グローバルビジネスに必要な人材「イノベーションリーダー」に求められる能力と資質とは?

グローバル人事

現代のグローバルビジネスに必要なのは、目まぐるしく変わり複雑化する顧客ニーズに応えることだけではありません。激化する価格競争やテクノロジーの進化にともない、新しい商品の開発や事業の構造改革といったこれまでにない価値を創造する力も求められるようになりました。今回は、グローバルビジネスに欠かせない企業のイノベーション力を育て、成長に変える「イノベーションリーダー」の存在について解説します。

なぜイノベーションリーダーが必要なのか?

イノベーションリーダーというと、アマゾンのジェフ・ベゾス氏や星野リゾートの星野佳路氏などの名前が挙がります。

ベゾス氏は、電子書籍端末Kindleを顧客が望む価値とサービスを一体化させて提供することで、新しい事業構想を実現しました。そして、当時、技術的には優れた商品を持っていたソニーを引き離すことに成功し、その後も次々と画期的な顧客体験を提供しています。

星野氏は、現場主導の改革コンセプトをまとめることで従業員のモチベーションを高く保ち、新たな顧客価値を生み出すことに成功。行き詰ったホテル経営を見事に再建させました。

時代のニーズを先取りし、消費者の意識さえも変化させるようなイノベーション力が、企業の競争力となる時代となったのです。そして、既存の戦略やコンセプトを忠実に実行管理するリーダーではなく、このようなイノベーションを実現する能力を持つイノベーションリーダーが求められています。

イノベーションリーダーに必要な能力とは?

イノベーションは、創造性を奨励する企業文化の創出、研究開発のプロセスの見直し、人事や奨励制度の改革など、さまざまな方面で成し遂げられます。イノベーションを実現させるリーダーには、どのような能力が求められるのかをみてみましょう。

  1. 明確なビジョンを持ち、他人を巻き込む求心力
    現状を打開し、創造することは1人の人間だけで成し得ることではありません。ユニークなアイデアや優秀な人材を活かし、目標とするビジョンを目に見える形で周囲に提供する必要があります。
  2. 新しい顧客価値を作り出す力
    いくら革新的なアイデアや優れた技術力を持っていても、それらを市場価値のあるものに昇華させなければイノベーションは実現しません。
  3. ビジネスモデルをつくる力
    新たな価値や商品を市場に投入するために必要な企画や生産体制、開発・調査やマーケティングの手法など、ビジネスの道筋を作る能力です。
  4. イノベーションを実現する力
    イノベーションは既存の価値や枠組みを壊して新たに創造する作業のため、現実と目標のギャップに苦しむことが多々あります。異なるバックグラウンドを持つ社内外のチームを団結させて、目的を遂行できるようにモチベーションを維持するのは、リーダーの舵取り手腕によるところが大きいのです。

イノベーションリーダーに求められる4つの人間的資質

イノベーションリーダーには実行能力とともに、以下に挙げる4つの人間的資質も必要です。

  1. 信頼関係を築く力
    イノベーションにはリスクがつきもの。目的を達成するには、リスクを恐れずチームとして失敗を受け入れる相互信頼が必要です。
  2. プロジェクトや組織への揺るぎない忠誠心
    新しいものを創造する際は、不安や抵抗、リスクなどさまざまな困難がともないます。リーダーがビジョンからブレない信念と忠誠心を発揮することで、チームの団結を強めます。
  3. 組織序列にとらわれない柔軟さ
    イノベーションの実現には、ときには他部門や異業種とのコラボレーションにより、新しいアイデアを生み出す作業が必要です。
  4. 優れた説得力
    人を動かす力は、リーダーがどれだけビジョンを明確に持ち、情熱を持って目的に向かっているかを示すところにあります。時には言葉、時には行動が周囲の協働意識を高めるのです。

ビジョンの実現に導くまとめ役こそがこれからのリーダー像

イノベーションリーダーは、個人プレイに優れた人材ではありません。むしろ組織やチームが最大限に機能するようポテンシャルを引き出し、ビジョンの実現に導く人材なのです。イノベーションが企業の未来を左右する力の源となることは理解されていますが、多くの日本企業ではこの分野における人材開発は始まったばかり。将来を見据えた人事戦略として、ぜひ取り組みたいものです。

なお、リーダーの育成やグローバル人材についての記事は、こちらでもご覧いただけます。

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この記事を書いた人

Cloud Campusコラム編集部