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人材教育
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2023.05.25

『孫子の兵法』に学ぶ社員の士気を向上させるモチベーションアップ術

2023.05.25

『孫子の兵法』に学ぶ社員の士気を向上させるモチベーションアップ術

人材教育

現代でも愛読される『孫子の兵法』の魅力とは? 『孫子の兵法』が著されたのは、今からおよそ2500年前の中国です。当時の中国は春秋戦国時代の末期にあたり国家間の戦争が絶えなかったそうです。その中の一つ『呉』という国にいた『孫武』という一人の将軍が著した兵法書が、現代で『孫子の兵法』と呼ばれているものです。『孫子の兵法』は全十三篇から成り立ち、1『始計篇』、2『作戦篇』、3『謀攻篇』、4『形篇』、5『勢篇』、6『虚実篇』、7『軍争篇』、8『九変篇』、9『行軍篇』、10『地形篇』、11『九地篇』、12『火攻篇』、13『用間篇』に分けられていますが、文字数は6000字前後で、400字詰めの原稿用紙15枚程度という驚きの少なさ。 この作品は、ただ単に戦争の戦略メカニズムを説いた指南書ではなく、現代のビジネスの勝ち方にも通じる最高の指南書とも呼ばれているそうです。それを証明するように、一流の経営者に幅広く愛読されており、松下幸之助さんやビル・ゲイツさんも座右の書としています。きっと、この短い文字数の中に、勝利を得るためのエッセンスが凝縮されているからなのでしょう。 とにかく、オーラ出まくりの『孫子の兵法』。これを学ぶことで、現代の企業や仕事の現場でも大いに役立てることができそうです。 企業の人材育成担当者や管理職の心にしみる孫子の言葉 以下には、とりわけ企業の人材育成担当者や管理職にとって、社員や部下のモチベーションアップにも活かせる部分にフォーカスして記載しています。知っておいて損がない『孫子の兵法』の一説を、現代の仕事や業務に沿うよう意訳もしているので、併せてご覧ください。 上司が部下を思いやることで、部下の士気は向上する 『地形篇』 卒を視るに嬰児(えいじ)の如し、故に之と深谿(しんけい)に赴く可し、卒を視るに愛子あいしの如し、故に之と倶ともに死す可し。 愛して令する能はず、厚くして使ふ能はず、乱して治むる能はざれば、譬(たと)へば驕子(きょうし)の如し、用ふ可からざるなり。 -意訳- 上司が部下を統率する時、わが子のように愛してやれば、部下はどんな困難な状況であろうと、着いてきてくれるものだ。しかし、部下を厚遇するだけで、命令できずに規律を乱すようであっては意味がない。厳しい中に思いやりを持って接することが重要だ。 行き過ぎた咎めに利益はない 『軍争篇』 帰師(きし)には遏むる(とどむる)こと勿れ、囲師(いし)には必ず闕き(かき)、窮寇(きゅうこう)には迫ること勿れ。此れ用兵の法なり。 -意訳- 撤退した敵の進路を遮ると「窮鼠、猫を噛む」という言葉のとおり敵は死にもの狂いで向かってくるように、失敗した部下を叱るときに追いつめると、反発したり、ふてくされたりして指導の効果が薄れてしまう。部下をしかるときの行き過ぎた咎めは、自社の利益にならない。 社員の結束力が大事 『形篇』 善く兵を用うる者は、道を修めて法を保つ。故に能く勝敗の政を為す。 -意訳- 戦争の上手な者は人心を一つにまとめて規律ある軍隊を作り上げるように、企業においても、日頃からリーダーが、社員の共感するビジョンや夢を説いて、士気を高めることが重要である。 上司は部下に仕事を任せたら、無闇に口出ししてはならない 『謀攻篇』 夫れ将なる者は、国の輔(たす)けなり、輔、周あまねければ則ち国必ず強し、輔、隙すきあらば則ち国必ず弱し。 故に君の軍に患(わずら)ふる所以の者に三あり。軍の以て進む可からざるを知らずして、之に進めと謂ひ、軍の以て退く可からざるを知らずして、之に退けと謂ふ、是を「軍をつなぐ」と謂ふ。 三軍の事を知らずして、三軍の政を同じうすれば、則ち軍士惑ふ。 三軍の権を知らずして、三軍の任を同じうすれば、則ち軍士疑ふ。 三軍既に惑ひ且つ疑うときは、則ち諸侯の難至る、是を軍を乱して引いて勝たしむと謂ふ。 -意訳- 現場リーダーは現場を仕切る役目である。現場リーダーが上司と親しいならチームは必ず強くなり、現場リーダーと上司の間に溝があるならチームは必ず弱くなる。上司が現場についてやってはいけない点は三つある。第一に、現場を知らない上司が「あーしろ、こーしろ」と命令したり、やるべきことを「やらなくいい」と命令したりすること。これは、現場リーダーの足を引っ張っているようなものだ。第二に、上司が現場を理解しないまま末端スタッフに直接命令してしまうと、現場リーダーのメンツを潰すことになり、士気に影響してしまう。第三に、現場リーダーの頭を飛び越え、末端スタッフに口出しすることは、末端スタッフたちは誰の指示に従えばいいのか混乱してしまう。 このように、チームが混乱してしまうと、チームが目指すべき目標達成がさらに遠のいてしまうのだ。 最後に 上述した孫子の言葉は、現代のビジネスシーンにおいて社員や部下のモチベーションアップさせる術として参考になるのではないでしょうか。 今回は少ししか触れていませんが、『孫子の兵法』が何千年の時を超えて今もなお、読まれ続けている理由がわかった気がします。戦争のみならず、ビジネスやスポーツなど、競争や人間関係には普遍的な原理原則があって、『孫子の兵法』はそこに焦点を絞ることで、あらゆる時代の人へ指針を与えてくれているのですね。これを機に『孫子の兵法』を探求して、自分の仕事に役立てみるのはいかがでしょうか?   <参考書籍> 現代ビジネス兵法研究会、紀ノ右京『なるほど!「孫子の兵法」がイチからわかる本』株式会社すばる舎、2008年12月1日  

2023.05.24

ソーシャルラーニングとは?内容や活用事例を徹底紹介

2023.05.24

ソーシャルラーニングとは?内容や活用事例を徹底紹介

人材教育

近年注目されている学習方法、ソーシャルラーニングをご存知ですか? 企業内で人材育成に携わっている方なら、ぜひとも押さえておきたいキーワードです。ソーシャルラーニングを有効に活用すれば、研修の効果を最大化したり、組織の業務遂行能力を底上げしたりできる可能性を秘めています。 ソーシャルラーニングは、インフォーマルラーニングの一種とされています。まずは重要なキーワードである、フォーマルラーニングとインフォーマルラーニングについてご紹介します。 フォーマルラーニングとインフォーマルラーニング 知識やスキルを身につける学習には多くの手法がありますが、大きくフォーマルラーニングとインフォーマルラーニングの2つに分類できます。両者はどう違うのでしょうか? フォーマルラーニング 直訳すると「公式な学習」ですが、典型的なのが企業主催で計画的に開催される研修や講習会(セミナー)、ワークショップなどです。動画を視聴して学ぶeラーニングも含まれます。フォーマルラーニングは、講師と受講者の立場がはっきり分かれていることが特徴です。また、原則としてあらかじめ学ぶ内容や目標がしっかり決まっています。 インフォーマルラーニング フォーマルラーニングの対となるインフォーマルラーニング(非公式的な学習)とは、普段同僚と会話をしたり、プライベートで博物館へ行ったり読書をしたりといった活動のなかで起きる学びです。そのため、明確に講師と受講者とが分かれていません。 フォーマルラーニングと異なり、学習内容や目標が決まっておらず、時間や場所も決まっていないので、さまざまな環境でインフォーマルラーニングが発生する可能性があります。 いかがでしょう、どちらの学習も皆さん経験があることでしょう。前述のように、ソーシャルラーニングはインフォーマルラーニングの一種です。 実は、ソーシャルラーニングという言葉自体は20世紀からあったそうです。しかし2010年以降、ますますインターネットが普及し、個人が相互に情報発信できるようになったことで、ソーシャルラーニングを誘発する機会が多くなりました。そのため、現在ソーシャルラーニングについて語られる場合、インターネットを活用したeラーニングとしてのソーシャルラーニングを指すことが多いようです。 ソーシャルラーニングの企業での活用方法、メリットは? では、企業の人材育成のための学習方法として捉えた場合、ソーシャルラーニングはどのように活かせばよいでしょう。また、導入するとどのようなメリットがあるのでしょう。 属人的なスキルや経験を、企業の財産として蓄積することができる ナレッジマネジメントとも呼ばれますが、どの企業や組織も、従業員が経験から得た知見やノウハウを有効に活用したいと考えています。拠点が各地域に広がっていたり、従業員が多かったりすると、これらを全体へシェアするのは困難でしたが、eラーニングであれば容易です。ソーシャルラーニングのプラットフォームとして、従業員が自発的に情報を発信できる場を用意すれば、知見やノウハウを、デジタルアーカイブとして企業の財産にしていくことができます。 後輩は、先輩やエキスパートの経験をeラーニングで学びとり、効率的に業務を遂行することができるでしょう。また、一度犯したミスやその再発防止策が共有されていれば、同じミスを防ぐことで企業のリスク回避にも繋がります。 社内研修やワークショップで学んだ知識を、実践力に昇華させる 研修などを導入している企業は多くありますが、フォーマルラーニングで実施されるのは、基本的に知識を習得するための学習です。しかし、知識を業務で役立たせるには、さらに経験や訓練が必要であることが多いと思います。ソーシャルラーニングは、知識について意見を交わし、先輩やエキスパートの経験をシェアすることで、身につけた知識をすぐに仕事に役立てたい、という従業員の欲求に応えることができます。 苦手分野を克服したり、より深い知識を身につけたりできる ソーシャルラーニングのメリットの一つが、学び手が学ぶ内容を選べるということです。 一度きりの研修などでは、どうしても受講者の得意・不得意で理解度に差が出てしまいます。十分に理解しきれなかったという内容を、ソーシャルラーニングのプラットフォームで質問、回答しあえば、研修の効果を最大化することができます。また、興味をもって更に深い内容を学びたいという欲求にも応えることができます。 まとめ 以上のような活用方法でも触れましたが、一つ注意したいのがソーシャルラーニングは研修などのフォーマルラーニングを代替するものではないということです。フォーマルラーニングでの学習を補完するなど、役割を使い分けながら活用するのがベストです。 実施した研修の効果を最大化し、社内に埋もれているノウハウを社内に展開できれば、企業の業務効率や業績改善にも良い影響が期待されます。ぜひ皆さんの企業でもソーシャルラーニングを活かす場を設けてみてはいかがでしょうか? 参考サイト: 「人事辞典 ソーシャルラーニング」日本の人事部 「人事辞典 インフォーマル・ラーニング」日本の人事部     

2023.05.19

オンライン研修の効果的なやり方|主催側と受講側どちらも徹底解説

2023.05.19

オンライン研修の効果的なやり方|主催側と受講側どちらも徹底解説

人材教育

eラーニング

「オンライン研修を実施したことがないので、具体的なやり方が分からない」 「今まで対面・集合型研修だけをやってきたものの、最近はオンライン研修に興味がある」 昨今は、時差出勤やテレワークなどが進んだ影響で、一人ひとりの働き方に合わせた教育手法が求められています。 そんななかで、どこにいてもモニター越しで教育が受けられると注目を浴びているのがオンライン研修です。 しかし、オンライン研修を検討されている方からは、具体的な実施のプロセスや、効果を上げるポイントが分からないという声も聞かれます。 今回は、オンライン研修のやり方を、主催者側と受講者側の双方の視点から解説します。 はじめてオンライン研修を実施する方や、現在実施しているオンライン研修の効果を上げたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。 普及が進むオンライン研修 過去にも研修をオンラインで開催する動き自体はありましたが、ここ数年で企業や教育機関で一気に普及が広がりました。 かつては、講師と受講者のコミュニケーションの取りやすさから、研修は直接対面する集合研修で行われることが一般的でした。 しかし、新型コロナウイルスの影響により、2021年の春頃から「感染症対策として、人の移動の制限下でも研修ができる」というメリットがあるオンライン研修が注目され始めたのです。 withコロナの時代になった昨今においても、オンライン研修のメリットを実感した企業は、引き続き実施を続けています。また、参加人数や研修テーマに応じて、対面・集合型とオンライン研修を使い分けする企業も多いようです。 今や、主催者側にとっても受講者にとっても「研修や勉強会はオンライン上で行うこと・受講すること」が当たり前の時代になったといえるでしょう。 オンライン研修の形式 オンライン研修は、主に2つのパターンで行われます。ここでは、オンライン研修の種類とそれぞれのメリットをご紹介します。 2-1.双方向型 双方向型は、Webツールを使ってリアルタイムで講義を実施・受講する方法です。 インターネット環境が整っていれば実施ができるため、会場の確保や会場への移動など、場所の制約を受けません。 講師と受講者は質疑応答のやり取りができることに加え、受講者同士のグループワークもできるメリットもあります。 ただリアルタイムで実施するため、場所の制約はなくとも、時間の制約はあります。主催者側も受講者側も、事前のスケジュール調整は必要です。 2-2.オンデマンド型 あらかじめ録画された講義を、受講者が閲覧して受講する方法です。 参加者は、自分の好きな時間に受講できます。研修に参加するためにスケジュール調整をしなくてもよい点がメリットです。 ただしリアルタイムで受講しているわけではないため、質疑応答がすぐにできない、集中力が続きにくいなどが、デメリットとして挙げられます。 オンライン研修のやり方(主催者側) オンライン研修は、準備~実施後フォローまで一般的に5つのプロセスが必要です。一つひとつ紹介します。 3-1. 研修概要を決定する 実施する研修内容や受講者を考え、スケジュールを決定します。 オンライン研修は、一般的に技能研修や接客研修など、動きがともなうテーマには不向きとされています。オンライン上でも可能な研修テーマを選ぶ必要があるので、注意しましょう。 オンライン研修実施の概要が決まったら、続いてスケジュールを組みます。 双方向型はリアルタイムで行われるので、講師や受講者の日程を調整しなければいけません。研修の日程が決まれば、関係者に通知して予定を空けておいてもらいましょう。 研修実施日に合わせて、事前課題のアナウンスや研修テキストの共有も忘れずにスケジュールに組み込んでください。 3-2. Webツールを決定する オンライン研修を実施するためには、使用するWebツールを決めなければいけません。 具体的には、「Zoomミーティング」「Microsoft Teams」といった、Web会議ができる配信ツールが必要になります。無料で使えるツールもありますが、時間や人数の制限がある場合は、有料プランに加入することが必要です。 昨今はWeb会議ツールだけでなく、学習管理から研修コンテンツの制作まで一括管理できるCloudツールも注目されています。 まずはWeb会議ツールでオンライン研修をスモールスタートさせ、オンライン研修を拡大させる場合には、Cloudツールの導入も視野に入れるとよいでしょう。 3-3. 事前テストを行う 研修当日にトラブルが発生して慌てないよう、事前の接続テストを行います。 少なくとも複数のデバイスで当日と同じ環境を用意し、接続テストを実施しましょう。事前にテストを行うことで、当日の運営をある程度スムーズにすることができます。 モニターやマイクに不具合はないか、画面がフリーズしないか、資料は見やすいか、画面の共有はスムーズにできるかなど、チェック項目を用意して確認するとよいでしょう。 3-4. 研修を実施する 研修当日は、開始時間になったらWebツールを使って研修を配信していきます。 オンライン研修では、モニターに講師の顔から肩までしか映らないため、ノンバーバルコミュニケーション(非言語のコミュニケーション)の取りにくさが課題となります。 講師は身振り手振りやうなずきを増やし、普段よりもリアクションを大きく取ることを意識しながら講義を行いましょう。 さらに研修内では、質疑応答の時間を設けることが、受講者の理解を深めるために効果的です。Webツールによっては、参加者をグループ分けする機能もあります。グループワークを行い、研修への参画意識を高める方法もあります。 当日の様子は録画しておき、後日受講者の復習や未参加者に共有することも可能です。 3-5. フォロー・振り返りを行う オンライン研修が終了したら、受講者のフォローや研修効果の振り返りを行ってください。 Webツールによっては、アンケート配信機能があるため、受講者の理解度や感想をヒアリングできます。 必要に応じて、受講者に追加の課題を依頼するなどして、研修で学んだ内容が定着できるようなフォローを実施しましょう。 オンライン研修のやり方(受講者側) オンライン研修を実施したことがない方は、受講者側の受講プロセスも一通り把握することが重要です。受講者の立場になって、主催のプロセスにぬけもれがないかを確認しましょう。 4-1.必要な環境を整える 受講者は、まずオンライン研修を受講するための機材やインターネット環境を準備しましょう。 研修はスマートフォンやタブレットでも受講可能な場合が多いですが、パソコンでの受講が一般的とされています。 また、グループワークを取り入れたり、受講者の顔を写した状態で講義を行ったりする研修もあるため、カメラが必要な場合もあります。パソコン内蔵のカメラで問題ありませんが、なければWebカメラを用意するようにしてください。 4-2.事前準備をする 主催者から講義内容のPDF資料が共有されたら、事前にプリントアウトしておくことをお勧めします。 パソコン上で確認することも可能ですが、同じ画面上に講師が共有する画面と資料が混在していると分かりにくくなります。印刷して手元に残しておくことで、メモも取りやすくなるでしょう。 当日までに資料を見て講義の予習と全体の流れを把握しておくことで、スムーズに講義を受けることが可能になります。 オンライン研修は自宅から受講することもありますが、服装が何でもいいわけではありません。 主催者からスーツや私服など、服装の指定がある場合はそれに従いましょう。指定がない場合は、清潔感のある服装を心がけてください。 4-3.研修を受講する 研修当日は主催者から指定されたURLをクリックし、受講を開始します。 オンライン研修では主催者によって、開始5分前までにWeb会議システムへ入室してほしいと指示される場合もあります。パソコンの起動やWi-Fi接続、マイクの確認などの事前準備の時間も考慮し、余裕を持ってスケジュールを組みましょう。 グループワーク中や質疑応答などを除き、受講者はオンライン研修中にマイクをミュートにすることが基本です。また、自分のカメラがONになっている場合は講師から見られることを考え、節度のある態度を心がけましょう。 たとえ自宅から参加する場合でもリラックスしすぎず、会場で受講する場合と同じようにマナーを守ることが社会人のルールです。 4-4.復習・不明点を確認する オンライン研修を実施後は、なるべく速やかに復習を行い、理解度を確認するようにしてください。 研修で使用した資料を見直し、不明点があれば講師や主催者に追加で質問するといよいでしょう。また研修後アンケートを依頼された場合は、率直に自分の意見を主催者側にフィードバックしてください。 オンライン研修を成功させるポイント 最後に、オンラインの効果を高めるための成功ポイントをお伝えします。 5-1.マニュアルや資料を整備しておく 受講者の中には、ITに苦手意識がある方や、ツールを使うのに不慣れな方も一定数います。 当日になって「Webツールやソフトウェアの使い方が分からなくて、オンライン研修に参加できない」といったトラブルが起こるのを避けるため、受講者が事前準備できるようなマニュアルを整備しておきましょう。 事前課題がある場合も、忘れずに受講者に依頼や共有するようにしてください。 5-2.受講ルールを決めておく リアルタイムでオンライン研修を行う場合は、「原則、顔出しする」に代表される受講ルールを、あらかじめ設けておきましょう。 「自宅を映したくない」という理由から、顔出しに抵抗感を示す受講者も一定数いる可能性があります。その場合は、背景に表示できる画像を選べる「バーチャル背景機能」の利用を案内することで、フォローが可能です。 顔出しには、受講者同士のコミュニケーションを円滑にしたり、講師が受講者の反応を見ながら内容をアレンジできたりなど、一定の意味があります。 一方的に「顔出ししなければならない」とルールを押し付けるのではなく、顔出しする意味や意義を伝えると、受講者は納得して気持ち良くオンライン研修に参加できるでしょう。 5-3.比較的短時間で行う オンライン研修はオフライン研修よりも集中力が持続しにくく、疲労も蓄積しやすいとの声もあります。 そのため、研修時間はできるだけ60分以内に抑えましょう。 仮に長時間のオンライン研修を実施する場合は、10分以上の休憩を挟むといいでしょう。 休憩の際は、「できるだけパソコンの前から離れ、手足を伸ばすようにする」と、疲れないような工夫を受講者に呼びかけることも大切です。 まとめ オンライン研修は、多様な働き方に対応できる、今の時代にフィットしやすい教育手法といえます。 ただし、オンライン研修ならではの事前準備や工夫ポイントがあるため、初めて実施する場合は段取りをしっかり確認することが必要です。 今後もオンライン研修の潮流は続くことが予想されるため、興味がある場合は小さな勉強会からトライアルをしてみてはいかがでしょうか。   ユーザ登録数無制限!コストをなるべく抑えて幅広い教育としてeラーニングを活用したいならCloud Campusがおすすめです。 220社160万人が使う低コストLMS 内製型eラーニングシステム Cloud Campus eラーニングとは?概要からメリットやトレンドまで徹底解説 eラーニング導入で失敗しないための3つのポイントを解説 効果の高いeラーニング教材の作り方と3つのポイント【企業事例付き】  

2023.01.27

マイクロラーニングとは?普及した背景や代表的な活用場面を紹介

2023.01.27

マイクロラーニングとは?普及した背景や代表的な活用場面を紹介

人材教育

eラーニング

すき間時間を活用し、短時間で学べるマイクロラーニングが昨今注目を浴びています。 「テレワークが進むなか、社員を長時間拘束する対面・集合型研修がそぐわないと感じる」 「営業社員が、外出先でこまめに学べるようなナレッジを提供したい」 こうした悩みを持つ方にとってマイクロラーニングは最適な解決策の1つです。 ただ、意味や活用方法は具体的に分からないという方も多いのではないでしょうか。 この記事ではマイクロラーニングのメリット・デメリットや活用場面を紹介していきます。 マイクロラーニングとは マイクロラーニングとは、短時間かつ小容量のプログラムによる学習スタイルです。 時間の明確な定義はありませんが、一般的には1回の学習時間は1~5分、最長でも10分程度までといわれています。 学習形式は数分の動画視聴による学習やクイズ形式の勉強など多種多様で、学習手段も学習アプリやWeb上の記事など自由度の高さが特長です。 マイクロラーニングは、2017年にATD(Association for Talent Development)という人材開発組織の会長トニー・ビンガム氏が紹介したことで注目されるようになりました。 当時のeラーニングコンテンツの多くは、1回60分程度のプログラムで構成されていました。忙しい現代社会において、もう少しコンパクトな学びが求められていたのです。 短時間に要点を集約したマイクロラーニングコンテンツなら、忙しくても採り入れやすいと注目を集めました。 マイクロラーニングが普及した背景 マイクロラーニングは、どのような背景を受けて世の中に広まっていったのでしょうか。ここでは二つの代表的な背景を紹介します。 企業の教育・研修の変化 働き方の多様化にともない、企業研修や教育方法のあり方も見直しが進んでいます。そのような背景をうけて、マイクロラーニングは普及していきました。 かつての企業研修といえば、一か所に受講者を集めて、数時間~数日かけて集中的に行う形式がスタンダードでした。 しかしフレックスタイム制やテレワークの導入が進んだことで、一か所に従業員を集める対面・集合研修を実施しにくくなったのです。 さらに新型コロナウイルス感染症対策の潮流もあったことから、どこでも短時間で学べるマイクロラーニングは、多くの企業で広まっていきました。 また、人々にスマートフォンが普及したことで、いつでもどこでも学習できる環境が整ったことも、マイクロラーニングの追い風となりました。 スマートフォンとマイクロラーニングは相性がよく、日常のちょっとした空き時間に学習コンテンツを閲覧できるからです。 こうした企業教育を取り巻く環境の変化により、マイクロラーニングは注目されるようになりました。 志向・生活様式の変化 マイクロラーニングの普及の背景として、若手世代を中心とした志向や生活様式の変化が挙げられます。 主にパソコンを使うeラーニングは、ジェネレーションX世代(1965~1980年頃)に向いていた形式です。パソコンが普及した時期に育ったこの年代の方には、従来型eラーニングは馴染みがある学習形態でした。 一方、現代の労働力の高い割合を占めているのは、その後のミレニアル世代(1981~1990年頃)に生まれた人々です。この世代の人々はモバイルデバイスが普及した時期に育ったため、それらを使ったマイクロラーニングとの相性がよいのです。 このような世代による志向や使用システムの変化が、マイクロラーニングが注目を浴びる原因となっています。 マイクロラーニングのメリット マイクロラーニングのメリットとして、代表的な3点を紹介します。 短時間で学習できる マイクロラーニングの特徴は、5~10分ほどの短時間で学習できることです。一つのコンテンツに要点が詰め込まれているので、ポイントを押さえた学習が可能です。 またスマートフォンやタブレットを活用する短時間の学習は、通勤や休憩時間など、ちょっとしたすき間時間での学びにも適しています。 従来型eラーニングは一つのコンテンツは長時間に及びやすいので、まとまった時間を確保できないと、後回しになりがちな点が課題でした。 一方マイクロラーニングなら、忙しい方であっても日常生活に取り込みやすいメリットがあります。 集中力が続きやすい 短時間学習を繰り返す方法は、集中力を保ちやすく学習効果が高いと考えられます。 スマートフォンやタブレットがあればいつでもどこでも学習できるので、本人の意欲次第で、何度でも繰り返し学習ができます。 短時間のコンテンツを繰り返し学習することで、記憶への定着も期待できるでしょう。 また理解力を確かめられるのも、マイクロラーニングのメリットの一つです。 クイズ形式の学習を採り入れることで、気軽な感覚で自分の理解度を把握できます。 覚えられていない箇所や自分の弱点が明確になるため、効率的に学習が進められます。 変化に対応しやすい マイクロラーニングには、教材作成側にとっても教材の作成や修正が容易というメリットがあります。 従来型eラーニングの場合は、一つのコンテンツが数十分~1時間程度のものが多いので、作成するのはもちろん、修正するのも容易ではありません。 一方マイクロラーニングの場合、一つの教材がコンパクトにできているので、作成や修正に要する時間や手間は少なくて済みます。 法律関係の学習のような頻繁に内容の更新が必要な分野では、なおさら負担軽減につながるでしょう。 マイクロラーニングのデメリット マイクロラーニングを検討している方は、事前にデメリットや注意点も把握する必要があります。 複雑な学習テーマには不向き マイクロラーニングは1回のコンテンツが短いため、難解で複雑なテーマは苦手です。 例えば、専門的で深い知識を習得するためには、丁寧で分かりやすい説明や長時間の学習が求められます。 その内容を短時間のコンテンツの中にまとめるのは難しく、仮にまとめたとしても理解しにくい内容になるおそれがあります。 さらに、営業で必要な対人スキルのような動きやディスカッションが必要な内容は、マイクロラーニングよりも双方向型のほうが身に付きやすいものです。 複雑な学習テーマの場合は、対面・集合型研修や長い時間のeラーニングなど、マイクロラーニング以外の手法を検討することをお勧めします。 システムの準備が必要 マイクロラーニングを中長期的に運用する場合、システムの導入が必要です。 導入後もシステムの管理や教材の更新などの作業が発生するため、人員やコストを準備する必要があります。 自社のみでシステム構築が難しい場合は、外部に委託する方法が一般的です。 自社専用の学習プラットフォームを作りたいなら、外部のシステム開発会社に依頼をすることになります。この場合、構築期間やコストはそれなりに発生するでしょう。 一方、昨今はシステムに不慣れな方でも操作がしやすい、クラウド型のラーニングシステムが増えています。自社開発と比べると、構築期間やコストは抑えられる傾向があります。 クラウド型eラーニングシステムについてはこちらの記事を参考にしてみてください。 Check>>eラーニングとは?概要からメリットやトレンドまで徹底解説 外部委託する場合は、事前にコストや必要人員を確認し、期待される効果に見合うなら導入を検討するとよいでしょう。 マイクロラーニングの活用場面例 マイクロラーニングの活用場面は幅広く、年々新しい学習プログラムが増えている状況です。 マイクロラーニングは単に短時間で学べるだけでなく、学びが習慣化しやすい効果もあります。現在では「生涯学習」の潮流を受けて、企業研修のみならず、幅広い世代の日常生活での学びに活用できる期待が高まっています。 具体的には、以下のような活用がマイクロラーニングの代表例です。 語学学習 新入社員の教育(ビジネスマナー、基礎的なビジネススキルなど) 管理職研修のフォローアップ 営業職におけるTips・ノウハウ 趣味の知識獲得 資格試験対策における要点確認 なかには、企業独自のいわゆる「社内用語」を、企業理解の一環としてクイズ形式でマイクロラーニング化した事例もあります。 マイクロラーニングが持つ「楽しく学べる」特性を活かし、今後もさまざまな場面での活用が見いだされるでしょう。 まとめ 1回数分程度の学習を積み重ねるマイクロラーニングは、学習効果が高く、忙しい現代人に適した学習方法として注目されています。 人生100年時代と言われるいま、自身のスキルを高め続ける姿勢が必要とされています。マイクロラーニングは、まさに現代社会に求められる学習方法といえるでしょう。 また導入においては、使いやすいプラットフォーム選びが大切です。 企業・従業側双方にとって使いやすいものを選び、効果的な学習を実現しましょう。 近年では内製でマイクロラーニングを意識したコンテンツ作りを行う企業も多いです。 ユーザ登録数無制限!コストをなるべく抑えて幅広い教育としてeラーニングを活用したいならCloud Campusがおすすめです。 220社160万人が使う低コストLMS 内製型eラーニングシステム Cloud Campus eラーニングとは?概要からメリットやトレンドまで徹底解説 eラーニング導入で失敗しないための3つのポイントを解説 効果の高いeラーニング教材の作り方と3つのポイント【企業事例付き】

2023.01.16

eラーニングで「現場で使える」スキルを身につける方法

2023.01.16

eラーニングで「現場で使える」スキルを身につける方法

人材教育

eラーニング

今はタブレットやスマートフォンなどの普及により、場所を問わずにeラーニングで学習ができるようになり、より「働く現場」に近い場所でeラーニングの活用がしやすくなってきています。 今回は現場でのeラーニング活用を行い、効率よくスキルを身につける方法をご紹介します。 「知識伝達型」から「経験学習型」への進化 社員研修や人材教育でのeラーニングでは、社員は研修ルームやオフィスでパソコンの前に座り、業務に必要な専門知識や職場のルールを学ぶ、つまり「知識伝達型」のeラーニングが主流でした。 ところが、持ち運びが可能で扱いやすいタブレットやスマートフォンなどが広まり、eラーニングのあり方は大きく変わりました。社員が実際に働く現場でeラーニングを用いながら、経験を通じて業務の流れやルールなどを学べるようになったのです。 このように知識伝達型から「経験学習型」に進化したeラーニングは、人材教育の可能性を大きく広げることになりました。 飲食店やデパートなどの店舗教育にeラーニングを活用 経験学習型のeラーニングが活用されている主な例としては、業務のマニュアルや接遇のマナーなどを学ぶ店舗教育があります。 例えば、飲食店においては、飲食物を作るときの業務マニュアルや実際にお客様に提供するときの接遇マナーを学べる動画を作成するという方法があります。それによって、新人スタッフに対して動画を用いて説明したり、学習者本人が自ら復習したりすることができるのです。現場の経験を通じた学びは学習者の記憶に定着しやすいため、座学よりも効率的だといえるでしょう。 また、研修を提供する側にとっても、マニュアルやルールに変更や追加があった場合に全店舗のスタッフにリアルタイムで共有できるというメリットがあります。 企業事例:ジェイアール東日本都市開発 JR東日本が運営する各駅ナカにある商業施設を展開する企業です。 スタッフ1万人以上の入社時教育にeラーニングを活用し、接客スキルとモチベーションアップを実現しています。これまでは責任者に対して集合研修を行い、各店舗のアルバイトを含むスタッフそれぞれに責任者から教育を行っていました。eラーニングに置き換えたことで、全従業員が均一にどこでも研修を受けられるようになりました。 研修で学んだあと、自分たちのショップですぐに活かせる点は「eラーニングならでは」の効果です。 事例記事はこちら>>接客スタッフ1万人以上のスキル・モチベーションアップをCloud Campusで実現 今後の経験学習型eラーニングの可能性は? 今後は、学ぶべきマニュアルやルールが存在するすべての業界や職種の研修において、経験学習型のeラーニングが用いられる可能性があるでしょう。 例えば、一般企業であれば事務全般や受付業務、営業などの部署で活用できます。ほかにも公共施設や交通機関、工場のような生産現場、医療施設や福祉・介護施設などでの利用が考えられます。また、AIによる本番さながらのロールプレイングを実施できるかもしれません。さまざまな可能性が生まれつつあります。 その際には、既存のコンテンツを利用するだけでなく、自社の業務やルールに合った独自コンテンツを内製できるようにすることも重要です。 株式会社サイバー大学が提供するeラーニングコンテンツは、「取り扱いコンテンツ一覧」でご覧いただけます。また、自社でコンテンツを内製したいとお考えの場合は、「Cloud Campus(企業向け)」をご検討ください。 経験学習型のeラーニングで即戦略となる人材育成を 今後の社内研修や人材教育では、経験学習型のeラーニングによって現場ですぐに活躍できる人材を育てることが可能になると考えられます。従来のeラーニングのイメージにとらわれず、経験学習型のeラーニングを積極的に活用して、効率的かつ成果的な人材育成を行いましょう。   eラーニングとは?概要からメリットやトレンドまで徹底解説 eラーニング導入で失敗しないための3つのポイントを解説 効果の高いeラーニング教材の作り方と3つのポイント【企業事例付き】

2023.01.12

効果の高いeラーニングの作り方と3つのポイント【企業事例付き】

2023.01.12

効果の高いeラーニングの作り方と3つのポイント【企業事例付き】

人材教育

eラーニング

効果の高いeラーニングを作成するためには、最大限まで効果が高まるポイントを盛り込むことが重要です。 一方で「研修の効果がどのくらいあったのか?」は具体的な数字にしにくく、あらかじめ効果測定の仕組みを作っておかなければ測定は非常に難しくなります。 効果的なeラーニング研修を行うためには、研修をどのように評価すべきか?をきちんと押さえることがカギとなります。 この記事では効果の高いeラーニング作成のノウハウだけでなく、研修の費用対効果を示すための評価モデルもご紹介していきます。 効果の高いeラーニング作成3つのポイント eラーニングは時間や場所を選ばずに学習でき、独学にベストです。 一方で独学は自分自身を律する必要があり、時に苦しいものでもあります。 効果を高めるためにはモチベーションを持続させる工夫が必須です。 まずはモチベーションUPのための3つのポイントをご紹介します。 1.楽しんで学べる「ゲーム要素」 子どもが遊びを通じて多くのことを学ぶのと同じように、大人も楽しみながら学ぶことで成果が上がると言われています。 学習にゲーム要素を取り入れることを「ゲーミフィケーション」と言います。 例えば、回答までに時間制限を設けたり、課題をクリアしないと次に進めなかったり、ランキング機能を用意したりと、ゲーム性を用意する方法があります。また、動画にドラマ性を持たせたり、語学ならオンラインでネイティブスピーカーと会話したりするのもいいでしょう。 教材にエンターテインメントの要素を加えることも重要です。 2.やる気を引き出す「達成感」 「できた」という成功体験が積み重なると自信になり、よりいっそう頑張ろうという気持ちになります。 例えば、受験勉強などは時間を決めてやるよりも、分量を決めてやるほうが良いと言われています。決めた分量を終えることで達成感が得られるためです。 オンラインで大学の授業を展開するサイバー大学は15分単位ごとにeラーニングを区切っています。 最近だとマイクロラーニングが話題となっており、1回あたり3~5分の細切れの教材にするパターンも多くなっています。 学習者が小さな達成感を何度も味わうことでモチベーションを持続させることができます。また、繰り返し学習することで記憶が定着しやすくなるというメリットもあります。 3.「目標」と「ギャップ」を認識させる マラソンの途中で疲れ切っていても、ゴールが近づくにつれて元気がわいてくる……というような経験はないでしょうか。 eラーニングも同様に、目標(ゴール)を明確に伝える工夫が重要です。 加えてその目標とのギャップを確認できるような工夫も必要です。ゴールまであと一歩なのか、それともまだ折り返し地点なのか、学習者が現在の到達地点が分かるようなチェックリストや進捗を示すグラフなどを入れましょう。 また、学習者のモチベーションや学習ペースを把握するために、上司や人事部など研修担当者も進捗をチェックする機会を設けることも大切です。 効果の高いeラーニングを作るための具体的な流れ ここまで紹介した学びたくなるeラーニングの3つのポイントを押さえつつ、制作までの流れをまとめます。 1. 「シンプル」な長さのコンテンツづくり 達成感を得やすいeラーニング作成において、教材そのものを細切れにすることが大切です。短くするメリットは3つあります。 1.集中力を保ちやすい 2.達成感を得やすい 3.探したいときに見つけやすい 区切る時間の目安ですが例えば20分の動画があった場合、導入から最初までを1分以内、それ以外を3分前後ごとに区切る方法があります。 導入はなるべく短く、細切れにすることで小さな達成を積み上げてもらい、本編を見る前準備(助走)を促すパターンです。 細かくし過ぎると逆に面倒に感じてしまうこともあるため、受講者の属性に合わせて適切なバランスを見つけましょう。 2. 学習効果を高める「仕組み」づくり eラーニングと別の研修を組み合わせたブレンデッドラーニングも効果を高める工夫の1つです。 eラーニングは主に知識を習得するインプット学習に向いている学習法です。そのため、予習・復習に活用し、間に実践的な研修を入れ込むことで研修全体の効果を高めるデザインが可能です。 予習:eラーニング 実践:集合研修、OJTなど 復習:eラーニング 例えば営業のプレゼン研修の場合、必要な知識はeラーニングで事前に身につけてもらい、集合研修では全時間フルでプレゼンの実践練習に使います。 最後に復習のためのeラーニングコースを用意しておき、受講することで研修全体が修了となるよう設計しておきます。 eラーニングのみの提供だと「いつでもできる=やらない」となりがちなので、別の研修と組み合わせることで強制力を持たせたり、より効果的に学習してもらえるようになります。 3. 効果測定をしながら「改善頻度」を上げる 完成したeラーニングを受講してもらったら、必ず受講後のアンケートを取るようにしましょう。以下にアンケート項目の一例を載せておきます。 ・年齢 ・受講した場所 ・受講した時間帯 ・完了までにかかった時間 ・満足度 ・メリット/デメリット ・改善点/要望 誰が、どんな場面で受講し、満足しているかという傾向を見ていきましょう。 達成感はあるか?途中で挫折していないか?満足度が低いとしたら原因は何か?など、アンケートを取ることでより具体的な改善策の打ち手が見えてきます。 次に向けた改善をなるべくスピーディにできるよう、提供する側にも仕組み作りが重要です。 生徒が学びたくなるeラーニングはどう作る?|千葉工業大学 大学講義の一部をオンライン提供している千葉工業大学。 生徒たちの若い世代はYoutubeやTikTokなどの短い動画に慣れているため、授業を10分ごとに区切って展開。バスや電車で通学する生徒も多く、なるべく細切れの時間で見れるように工夫しています。 説明用のパワーポイント資料もなるべく文字を入れないようにし、講義内容に集中できるような作りにしているそうです。 Check>>講義150本をオンデマンド化!授業のeラーニング展開を支援する大学活用事例 「eラーニングの効果」を評価するためのフィリップスの5段階評価モデル ただeラーニングを作るだけで研修がうまくいくわけではありません。eラーニングは手段であり、仕事にどのようなプラスがあるのかという「効果」が求められます。 研修の効果をより明確に評価するために活用されるのがカーク・パトリックの4段階評価法と呼ばれるモデルです。研修の評価内容を4段階に分け、どのような結果をもたらしたかを測定します。 さらに、近年注目されているのがROI(投資対効果)を指標に加えたジャック・フィリップスの5段階評価法です。 参考:https://www.dashe.com/blog/evaluation-2/more-on-re-evaluating-evaluation-jack-phillips-and-roi/ ジャックフィリップスは研修が行われることでスキルや知識(レベル2)の習得が進み、それを自分の仕事に応用したり実行する(レベル3)ことで会社の売上などの数値(レベル4)に影響を与え、最終的に研修にかかった費用を上回る金銭的価値を生み出すと語ります。 つまり、研修がビジネスにおける数字面での成果そのものが研修の成果であるということです。 効果測定7つのステップと効果の高いeラーニングに求められる要素 5段階評価モデルにおける研修効果を見極めるための7つのステップは以下の通りです。 比較前の研修データを集める 研修実施後のデータを集める 研修による効果データのみを抽出・精査する データを金銭的価値に置き換える かかった研修費用をまとめる 4と5からROIを計算する 参考:https://www.dashe.com/blog/evaluation-2/more-on-re-evaluating-evaluation-jack-phillips-and-roi/ この記事では1つ1つのステップにおける詳細は説明しませんが、eラーニングにおける効果測定にあたって必要となる2と5(赤字部分)について押さえます。 eラーニング研修実施後のデータを集める 主に集めておきたい履歴データは以下の通りです。 受講状況(完了/進行中/未完了) 学習時間 受講回数 テスト等の点数 ほとんどのeラーニングシステムであれば上記のデータは抽出できます。研修効果を明確に示すためにも、なるべくテスト等を作成して数字データで収集できるようにしておきましょう。 eラーニング研修にかかった費用をまとめる eラーニングの実施にかかるコストを計算しておきます。具体的には以下の項目を確認しておきます。 導入にかかった初期費用 ランニングコスト eラーニング制作にかかった費用 そのほか外注費 教育効果を見るために、まずはeラーニングの提供にどのくらいのコストがかかっているか?をきちんと把握しておくことが第一歩です。 Point 受講履歴データとコストを把握することで効果を可視化できるようにしておく 費用対効果を可視化した事例|セゾン自動車火災保険株式会社 セゾン自動車火災保険株式会社は集合研修をeラーニング化したことで研修効果の可視化とコスト削減に成功しています。 これまで200名、1日7時間かけていたスキル研修の日数が8日から6日に短縮されました。削減された時間は以下の通り。 7(時間) x 200(名) x 2(日間) =2,800時間 仮に1時間あたり時給2,000円とした場合、おおよそ560万円分の経費削減につながっています。*あくまでも仮試算であり実際の社員時給ではないことをご了承ください。 研修効果も受講率100%と研修後のテスト80点を目標に設定。全社員の平均点が80点以上となっており、高いレベルを維持できています。 Check>>2,800時間削減で理解度80%超!研修が表彰されるほど効率化 効果の高いeラーニング作りができる「Cloud Campus」 「Cloud Campus」は企業のeラーニング運営を支えるプラットフォームです。教材の内製から履歴管理まで一貫して行うことができ、効果の高いeラーニング運用をサポートします。 10種類のeラーニングコンテンツ制作が可能 Cloud Campusは10種類のコンテンツ制作が可能です。 動画だけでなく、テスト、アンケート、討論用のディベートなど受講者の学びを促進するコンテンツを簡単に制作できます。 ひと目でわかる受講履歴 受講履歴も細かく管理できます。 受講者の完了ステータス、最終ログイン日時、受講回数、学習時間、テストの合否、点数まで分かるようになっています。 効果の高いeラーニングづくりには、まず効果をきちんと測定できることが何よりも重要です。Cloud Campusは受講者の履歴を細かく記録し、csvデータによる一括ダウンロードも可能です。 「定額制」で分かりやすい料金体系 Cloud Campusはユーザ登録数無制限、定額制なのでID単価のような細かい課金体系ではないのでコストを楽に把握できます。 人員が増えても料金は一定なので、研修効果を計算する上でeラーニングにどのくらいコストがかかったのかという計算もブレなく行えます。   eラーニングを使いこなすことで、企業研修のコストパフォーマンスはグンと上がります。 効果の高いeラーニングを作るために、研修の効果をどう示すのか?という点にも着目しながら制作することをおすすめします。   ほかにもeラーニングについての記事をまとめているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。 eラーニングとは?概要からメリットやトレンドまで徹底解説 eラーニング導入で失敗しないための3つのポイントを解説 効果の高いeラーニング教材の作り方と3つのポイント【企業事例付き】

2023.01.04

経営者向け|eラーニングの人材育成へ活用する方法

2023.01.04

経営者向け|eラーニングの人材育成へ活用する方法

人材教育

eラーニング

eラーニングを社員に推奨し、スキルアップやビジネスマナーについて学ばせている企業が増えています。一方、経営層の意識はどうでしょうか。実は、経営層がどのように人材育成に関与するべきかについても、年々、関心が高まっているようです。今回は、経営層の人材育成への関わり方について考えます。 経営層の役割とは? 企業の経営者や経営層は、自社の商品やサービスでいかに利益を生み出していくのかを常に考え、行動する必要があります。そのための施策のひとつが人材育成です。しかし、人材育成には時間もコストもかかってしまいます。また、長期的な施策であるため、優先順位が下がってしまいがちです。 まずは人材育成を続ける重要性を知ろう 優秀な人材は、企業が発展していくうえで最も大切なエンジンの役割を担います。そして、企業を成長させるためには、人材を適切に配置して、社員の持つ能力を十分に活かすことが重要なポイントとなります。まず、経営者・経営層は人材育成を続けることの重要性をきちんと理解しなければなりません。 おすすめ記事 新入社員にもベテラン社員にも社員研修が必要な理由 ブレンディッド・ラーニングでスムーズな人材育成を! 経営層が人材育成のためにやるべきことは? 人材育成のために、経営者・経営層はどのようなことを進めていくべきなのでしょうか。 経営戦略を考えた人材育成を行う 企業が目指す姿は、経営者・経営層が目指すビジョンでもあります。ビジョンは各部署の目標として掲げられ、それを達成するための戦略が立てられます。そして、その先には戦略を実行に移す社員たちがいます。この社員たちこそが、企業が育てるべき「人材」なのです。 つまり、人材育成とは企業の将来への先行投資ともいえます。人事異動を単なる職場の人数調整とせずに、経営のための人材配置と認識することが大切です。こうした視点を持って議論・実行することが、経営層の人材育成への関わり方だといえるでしょう。 人材育成の担当者や、時間と資金の配分を決定する 経営層が考えなければならないことは、ほかにもあります。人材育成に取り組むための「担当者」と、人材育成にかかる「時間」と「資金」の配分です。人材育成の結果は、すぐに目に見えるものではないからこそ、経営層がしっかりと管理し、継続していく強い意思を持つことが重要です。 おすすめ記事 時間やコストをシェイプアップ!Cloud Campusで人材育成を効率化 社員の学びを支援して優秀な人材を育成しよう どんなに質の高い社員研修を行ったとしても、社員は学んだことをすぐに発揮できるわけではありません。職場に戻れば、社内の雰囲気に惑わされたり日常の雑務に追われたりして、気持ちや態度、言動が元に戻ってしまうこともあるからです。 社員が安心して学び働ける場所を提供 だからこそ、経営者・経営層はこうした人材育成における傾向を理解し、育成に割く時間や費用が長期的な投資だと認識しなければなりません。そのうえで、社員がお互いに協力して研修で学んだことを実践していけるような環境を作っていくことが大切です。 具体的かつ透明性のある指示を出す 経営者・経営層は、人材育成が経営戦略上どのような意味を持つのか、それにはどのような知識やスキルが必要なのかといった人材育成のあり方について、社員に説明することが重要です。そのうえで、業務においてどのような結果を期待しているのか、具体的かつ透明性を持って提示してください。 経営層もeラーニングを活用する eラーニングを用いた学習は、従業員のみならず経営者にも有効です。人材育成や経営戦略などをeラーニングで学び、経営者として対応すべきことを明確にして実践に移していきましょう。 eラーニングの運営からコンテンツの内製まで、企業内eラーニングに必要な機能がそろった「Cloud Campus(企業向け)」については、こちらをご覧ください。教材コンテンツは、こちらからお選びいただくこともできます。 人材育成は企業戦略の一環である 人材育成の方向性や進め方は、経営層が掲げる企業の目標やビジネスモデルによって変わります。そのため、経営者・経営層は自身の役割をしっかりと把握し、社員に伝えていくことが大切です。人材育成を経営の目標や戦略の実現手段と考え、社内全体に人材育成の風土を醸成しましょう。 eラーニングとは?概要からメリットやトレンドまで徹底解説 eラーニング導入で失敗しないための3つのポイントを解説 効果の高いeラーニング教材の作り方と3つのポイント【企業事例付き】 低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 100コンテンツ以上の厳選コンテンツラインナップは資料請求からご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

2023.01.04

企業でのeラーニング活用|国内・海外企業の動向まとめ

2023.01.04

企業でのeラーニング活用|国内・海外企業の動向まとめ

人材教育

eラーニング

以前、「可能性は無限大!eラーニングを導入してみよう」でも解説したeラーニングのメリットは世界的に認識され、その需要が高まっています。今回は、今後順調に成長すると予測される世界の企業向けeラーニング市場についてご紹介します。 世界の企業向けeラーニング市場は2020年までに310億ドル規模に 米リサーチ会社大手のTechnavioによると、世界の企業向けeラーニング市場は2016年から2020年までに11.4%増の310億ドル規模に達すると予測されます。米国では1995年にeラーニングを導入している企業はわずか4%足らずでしたが、今日では77%が導入済みです。世界番付上位500企業の「フォーチュン・グローバル500」では、41.7%がeラーニングを実施しています。 地域別で見ると、特にアジアでのeラーニング市場(個人向け・法人向け含む)の成長が年率17.3%増と著しく、国別の過去5年間の成長率でも上位3位はインド(55%増)、中国(52%増)、マレーシア(41%増)とアジアの国々が占めています。インドでは2014年のeラーニング企業数が140社でしたが、うち100社は過去3年間に設立されるほどのブームとなっています。 堅調な国内の企業向けeラーニング市場 日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)が2015年に国内企業360社を対象に行った調査では、eラーニングの実施率は80%と、2013年調査時の62.3%から大きく増加する結果となりました。特に従業員数3,000人以上の企業では、90%以上の高い実施率となっています。 また、矢野経済研究所の調査によると、2015年度の日本国内eラーニング市場規模は個人向けが前年比92.7%と縮小した一方で、企業向けは前年比102%と堅調に推移しています。 海外でも利用度が高いのはコンプライアンス研修 個人向けを含めたeラーニング市場全体をみると、米国では高等教育向けeラーニングが市場の成長を牽引しています。特に、大学の講座をベースとした動画配信のMOOC(Massive Open Online Courses)が注目されており、2018年までに28%の成長が予測されています。 eラーニングの主要市場である米国では、どのような教育にeラーニングを利用しているのでしょうか。企業研修業界誌『training』による2014年の調査によると、最も頻繁に利用される教育テーマは「コンプライアンス」(87%)でした。これは日本でも同様で、コンプライアンス研修にeラーニングを採用している企業は54.2%と半数を超えています(JMAM調査)。 さらに、米国では「IT/システムトレーニング」(82%)「デスクトップアプリケーション」(80%)、「業界専門知識(エンジニアリング等)」(78%)、「マネージメント・管理」(75%)「セールストレーニング」(74%)と続きます。 幅広い活用が可能なeラーニング このように、eラーニングのメリットと効果は世界中に浸透しています。今後も企業内教育には幅広い活用が可能なeラーニングの需要が高まっていくでしょう。なお、eラーニング導入の検討にあたっては、「eラーニング導入支援」をご覧ください。 こちらの記事も読まれています: 時間、コスト…社内研修を取り巻く問題とその改善方法 「学習手法」をブレンドすると違った味を生み出せる? 参考: Global Corporate E-learning Market to Reach over USD 31 Billion by 2020, says Technavio|Business Wire Global E-Learning market infographic|Decebo  The Growth of GLOBAL E-learning|Elearning! Magazine  eラーニング市場に関する調査結果 2016|矢野経済研究所  The Top eLearning Statistics and Facts For 2015 You Need To Know|eLearning Industry  2014 TRAINING INDUSTRY REPORT(PDF)|Training Magazine    eラーニングとは?概要からメリットやトレンドまで徹底解説 eラーニング導入で失敗しないための3つのポイントを解説 効果の高いeラーニング教材の作り方と3つのポイント【企業事例付き】

2023.01.04

eラーニングでワークライフバランスの充実させる活用例

2023.01.04

eラーニングでワークライフバランスの充実させる活用例

人材教育

eラーニング

人事制度・組織づくり

企業が成長するために必要なことはさまざまですが、社員のワーク・ライフ・バランスを重視して、働きがいのある環境を整えることが何より大切です。仕事と生活が調和することで仕事へのモチベーションが上がり、やがて企業の利益につながるでしょう。では、社員のワーク・ライフ・バランスの満足度を上げるには、どうしたらよいのでしょうか。 働きやすい職場にするために企業ができること 働きやすい職場では、公正な評価やスキルアップ支援が行われ、社員がプライベートも充実した生活を送るためのサポートがなされています。 公正な評価が職場にいい影響をもたらす 公平で適正な評価が社員のやる気につながります。成果に見合った給与やポストを与えることで社員のモチベーションを高め、職場環境にもいい影響を与えてくれます。そのためには、社員一人ひとりに対して「求める成果」を明示し、その結果を見るようにすることが重要です。 スキルアップを支援し、活かせるようにする 従業員のスキルアップの支援が社員のモチベーションアップにつながります。社員のスキルアップのために研修を実施したり、社外講習の補助制度をつくったりといったことが有効な手段となるでしょう。さらに、研修で社員が身につけたスキルを活かせる職場環境を整えることが必要です。 社員のスキルアップには、時間と場所を問わずに学習できるeラーニングが活用できます。関連商品はこちらをご覧ください。 社員のワーク・ライフ・バランスについて考える 日本は労働力人口の減少という大きな問題に直面しています。そのような状況で労働人口を増やすためにも、さまざまなバックグラウンドの人々に活躍してもらう必要があります。今後ますますワーク・ライフ・バランスの重要性が問われてきます。 ワーク・ライフ・バランスとは ワーク・ライフ・バランスは、社員の誰もが仕事、家庭生活、地域生活、個人の自己啓発など、さまざまな活動を自分たちの望むバランスで展開できる状態をいいます。仕事だけでなくプライベートも充実させ、生活全体のバランスを取ることがワーク・ライフ・バランスです。個人によってワーク・ライフ・バランスの考え方が異なるので、ワーク・ライフ・バランスとはどういうことか、どういうアクションが必要なのかといったことを、社員にeラーニングで学んでもらうのも有効でしょう。 企業ができるのは「職場環境を整えること」 企業は職場環境の整備を通じて、社員のワーク・ライフ・バランスの満足度向上を目指しましょう。給与や評価の見直し、残業手当の割り増し、勤務時間の見直し、短時間勤務の導入、フレックスタイム制の導入、テレワークの導入、待遇についてなど、さまざまな施策が考えられます。社員の日ごろの働き方を改革することはもちろん、育児中の社員、介護中の社員など、それぞれの立場に合わせた働き方を提案することも必要です。 おすすめ記事 eラーニングで 女性 が働きやすい職場づくり 良い職場環境は、従業員の定着度を高める 働きやすい職場にすることで従業員の定着度が上がり、業績アップにつながります。そのためにも、企業が声を上げてワーク・ライフ・バランスを推進し、社員の意識を高めていきましょう。 離職率の低下は人材確保や業績アップを生む 営利を追求しなければならない企業にとって、社員としての人材育成のみならず、社員の家庭生活のバランスまで考える余裕はないと思われるかもしれません。しかし、会社がワーク・ライフ・バランスを推進することで、従業員の離職を減らすことができます。優秀な人材のライバル社への流出の防止、社内確保にもつながります。離職率が低下すれば、中途採用や教育にかかる費用が減るメリットも考えられるでしょう。従業員が満足して一生懸命働くようになれば、結果として企業の業績はアップするのです。 ワーク・ライフ・バランスの充実が企業の利益になる 社員それぞれが仕事とプライベートのバランスをうまく取れる環境を整えることが、今後、企業が生き残る上で非常に重要な要素となっていきます。ワーク・ライフ・バランスを整え、欠勤や離職率が減少することで、企業の成長につなげていくことができます。 参考: 仕事と生活の調和推進プロジェクト|厚生労働省   eラーニングとは?概要からメリットやトレンドまで徹底解説 eラーニング導入で失敗しないための3つのポイントを解説 効果の高いeラーニング教材の作り方と3つのポイント【企業事例付き】

2022.03.15

シニア世代活用で企業の活性化

2022.03.15

シニア世代活用で企業の活性化

人材教育

内閣府発表の「平成28年版高齢社会白書」によると日本の総人口に占める65歳以上の高齢者は26.7%というデータが出ており、4人に1人は高齢者という超高齢社会がやってきています。また、2030年には3人に1人が高齢者という時代がくるといわれています。そんな日本社会の変化に適応し、企業では定年を撤廃したり、再雇用をしたりとシニア世代の活用が増えてきています。今回はシニア世代の活用で企業を活性化させる方法を見ていきたいと思います。 シニア世代の現状 冒頭でシニア世代が4人に1人と書きましたが、生産年齢で見てみるとどうでしょうか。0~14歳までの年少者を除いて15~64歳までの生産年齢から見ると、勤労者1人が2.7人を支えているということになります。その中でも65歳以上で就労している割合は21.7%という数字が出ており、ここ数年で少しずつ増加しているようです。 もう少し切り出してみてみると、60~64歳での就業率は62.2%、65~69歳までの就業率は41.5%だそうです。思っていたより多いと思いませんか? その背景には、国が平成25年より企業に対して、希望者に対する65歳までの雇用を義務化したり、9割の企業が再雇用制度を実施したりしていることが挙げられます。また、約半数の企業が定年年齢の引き上げ・廃止を検討していると答えています。 シニア世代への対応 それでは、実際にシニア世代がどのような形で企業に活用されているかというと、専門性発揮型、現状継続型、単純労働型の大きく3つに分類できます。 ・専門性発揮型 これはスペシャリストや技術の伝承者が今持っている専門的な知見を持っている人材が対象になります。具体的には独自の販路を持っている営業の方や専門技術・知見を後継していく伝承者などが当てはまりますが、あまり多くはありません。 ・現状継続型 今までの行ってきた業務を、定年後も引き続き担当してもらうものです。営業職であれば担当していたクライアントを引き続き担当。研究開発などの分野では今までの領域すべてという訳ではなく、一部を継続して担当してもらうケースもあるようです。 ・単純労働型 本来、パートなどの非正規社員が担う単純作業を担当してもらうというものです。部門の予算策定や評価のとりまとめなどの共通事務業務や社内郵便物の仕分けや事務所清掃などの庶務があげられます。 しかし、これら3つの分類では問題があります。専門性発揮型はあまり多くないのでよいのですが、現状維持型を増加させてしまうと新入社員の業務がなくなり、そもそもの採用を止めなくてはいけなくなります。結果的に企業全体の新陳代謝が阻害される恐れがあります。 だからと言って、単純労働へシフトをしてしまうと業務レベルと人材の質にミスマッチが発生してしまい、シニア世代のモチベーションがどんどん落ちて行ってしまいます。 今後のシニア世代活用方法 そこで、シニア世代を有効活用するためには特性や要望を考慮し、シニア世代が活躍できる職域を開発する必要があります。開発にあたっては親和性、単純化、社会性の3つを意識する必要があります。 ・親和性 まずは今ある領域を掘り起こして、シニア世代の特性を活かせる部分を探します。例えば、営業職であれ顧客も高齢化しているということから、シニア世代と同等の視点でサービスを開発したり、サポートをしたりすることができます。 また、開発の現場であれば既存製品の保守や品質管理などの分野で、シニア層ならではの丁寧さが発揮できることが期待でき、長年開発・研究で培った知識も十分に活かすことができます。 事務職であればナレッジマネジメント業務での活躍も今後は期待できます。 ・単純化 例えば、定常的に行われている業務を単純化してシニア世代に担当してもらうことや、外部委託で行っているものを内製化するなどがあげられます。 業務を単純化することで効率をあげることができ、会社全体のスピードも上がってきます。 外部委託の業務は誰でもすぐに従事できるよう整理されていることが多いので、単純化という意味ではシニア世代が取り組みやすい内容ではあります。しかし、人件費の観点でみるとコストを上げかねない内容でもあるので、すべてを内製化するだけではなく外注業務を主に担当してもらったり、効率化が図りやすく成果が見えやすい業務を担当してもらったりすることで、単純作業とはいえどモチベーションをあげることができます。 ・社会性 新規領域の業務は活躍の場が広く社会性の高い業務と言えます。しかし、シニア世代にすべてをお任せするのは難しいと思いますが、着目すべきところは地方と海外です。 「いまどきの新入社員をどう育てる?教育法と注意点」でもご紹介しましたが、今どきの新入社員とシニア世代は相反するものがあります。家族やプライベートを大切にする彼らは転勤や、新規領域での仕事を好みません。 しかし、シニア世代のニーズとマッチすればセカンドライフ支援の意味からも地元・地域への U・I ターンによる異動も可能です。併せてシニア世代の経験も活かせる誇りある仕事とあれば手を上げるシニア世代も少なくはないでしょうか。 まとめ 筆者の祖父も80代後半でありながら、農業をする傍ら地域の防犯協会や自治会などで役職を持ち精力的に活動しています。 なかなか企業であると上記にあげるような職域開発をすることは会社制度やコスト、意識の面で難しいと思いますが、既存の枠組みを超えてまだまだパワーのあるシニア世代を活用することは、超高齢社会の中で生き残っていける一つの術なのかもしれません。 参考: 平成28年版高齢社会白書 シニア活用.com 総務省統計局 労働調査 長期時系列データ年齢階級(5歳階級)別就業者数及び就業率   eラーニングとは?概要からメリットやトレンドまで徹底解説 eラーニング導入で失敗しないための3つのポイントを解説 効果の高いeラーニング教材の作り方と3つのポイント【企業事例付き】

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