 一般社員は、自分が担当する業務を確実に遂行することが求められます。一方、管理職はメンバーが担うそれぞれの業務の進捗を把握して、組織全体の業務管理をする必要があります。 個別業務の遂行だけではなく、組織全体を見渡すことが求められているのです。 また、管理職は会社経営の視点も必要となるため、担当組織が会社に対してどのような成果を出せるかを考えることが重要です。さらには自組織だけの成果を創出するだけでなく、ときには隣の部署や上層部と調整をしながら、成果を生み出すことも必要でしょう。 このように、管理職には組織や会社全体の状況を把握したうえで、業務管理や成果創出を担う役割があります。 1-2.メンバーの育成 担当する組織メンバーの成長を支援することも、管理職の重要な役割のひとつです。 管理職として組織をまとめ、成果を出すためには、メンバー一人ひとりが持てる力を発揮することが前提となります。 そのため、管理職は自組織のメンバーの様子を常々気にかけて、把握しておかなければなりません。 仮にメンバーが能力やスキルを発揮しきれていない場合は、原因を特定し、必要な支援を行います。能力面だけでなく、メンバーが悩んでいる場合は相談に乗る等して、メンタル面のケアも求められます。 部下の強みや弱みを把握したうえで、能力が発揮できるチャンスを与えたり、キャリアアップのためのサポートをしたり、管理職はメンバーを育成していかなければなりません。 1-3.経営者層と一般社員の橋渡し 管理職は、会社内において経営者層と一般社員との間に位置するポジションです。 自分の組織のマネジメント視点に加え、常に経営側の視点からも物事を見ることが求められます。もちろん、組織メンバーの目線も忘れてはなりません。 経営側の立場やメンバーの立場を理解したうえで、経営側と一般社員側の橋渡しをするのが管理職の役割です。 社員がそれぞれ異なる方向を向いていては、会社全体の利益を最大限まで引き上げることは難しいでしょう。 管理職は会社の経営理念や方針を、一般社員が理解できるようにしっかりと伝え、組織としての目線をそろえながら働けるよう導かなければなりません。 このような橋渡しの役割を管理職がしっかりと担えれば、一般社員も目の前の仕事だけではなく、経営層と同様の広い視野を持って業務にあたることができるでしょう。 2.【カッツ教授が提唱】管理職に必要なスキル 管理職の役割を果たすためには、実に多くのスキルが求められます。 管理職といっても、会社のなかにはさまざまな階層の管理職がいるだけでなく、部門や職位により役割は異なります。しかしどの階層でも「部門目標の達成」と「部下・後輩の育成」は求められます。この役割を果たすために必要なのがマネジメント能力です。 このマネジメント能力もまた階層によって求められるスキルは異なります。 ハーバード大学のロバート・カッツ教授は、自身の論文で、管理職の階層に応じて求められるスキルを「テクニカルスキル」「ヒューマンスキル」「コンセプチュアルスキル」の3つに分けて提唱しました。これが「カッツモデル」と呼ばれる3つのスキルです。 この3つのスキルについて、ここから詳しく紹介していきます。 3. 管理職に必要な3つのスキルの具体的な内容 3つのスキルは、どれかが秀でていればマネージャーとして優れている、という訳ではありません。 自分が担う業務分野や会社の方向性によって、どのスキルがより必要になるか考えながらご一読ください。 3-1.テクニカルスキル テクニカルスキルは業務遂行能力のことで、業務を遂行するために必要となる知識や技術に関するスキルです。 例えば、自社が扱っている製品・サービスに関する知識や技術や業界の知識、業務プロセスに熟達していることがテクニカルスキルに該当します。細かく区分していけば、情報収集力、分析力、プレゼンテーション力等も含まれます。 テクニカルスキルは、管理職のみならず若手社員でも重要視される傾向があるでしょう。 3-2.ヒューマンスキル ヒューマンスキルは対人関係能力のことで、仕事上の人間関係を構築するうえで人を観察・分析し、望ましい働きかけを選択・実行するスキルです。 管理職の場合、多くの関係者と関わりながら仕事をしていきます。 メンバーマネジメントだけでなく、メンバーの上司として顧客や取引先、あるいは会社の経営層と対峙する場面も多いものです。 人と関わりあって成果を出すためには、相手の意向を的確に把握し、適切な提案や解決策を提示する対応が求められます。また、組織間に対立や摩擦が生じたとき、折り合いを付ける調整機能も管理職の役目です。 仕事では、経営層や部下・同僚、顧客や取引先等多くの人と関わります。必ず誰かと関わって仕事を進める側面があるため、このスキルも幅広い階層に求められるでしょう。 3-3.コンセプチュアルスキル コンセプチュアルスキルは概念化能力のことで、全体感を持ち、思案作業から具体的な将来像を描き、解決策を導く能力に関係するスキルです。 例えば、伝わりやすい方針やビジョンを描いたり、現在の環境を分析して計画を立てたり、問題を解決する能力全般がコンセプチュアルスキルには含まれます。 業務上でトラブルが発生したとしても、管理職に本質的な課題をとらえる能力が備わっていれば、速やかに問題を解決に導くことができます。 変化が激しく先行きの見通しがききにくいVUCAの時代といわれる昨今では、より重要性が増しているスキルといえるでしょう。 5.管理職階層によって必要となる3つのスキルの違い 前述した3つのスキルを、階層ごとに比重分けしたのが下の図表です。 ローワーマネジメント(リーダー層)、ミドルマネジメント(幹部層)では、主としてテクニカルスキルとヒューマンスキルが求められ、トップマネジメント(経営層)に進むにつれ、コンセプチュアルスキルのウエイトが高まるとされています。 つまり、上階層になるほど総合判断や問題意識、問題解決の能力が求められるということになります。 注目すべきは、「ヒューマンスキル」は常に同比率であるという点です。管理職である以上、部下を育成しマネジメントしていくためには、人間関係を構築し、部下の働きを観察、分析できなければ部下はついてこないということでしょう。 4.管理職に必要となるスキルの高め方 管理職に必要なスキルは、実践を通じて開発できます。ここでは管理職の業務を行いながら、意識的にスキルを高めるポイントについて解説します。 人事部門主導で管理職のスキル開発する際も、このような現場の仕事とスキルを接続する観点を持つことは意味が大きいでしょう。 4-1.リーダーシップを発揮する 自組織の方針を伝える、メンバーを指導する等マネジメントの各場面で「自分がリーダーである」という自覚を持つことで、リーダーシップが発揮されやすくなります。 また、組織業績の振り返りや成功・失敗のパターン分析を理論的にまとめることで、リーダーとしての説得力が増す効果もあります。 「シェアド・リーダーシップ」「サーバントリーダーシップ」「オーセンティック・リーダーシップ」等、ビジネス環境に応じた「○○リーダーシップ」と呼ばれる理論は数多く存在します。 まずはどのようなリーダーシップを開発するかの目標を定め、意識的にスキル開発を進めるとよいでしょう。 4-2.コミュニケーション力を鍛える コミュニケーションをさらに紐解くと「対人間での情報共有や意思の疎通」のことです。コミュニケーション能力は、それらをスムーズに行うことができる力のことです。 この力を鍛えるうえで大事な観点は「コミュニケーションは双方向のもの」ということです。 コミュニケーション能力を高めようとすると、「いかにうまく相手に伝えるか」を意識しがちです。 相手への情報伝達だけでなく、「相手からの情報をいかに上手に・的確に受け取るか」という観点も持っておきましょう。 コミュニケーション力に苦手意識がある方は、いきなり情報発信を訓練するより、相手の話を「聴く」訓練をする方がやりやすいでしょう。 また、自分が「この人はコミュニケーション力が高い」と感じる身近な人を観察するのも効果的です。 4-3.課題解決力を鍛える 課題を解決するには、何が課題なのかを把握する能力が必要です。 課題解決力は、一朝一夕には身に付きにくいスキルといえます。発生した課題に対して「なぜこうなったのか」「どうしたら解決できるか」と真摯に向き合う姿勢が重要です。真摯に課題に向き合って対応した結果、課題解決力が鍛えられていくのです。 日常的に「なぜ?」「どうして?」と問いかける習慣をつけ、物事の意味や背景を考えて分析するような思考の癖を身に付けましょう。 ただし実際の業務を通じて課題解決力を鍛えようとすると、ややもすると仕事の失敗にもつながりかねません。意図的にスキル開発をしたい場合は、研修等Off-JT(Off-The-Job Training)の場を活用することも推奨されます。 6.管理職向け階層別研修のポイント ここまで3つのスキルを紹介しましたが、具体的にこれらを育成する最適な研修内容はどのようなものでしょうか? 管理職に求められるスキルは階層により異なるので、すべての管理職で同じ内容の研修を行っても意味がありません。職位や人事制度上の等級や組織上の階層ごとに分けて実施する「階層別研修」が理想的です。 階層別研修では、それぞれの階層ごとに必要とされる能力や知識、態度の習得や、期待される役割を自覚させることを目的に実施されます。 「カッツモデル」の3つのスキルに当てはめると、 テクニカルスキル 会社や自部門の業務についての基礎知識や、商品・サービスに関する知識、業界知識等を習得する。 ヒューマンスキル 社員に対する理解やリーダーシップ、部下育成や評価、コミュニケーション能力を習得する。 コンセプチュアルスキル 総合判断や問題意識、問題解決の能力、調整力を身に付ける。 等が挙げられます。 つまり、ローワーマネジメントでは「テクニカルスキル」と、「ヒューマンスキル」を向上できる研修。 ミドルマネジメントでは「テクニカルスキル」は減少しつつも「コンセプチュアルスキル」の基礎と「ヒューマンスキル」を学べる研修。 トップマネジメントではより「コンセプチュアルスキル」に寄った内容と「ヒューマンスキル」を向上できる研修が望ましいと考えます。 7.まとめ 階層別研修では注意すべきことがあります。それは「人事制度上の等級は下だが、年齢は上」という「年上部下」が当たり前になりつつあることです。 年上部下に指示を出したり、部門方針に従わせたりすることは、上から目線で嫌がられるのではないか、あまり管理をしない方がよいのではないかと考えがちです。 いくつになっても人は「他者から認められたい」と願うもの。年上部下に対しても存在承認することが、管理職の重要な仕事です。その「存在承認のやり方」を、年下の部下と変えて行うだけです。 まずは相手の話をよく聞いて理解する「ヒアリング」力を向上させるところから始めてみましょう。自分の話を聞いて理解してくれていると感じると人間関係が良好になり、信頼関係が生まれます。これこそマネジメントする側に必要とされるスキルで、生涯、継続して向上させていくべき「ヒューマンスキル」だと考えます。 eラーニングとは?概要からメリットやトレンドまで徹底解説 eラーニング導入で失敗しないための3つのポイントを解説 効果の高いeラーニング教材の作り方と3つのポイント【企業事例付き】 低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 100コース・1500本以上の厳選動画をラインナップ。コース一覧詳細は無料でこちらからご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

2023.07.25

社員のモチベーションの高め方は?企業事例と6つのポイント

2023.07.25

社員のモチベーションの高め方は?企業事例と6つのポイント

人材教育

人事制度・組織づくり

ビジネススキル

会社で働く時間は、誰にとっても案外長いものです。 その時間をモチベーションが高い状態で働く社員が多い企業の方が、そうではない企業よりも健全な状態なのは間違いありません。 ただ、いざ社員やメンバーのモチベーションを管理しようとしても、何をどのようにして対策すべきか分からないという声も聞かれます。 今回の記事では、モチベーションの構成要素を紐解き、モチベーションを高めるための具体的なポイントや事例を紹介します。 モチベーションとは ビジネスシーンでの社員モチベーションアップを考える際によく取り上げられているのは、アメリカの心理学者・ハーズバーグ提唱の「二要因理論」です。 ハーズバーグは、職務満足と職務不満足は、それぞれ異なる要因によって引き起こされると主張しています。職務満足を引き起こす要因を「動機づけ要因」、職務不満足を引き起こす要因を「衛生要因」であると明らかにしました。 つまり心理学的にみると、モチベーションには、「内的モチベーション」(動機づけ要因)と「外的モチベーション」(衛生要因)の2つがあり、社員のモチベーションを高めるためには、内的モチベーションに着目することが重要となります。 ただし、内的モチベーションと外的モチベーションは反対の概念ではなく、相互に足りない部分を補い合うような関係です。 丁寧に社員のモチベーション管理をするためには、外的モチベーションにおける問題を解決したうえで、内的モチベーションを満たす必要があるでしょう。 内的モチベーション(動機づけ要因) 内的モチベーション(動機づけ要因)には、「仕事のやりがい」「達成感や効力感」「職場メンバーへの信頼」「会社のミッションやビジョンへの共鳴」等が該当します。 動機付け要因は、促進要因とも呼ばれています。つまり「ないからといって、すぐに不満が出るものではない」ものの「あればあるほど、モチベーションが高まる」要素なのです。 ハーズバーグ提唱の「二要因理論」によると、人は以下のような感情を求めて生きています。 ・自分の存在意義を感じたい(達成感) ・自分の存在意義を認められたい(達成の承認) ・成果を認められ、ほめられたい(内的報酬) これは仕事場でも同じことがいえます。その仕事によって達成感が抱ける、周りがそれを承認してくれる、仕事そのものをおもしろいと感じる、といった内的動機づけによってこそ、仕事へのモチベーションを上げることができるのです。 外的モチベーション(衛生要因) 外的モチベーション(衛生要因)には、「金銭報酬」「福利厚生」「職務環境」等が該当します。 衛生要因は、不満足要因とも呼ばれています。すなわち「整備されていない場合は社員が不満を感じる」ものの「品質を高めていっても、満足につながるわけでない」要素なのです。 例えば、外的モチベーションが満たされていたとしても、内的モチベーションが満たされていない社員は、他に魅力がある企業へ転職するリスクがあるでしょう。 しかし内的モチベーションが満たされている場合は、他企業から高報酬のオファーがあったとしても、転職はしばし思いとどまる可能性があります。 モチベーションを構成する6つのポイント 「内発的動機づけ」の研究において第一人者であるロチェスター大学のエドワード・L.デシ氏とリチャード・フラスト氏(著書『人を伸ばす力-内発と自律のすすめ』)は、1980年代に人が働く動機を6つのカテゴリーに大別しました。 そして、冒頭で触れたアンケートを実施した企業文化コンサルタントのリンジー・マクレガー氏とニール・ドシ氏は、それらを現代の職場環境に置き換え、人が働く動機には次の6種類があるとしました。 1.楽しみ(Play) 仕事自体が楽しいから働く。楽しみとは、新しいことへの好奇心。楽しみが大きいと、たとえ仕事で難題にぶつかってもチャレンジ精神が刺激される。 2.意義(Purpose) 仕事が生み出す価値に意義を感じる。仕事のアウトプットが社会的貢献につながることに働きがいを感じる。 3.可能性 (Potential) 仕事を頑張ることが自身の向上につながる。仕事で成果を上げることが自らの能力を高めるとの信念に基づく。 4.感情的圧力 (Emotional pressure) 恐怖、同調圧力、恥等、仕事内容とは関係のない外部からの感情的な圧力によって、自分自身が脅かされているために働く。 5.経済的圧力(Economic pressure) 報酬を得るため、または、処罰を逃れるために働く。仕事内容や自己実現とは関係ない外的圧力によるものとなる。 6.惰性 (Inertia) 働く理由が分からず、仕事内容や自発的要素とは無関係な「昨日も働いていたから、今日も働く」という動機づけ。 内的モチベーションの高め方 ここからは、職場ですぐに実践でき、効果を実感しやすい内的モチベーションを高めるポイントを紹介します。 コミュニケーションを良好にする 職場でできるモチベーション向上のコツは、コミュニケーションを良好にすることです。 そのためには、上司や同僚とのコミュニケーションが重要となります。 ここでいうコミュニケーションとは、楽しくプライベートの話ができることや、飲み会で盛り上がることだけではなく、「対話」が成立する関係を築くことです。 「対話」とは、お互いの存在や意見の違いを認め合ったうえで、同じ目標に向かって歩むという建設的な話し合いです。 例えば、メンター制度がある企業の場合、先輩社員は相談役として、よい点を承認したり、失敗したときの改善策をともに考えたりすることによって、若手社員をサポートします。 やる気を伸ばせる仕事の進め方をする 若手社員を中心に、自分のスキルや能力を伸ばしたい人もいます。 著述家であるダニエル・ピンク氏の著書『モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか』によると、そのような社員には、やる気をさらに伸ばすような仕事の任せ方と環境が重要だといいます。 自立性 ある程度本人に仕事のやり方を任せること(例:勤務時間の20%を、自分のやりたい仕事にあててもよいという許可を与える等) 熟達性 達成感へとつながる「フロー状態(仕事へ没入している状態)」を作りだすこと(例:上司が月に1回部下と面談し、フロー状態が得られるよう仕事の割り当てを調整する等) 目的意識 報酬や個人的目標だけでなく、社会的貢献につながる意識を持たせること(例:自分の企画した製品を売ることで、途上国への寄付を実現できる等) 外的モチベーションを下げないためにできること 続いて、外的モチベーションを下げない、あるいは維持するポイントを紹介します。 モチベーションには内的なアプローチが重要ですが、外的モチベーションが良好であればあるほど、内的モチベーションが高めやすい状態といえます。 組織作りを見直す 社員のパフォーマンス向上に成功している企業は、「楽しみ」「意義」「可能性」の3つのモチベーションを最大化することに成功しています。 一方で、社員のパフォーマンス向上に失敗している企業は、「感情的圧力」「経済的圧力」「惰性」で社員が動いているのかもしれません。 しかし、社員が自発的に働きたくなる職場づくりは、特定の部署だけでは成し得ません。企業文化の形成としてとらえ、人事からの積極的な働きかけが欠かせないでしょう。 ※なお、モチベーションアップや人材評価については、「知ると便利!後輩指導で使える「コーチングスキル」」や「部下のやる気スイッチをオンにするリーダーの特徴と注意点」も併せててご覧ください。 制度の運用を見直す 高水準の賃金制度の構築や豊富な福利厚生メニューを導入できれば理想的かもしれませんが、そこまで余力がある企業も稀でしょう。 そのようなときに注目したいのが、制度の運用です。 例え評価制度が同じでも、評価結果だけを通知する運用と、評価の根拠や今後の注力ポイントを丁寧にフィードバックする運用では、社員のモチベーションに差が出てきます。 むしろ制度そのものは外的モチベーションに関係しますが、運用を社員の心情に寄り添ったものにすることで、内的モチベーションにも寄与できるでしょう。 社員のモチベーション向上事例 最後に、モチベーション向上に向けた施策を実施している企業の事例を2社紹介します。 サイボウズ株式会社 ソフトウェアの開発・提供企業であるサイボウズでは、「モチベーション創造メソッド」という取り組みを行っています。 サイボウズのモチベーションの定義「理想を実現するためのやる気」を実現するため、グループウェアを活用しているのです。 具体的には、社員が「できること」や「やりたいこと」、会社として「やるべきこと(やってほしいこと・取り組んでほしいこと)」を自由に書き込み、共有できるようになっています。 社員のやりたいことが実現でき、モチベーションのセルフコントロールを促す取り組みといえるでしょう。 参考:サイボウズチームワーク創研 株式会社伊藤園 伊藤園では、もっとも大切な財産は「人」というポリシーに基づき、人材開発や育成に力を注いでいます。 具体的には「伊藤園大学」という社員向けの自己啓発制度があり、学びたい分野の講習を受けることができます。社員個人のスキルアップになることはもちろんのこと、仕事に活用することでモチベーションアップにつながっているそうです。 また、伊藤園では社員が心身ともに健康で生き生きと働けるように、職場環境の整備をはじめとした健康経営も推進しています。 参考:株式会社伊藤園 多様な人財と全員活躍の推進 まとめ 米国の企業文化コンサルタントが、世界各国で2万人以上の社員を対象にアンケート調査を実施し、50社におよぶ企業の分析、数々の研究、文献を精査したところ、「社員のパフォーマンスのよしあしは、その仕事へのモチベーションにより決まる」との結果にいたりました。 内的モチベーションの高い社員が増えることは、生き生きとした職場を作る原動力となります。人事担当者は、そのことを念頭に仕組みづくりに取り組みましょう。 現代の日本は、労働人口の減少による売り手市場で、人材確保が難しくなり、人手不足が深刻な問題となっています。人手不足を補うためには、競争の激しい人材確保だけでなく、既存人材の離職防止や生産性向上も重要な課題となります。 人材の離職防止や生産性向上のためにも、社員のモチベーションマネジメントを行ううえで、ハーズバーグの二要因理論を活用してみてはいかがでしょうか。 eラーニングとは?概要からメリットやトレンドまで徹底解説 eラーニング導入で失敗しないための3つのポイントを解説 効果の高いeラーニング教材の作り方と3つのポイント【企業事例付き】 低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 100コース・1500本以上の厳選動画をラインナップ。コース一覧詳細は無料でこちらからご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

2023.07.20

分かりやすい業務マニュアルの作り方とは?作成手順を徹底解説

2023.07.20

分かりやすい業務マニュアルの作り方とは?作成手順を徹底解説

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人事制度・組織づくり

ビジネススキル

「新入社員のために業務マニュアルが必要になったが、作り方が分からない」 「今の業務マニュアルの内容が分かりにくいと指摘されたが、改善方法が思いつかない」 業務の円滑な遂行には、マニュアルや手順書の作成が必要不可欠といっても過言ではありません。 しかし作る機会がそこまで頻繁にない業務マニュアルは、作り方のステップや理解を促すコツが分からないという声も聞かれます。 この記事では、業務マニュアルを作成する手順や、内容を伝えやすくするためのポイントを解説します。はじめて業務マニュアルを作成する方や、現在お使いの業務マニュアルを改善したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。 業務マニュアルを作るメリットとは? はじめに、業務マニュアルを作成することで得られるメリットを紹介します。 1-1.業務の品質が担保できる 業務マニュアルがあれば、業務の品質維持・向上が期待できます。 業務の進め方を各個人に任せてしまうと、それぞれが行いやすい手順で進められる反面、タスクの対応もれや品質が個人に依存してしまう恐れがあります。 業務マニュアルを作成すれば、誰でも一定の品質を保ちながら業務を遂行できるのです。 さらに、基準となるマニュアルがあれば各個人の達成度を明確化できるため、指導や評価を行うマネジメント層にも役立つでしょう。 1-2.業務の効率化ができる 業務の流れをマニュアル化することは、作業工数の削減や業務効率に寄与します。 マニュアルがなく業務の流れを説明すると、伝える側にも教わる側にも工数が発生することになるでしょう。作業開始後に業務プロセスを忘れてしまった場合にも、自己流のやり方で進めてしまったり、上長に質問したりしなくてはなりません。 業務マニュアルがあれば、レクチャーの工数を減らし、業務を効率化できる可能性が高まるのです。 業務マニュアルは、引継ぎ場面でも効果を発揮します。常に業務マニュアルの内容を最新化しておけば、異動が決まってから慌てて業務マニュアルを作る必要もなくなります。 作成手順 実際に業務マニュアルを作成するときの、一般的な5つのプロセスを紹介します。 2-1.マニュアルの範囲を決める 作成の準備段階として、業務マニュアルの適用範囲を決定します。 業務マニュアルの作成範囲を決めないまま作成を始めてしまうと、必要な業務がもれていたり、必要のない範囲までマニュアル作成したりする無駄が生じます。 作り直しの手間が発生するだけでなく、運用し始めても作業担当者に必要な情報がなく、効果を発揮しない可能性もあるでしょう。 あらかじめ作成するマニュアルで業務プロセスのどこまでをカバーするのか決めることが大切です。 2-2.作成スケジュールを決める 業務マニュアルの目的や範囲が明確になったら、続けてマニュアル作成のスケジュールを決定します。 「いつまでに、どのくらいの時間をかけて作成するか」という計画がなければ、ほかの業務に追われてマニュアル作成が進まないことや、必要以上に作成に工数をかけることにもなりかねません。 スケジュールの決定時には、併せてマニュアル作成に必要な工数や人材の数も見積もっておくとよいでしょう。 2-3.マニュアルの構成を決める 次にマニュアルの構成を決めます。マニュアル全体の目次や章立てを作るイメージです。 業務によっては「最初に全体像を示したほうが良い場合」「作業プロセスを順序立てて示したほうが良い場合」等のケースが考えられます。対象業務の理解を促しやすい構成を、あらかじめ決める必要があります。 構成ができあがった段階で、上長や他の作業担当者にチェックしてもらうと、作成の手戻りが発生しにくくなるでしょう。 2-4.マニュアルを作成する 実際に構成にそって、内容を埋めていきます。 業務プロセスに応じてマニュアル作成者が異なる場合は、書き方やスケジュールを含めて依頼を行ってください。 2-5.テスト運用・改善を行う マニュアルの作成を終えても、実際に運用しなければ使い勝手は確認できません。 そのため作成後にはテスト運用を行い、問題があればその都度改善を試みることが重要です。 範囲が広い業務のマニュアルなら、一定プロセスごとにテスト運用をして、内容の改善を行う方法も有効でしょう。 分かりやすい業務マニュアルのポイント 誰にでも分かりやすい業務マニュアルにするための、作成ポイントをお伝えします。 3-1.5W1Hを意識する マニュアルの内容は具体的、かつ初めて業務にあたる人にも伝わりやすいことが大切です。 具体性を出すためには、「いつ」「誰が」「どこで」「何を」「なぜ」「どのように」の5W1Hを意識して作成します。5W1Hはビジネスシーンにおける基本の考え方であり、他者に何かを共有する際には欠かせない視点です。 5W1Hを意識してマニュアルを作成することで、利用者が理解しやすいマニュアルになるでしょう。 3-2.見やすさを工夫する マニュアルはイラストや画像・動画等をうまく組み合わせることで、視覚的に分かりやすくなります。 文字だらけのマニュアルは、一目でポイントが分かりづらく、読んで理解するのに時間がかかります。もとより、読む気が起きずにマニュアルが使われないということも発生するでしょう。 昨今は、動画で業務マニュアルを作成するケースも増えています。 イラストや画像と比べると、動きを通じて内容を伝えられるため、読み手の理解を促しやすいメリットがあります。 3-3.誰でも分かるように簡潔に書く 業務マニュアルは、初めてその業務を行う人でも分かるように作ることが大切です。 業務経験のない新入社員でも、内容が理解できるようなマニュアルをめざしましょう。 専門用語や初心者が理解できない言葉はなるべく避け、誰でも分かる言葉で記載することが求められます。 仮に専門用語や業界用語を用いる場合は、注釈を入れるようにしましょう。 3-4.定期的に見直し・改善をする 業務マニュアルを作成したあとはそのまま使い続けるだけではなく、定期的に更新や見直しを行うことが大切です。 運用が変更になったにも関わらず、業務マニュアルが更新されないままだと、現場の混乱を招く原因になります。運用変更時の更新とともに、定期的な見直しの機会を設けましょう。 業務マニュアルのテンプレート例 マニュアルを作成する際に、一般的によく使用されるテンプレートを紹介します。いくつか確認をしてみて、自社の業務マニュアルにフィットしやすいテンプレートを見つけてください。 4-1.Microsoft Word・PowerPoint・Excelの開発元であるMicrosoft社が提供しているテンプレート集です。 Word版では、ビジネスレターや案内状のテンプレートが充実しており、PowerPoint版では背景のデザインが多く用意されているのが特長です。 Excel版では、業務経費報告書や請求書等、数字を扱った業務のテンプレートが多く用意されています。 Word:https://templates.office.com/ja-JP/templates-for-Word PowerPoint:https://templates.office.com/ja-JP/templates-for-Word Excel:https://templates.office.com/ja-JP/templates-for-Word 4-2.bizocean bizoceanは、ビジネスパーソンを対象とした『書式の王様』をはじめ、ビジネスに関連するコンテンツを提供しています。 マニュアルのテンプレートも充実しており、Word・PowerPoint・Excel版が用意されているのが特長です。 bizocean:https://www.bizocean.jp/doc/ 4-3.SILAND.JP SILAND.JPは、Word、Excelのマニュアルテンプレートが用意されています。 操作マニュアルや運用マニュアルの作成用テンプレートが充実しており、システムの操作方法や運用オペレーション等を伝えるときに活用できるでしょう。 SILAND.JP:http://siland.jp/ 業務マニュアルの活用事例 最後に、業務に求められる動きや必要知識をマニュアル化して活用している事例をご紹介します。ぜひ自社の状況と照らし合わせながらご一読ください。 5-1.ケアパートナー株式会社 介護施設内で使われる業務マニュアルと研修関連資料のペーパーレス化を達成した事例です。 ガイドラインやマニュアルをeラーニング化したことで、全国の介護施設の現場から「業務負担が減った」という声が多く寄せられたそうです。 eラーニングの動画を活用して通所介護事業所で提供している機能訓練である「マシントレーニング」の説明や案内を動画にしたところ、「分かりやすい」「OJTの手間が省ける」と好評だったようです。 ▶▶「ケアパートナー株式会社」事例を詳しく読む 5-2.スターティア株式会社 若手営業担当の育成、社内ノウハウの共有を、DX改革としてクラウド上で展開した事例です。 ヒューマンリソースによるマネジメント裁量の若手営業教育が限界になっていた同社。モバイルで効率的に学べるシステムを検討していたそうです。 わずか2名の体制で週2本のコンテンツを公開し、現場の課題に即した企画も採り入れていきました。 初年度で受講率約85%を達成し、他部門への展開で全社的なプロジェクトになったそうです。 ▶▶「スターティア株式会社」事例を詳しく読む 5-3.セゾン自動車火災保険株式会社 リモート研修の需要に合わせ、研修理解度が把握できるeラーニングシステムを構築した事例です。 対面とオンラインで交互に学ぶ新しい研修スタイルを実施しました。研修受講者の学習を促すため、「チャレンジ問題」「リベンジ問題」と称して、同じ問題を2回解くようコースを組んでいます。 1年間で理解度をはかるテストにおける平均が80点となり、また研修時間も2,800時間削減することができ、外部機関からも表彰されたそうです。 ▶▶「セゾン自動車火災保険株式会社」事例を詳しく読む まとめ 業務マニュアルがあると、業務の属人化を防ぐことができ、効率化や品質担保に効果があります。 使う側にとって分かりやすい内容にする必要があるため、あらかじめ作成手順やコツを把握してから着手するようにしましょう。 昨今は動画で動きを取り入れた業務マニュアルも、業務担当者の理解を促しやすいと評判になっています。 自社で使いやすい業務マニュアルの作成方法を探し、現場で活用しやすいマニュアル制作を心がけてください。 eラーニングとは?概要からメリットやトレンドまで徹底解説 eラーニング導入で失敗しないための3つのポイントを解説 効果の高いeラーニング教材の作り方と3つのポイント【企業事例付き】 低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 100コース・1500本以上の厳選動画をラインナップ。コース一覧詳細は無料でこちらからご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

2023.07.13

クライアント訪問前のビジネスマナー【これで安心】

2023.07.13

クライアント訪問前のビジネスマナー【これで安心】

ビジネススキル

新入社員はもちろん、ベテラン社員でも完璧なビジネスマナーをマスターして働くって難しいですよね。ついつい、自分流のビジネスマナーになりがちなのではないでしょうか。 本記事ではクライアント先への訪問時に知っておくべき5つのマナーを紹介します。 クライアント訪問前に確認したい5つのマナー ビジネスでは、第一印象の与える影響は大きいといえます。服装、表情、立ち振る舞いを変えるだけで、人の見る目は変わってきます。会社の顔としてクライアント先に訪問することを忘れてはいけません。良い印象をもってもらえるよう、まずはビジネスマナーの基本といわれている5つのマナーをマスターしましょう。 1.身だしなみを整えよう 「人は見た目だけで判断してはいけない」とよく言ますが、ビジネスの世界では、人を見る時の判断基準は 「仕事ができるか」「信頼できるか」です。相手に良い印象を持ってもらうためには、自分自身の身だしなみをチェックすることが大事です。例えば、ネクタイは曲がっていないか?爪は清潔感のある長さか?などをみてみましょう。 2.明るく元気に挨拶しましょう ビジネスにとって「挨拶」は、良い人間関係を築く上で最も大切なことです。気持ちの良い挨拶をすることは仕事の一部であると認識した方が良いでしょう。 挨拶の基本は、まず自分からです。相手の目を見て、明るい笑顔で挨拶することで、明るい人・やる気のある人と思ってもらえます。 3.落ち着いた振る舞いを心がけましょう 自分が思っている以上に相手はあなたの態度をよく見ています。「目は口ほどにものを言う」という諺がありますが、言葉だけでなくあなたの態度や振る舞いが信頼を生みます。消極的な態度や横柄な態度などで、人を不愉快な気持ちにしてしまっていないか、自分自身を見つめなおしてみましょう。 4.丁寧な言葉遣いをしましょう 敬語を使って話すことはビジネスの基本です。訪問時は敬語を使いましょう。敬語には、丁寧語・尊敬語・謙譲語の3つがあり、例えば、「見る」を丁寧語で「見ます」、尊敬語で「ご覧になる」、謙譲語では「拝見する」となります。訪問先の担当者の行動は尊敬語で言い表し、自分の行動は謙譲語で言い表しましょう。 丁寧語:言葉の語尾に「です」「ます」をつけて丁寧な表現にしたもの 尊敬語:相手を高めて敬意を現す表現 謙譲語:自分を低めて、相対的に相手を高め敬意を表す表現 5.明るく生き生きとした表情を意識しましょう 気が付くと無表情になってしまうことはよくあることですが、話をする時や話を聞く時には、明るい表情を意識しましょう。例えば、話を聞くという行為は、相手を認める表現力の1つです。話の聞き方を少し意識するだけで相手との距離がグンと近くなるはずです。 訪問直前!?忘れてない?最終チェックポイント いよいよクライアント先への訪問直前!?訪問前日には、持っていく資料などの持ち物を確認することはもちろん、訪問先の場所や最寄り駅、移動にかかる時間も事前に確認しておくことで、ゆとりをもった行動ができます。訪問前の最終ポイント「ほ・う・も・ん」をチェックしてみましょう。 ほ:ほうもんする前にコートは脱いで う:うっかり忘れ物が無いかをチェック も:もちろん好感のある身だしなみ ん:余裕をもったじかん 入退室の時ってどうすればいいの? 入退室の時のマナーって?新入社員研修や営業研修などのロープレで学んだ人も多いのではないでしょうか?訪問先の雰囲気や会話の流れなどもあるので思うようには進まないかもしれません。臨機応変に対応できるよう、入退室の一般的なマナーのポイントをそれぞれ確認してみましょう。 入室時 ▼下座(入口に一番近い席)に座りましょう。もし、奥の席へ通された場合は、その席へ座りましょう。 ▼名刺交換をする際、先方の方の名刺は両手でいただきます。 ▼お茶をいただいた場合は、相手の方にお茶をすすめられてからいただきましょう。 退室時 ▼商談内容などの ▼資料などの忘れ物がないか確認しましょう。 ▼コートがある場合は、ビルの玄関をでるまで着用しないようにしましょう。 クライアント先へ訪問するということとは?心構えは基本の“き” クライアント先へ訪問することの意味を改めて考えてみましょう。 基本中の基本ですが、「相手の貴重な時間を奪ってはいけない」ということを意識しなければなりません。せっかくあなたのために確保してくれた時間なので、相手に有意義な時間を過ごしてもらえるようプレゼン準備もしっかりしましょう。 また、アポイントをきちんと取ったうえでの訪問することは必須です。時間にルーズな人には仕事をお願いしたくありません。その人の信用だけでなく会社の信用も失墜するかもしれません。 クライアント先へ訪問する場合は、ゆとりをもった時間での行動を心掛け、対応するようにしましょう。 参照サイト: 「訪問のマナー」グリーンサン企画株式会社 eラーニングとは?概要からメリットやトレンドまで徹底解説 eラーニング導入で失敗しないための3つのポイントを解説 効果の高いeラーニング教材の作り方と3つのポイント【企業事例付き】 低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 100コース・1500本以上の厳選動画をラインナップ。コース一覧詳細は無料でこちらからご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

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