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LMS(学習管理システム)とは?メリットから導入ステップまで徹底解説

2024.04.01

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LMS(学習管理システム)とは?メリットから導入ステップまで徹底解説

LMSとは何か?デジタルネイティブ世代の社員が増えるなか、インターネットやパソコンを活用した学習管理システム「LMS」が注目を浴びています。

「LMSをそもそもよく分かっていない・・・」

「LMSは聞いたことがあるものの、自社でどのように導入できるか分からない」

「コロナ禍をきっかけに、対面・集合型研修以外の新しい方法を探している」

この記事では、LMSという学習形態の概要や、導入にあたって検討が必要なポイントを解説します。

1. LMSとは

LMSはLearning Management System(ラーニングマネジメントシステム)の略で、学習管理システムとも呼ばれています。

インターネットやパソコン/スマートフォンで学習を行う、eラーニングのベースとなるシステムのことです。

多くのLMSでは、受講者がログインして学習する受講機能、教員や管理者が受講履歴や成績管理を行う管理機能から成り立っています。

LMSが企業に普及した背景として、新型コロナウイルスの影響で、従来型の対面・集合型研修の実施が難しくなったことが挙げられます。

そこで対面・集合型ではない学習形式として、eラーニングに注目が集まりました。

なおインターネットが普及する以前のeラーニングでは、CDやDVDなどを使用したパソコン学習が行われていました。管理者が教材を受講者に届け、受講者が各自で教材を使って学習を進める仕組みです。

しかし、従来のeラーニングでは受講者のモチベーション維持が難しく、管理側は受講者の進捗状況が把握できないことが課題になっていました。

そのような課題を解決するために登場したのが、eラーニングの学習管理システム「LMS」でした。

コロナ禍でオンライン会議やWeb接客が普及し、人々のITリテラシーが向上したことを背景に、LMSを導入する企業が増加していったのです。

eラーニングについてもっと詳しく知りたい方はこちらも参考にしてみて下さい。

>>eラーニングとは?概要からメリットや最新トレンドを徹底解説

2. LMSのメリット・デメリット

具体的にLMSにはどのようなメリットがあるのかについて、受講側と実施側の観点から解説します。

2-1. 受講側のメリット

LMSを使用した場合、受講者の学習効果の高まりが期待できます。

LMSを活用した教育の多くは、動画によって講義が行われます。そのため、受講者は視覚的に理解しやすく、繰り返し見返すことで復習することも可能です。

動画教材は、各自の状況で再生速度を調整できるのが特長です。内容の理解が進んでいるコンテンツは速度を速め、理解が難しい箇所はじっくり見ることで、効率よく学習が進められます。

また、自分の能力を把握しやすい点もLMSのメリットです。

LMS上では受講履歴を閲覧することができるので、得意・不得意分野が客観的に可視化されます。次に学ぶべきことの優先順位を把握できることは、目的意識を維持するのに役立つでしょう。

2-2. 実施側のメリット

実施する側の管理者にとって、LMSは教育の工数やコストを削減できるメリットがあります。

対面・集合型であるオフラインの勉強会を実施する場合、場所や講師の確保にコストがかかります。また、資料や会場の事前準備・実施当日のための人的リソースも発生するでしょう。

一方でLMSの場合は、必要な学習コースをオンライン上で受講してもらうため、研修のために場所や講師の確保が不要になります。

さらに紙での管理と比較すると、受講者の学習状況や受講結果のデータが、効率的に一元管理できるのもLMSの特長です。

業務を効率化することで、受講者フォローや振り返りなど、本来重要な業務に時間を使えるというメリットも生まれます。

3. LMSの主な機能

具体的にLMSのシステムで何ができるのかを、主な機能をもとに紹介していきます。

3-1. 受講者向けの機能

受講者向けには、講座閲覧機能や学習機能、テストの受験機能が搭載されています。具体的には以下のような操作が可能です。

  • 講座閲覧:受講可能な講座を閲覧、希望講座の登録を行う
  • 学習機能:研修への参加、講座の動画やスライドなど教材の閲覧
  • 受験機能:テストの受験、レポートの提出、受講履歴や評価を確認

LMSによっては、受講者同士の交流機能や質問チャット機能も搭載されており、受講者を飽きさせない工夫がされているものもあります。

3-2. 管理者向けの機能

管理者向けの機能としては、講座や受講者管理があります。具体的には以下のような操作が可能です。

  • 講座管理機能:講座の登録や編集、教材の作成・編集、講座と教材の紐づけ
  • 受講者管理:受講者登録、講座の割り当て、受講可能期間の設定
  • 学習・履修管理:研修の実施、受講者の学習状況や評価の確認・レポートの採点や評価
  • その他:受講者からの問い合わせに回答、受講者への学習リマインド

管理者は、「教材作成~受講者の出欠確認~学習進捗管理」の煩雑な研修実施プロセスを、ひとつのプラットフォームで管理できるようになります。

4. LMSの活用シーン

LMSは学校や企業の教育現場で主に活用されています。

学校活用では、学内や学生にインターネット環境が整っていれば、パソコンやスマートフォンなどから利用可能です。

オンライン講義や教材の閲覧、テスト受験、課題提出、成績確認、メールの送信等を学校教育で実施しています。

企業でもLMSの普及は急激に進んでいます。

今はSaaSをはじめとしたクラウドサービスを導入する企業が多く、企業研修をインターネットで行えるLMSのニーズが高まっているのです。

研修内容はさまざまで、ビジネスマナーやビジネススキル、コンプライアンスなど企業の状況に応じたテーマが選ばれています。

また教育目的だけではなく、コロナ禍で社内イベントが減っている影響を補完する試みとして、企業カルチャーやビジョンの発信などでLMSを活用している事例もあります。

▶▶企業でのLMSの活用事例をもっと知りたい方はこちら

5. LMSの種類

LMSには2つの種類があります。導入にあたっては、まずどちらかに決める必要があります。

5-1.オンプレミス型

オンプレミス型は、自社のサーバー内にLMSを構築する形式です。

カスタマイズ性に優れ、細かな部分まで柔軟に手を加えることができます。また、自社のネットワークを利用するため、セキュリティの安全性が高いのもメリットです。

一方でデメリットは、時間とコストがかかる点です。

サーバーの準備から構築、運用までのすべてを導入企業側で行う必要があります。

ネットワーク障害のトラブルも自社で対応しなくてはいけないため、専門知識をもつ人材の確保が求められます。

5-2.クラウド型

クラウド型は、ベンダーが提供するクラウド上のサーバーに構築されているLMSを、インターネットを介して利用する形式です。

導入企業は自分たちでサーバーの用意をする必要がないため、契約後に初期セットアップをすればすぐに使用できます。

構築の初期費用をかけることなく、定額の利用料金だけで運用できる点がメリットです。

また、システムのバージョンアップも自動で行われるため、導入や運用がしやすいという特徴があります。

クラウド型のデメリットとしては、カスタマイズに限界がある点です。

自社の要件に合わせた細かいカスタマイズが必要な場合は、オンプレミス型が適しているでしょう。

また、かつてはセキュリティの観点から、クラウド型を避ける企業も一定数ありました。

しかし近年ではセキュリティを強化したクラウドサービスの充実により、クラウド型を採用する企業が圧倒的に増えている状況です。

またクラウド型のなかでも、特定の専門分野のみを扱う「特化型」と、あらゆる学習のプラットフォームとして活用できる「統合型」に分けられます。

簡単に違いを紹介します。

特化型

特化型は、文字通り特定の学習を提供・管理するのに適したLMSです。
例えば接客業に特化したLMS、動画配信のみを行うLMSなど、さまざまなものがあります。
機能を絞っている分シンプルで使いやすく、コストが抑えられる点がメリットですが、決められた用途以外の拡張性に乏しいデメリットがあります。

統合型

豊富な機能を搭載し、あらゆる研修や学習のプラットフォームとして活用できるのが統合型です。
eラーニングコンテンツの配信だけでなく、対面・集合型も含めた研修全般の受講履歴や出欠確認などを一つのシステム上で管理・運用できるのが強みです。
一方、特化型よりはコストが高い傾向があるため、どのような機能が必要かを考慮して、LMSを選ぶ必要があります。

6. LMS導入までに押さえるべき3ステップ

最後に、実際にLMSを利用するまでの一般的なステップを紹介します。

6-1.目的の明確化

何のためにLMSを導入したいのかを明確にしましょう。

工数削減、学習効果の向上などメリットが多くあるだけに、目的の言語化や優先順位付けは欠かせません。

目的が曖昧なままLMSを導入しても、活用しきれなくなる例は珍しくありません。

例えば、優れた営業社員のプレゼンテーションを社内で共有したいのであれば、動画コンテンツの扱いに秀でたLMSがよいでしょう。

一方、セキュリティや法令に関する知識を社員に身に付けさせたいのであれば、システム上でテストを行える機能が必要かもしれません。

目的を明確化することは、自社でLMSを活用するための第一歩となります。

6-2.運用体制の構築

LMSに限りませんが、あらゆるITシステムは導入して終わりではありません。

導入後、適切に運用されてこそ効果を発揮します。そのため、導入前から運用体制を具体的に決めておくことが大切です。

例えば、LMSに必要な運用業務としては以下のようなことが必要になります。

  • 教材の準備
  • LMS導入環境の整備
  • 社内の既存システムとの連携
  • 教材・ユーザーの管理
  • 問い合わせへの対応
  • メンテナンス

利用するLMSのサポート次第で運用体制は変わりますが、ある程度の社内の体制構築は不可欠です。

必要な作業を事前に洗い出し、具体的にいつ誰がどのように行うのかを決めておきましょう。

6-3.導入形式の選択

オンプレミス型・クラウド型によって、相談するベンダー先も変わります。
いずれにしてもLMS導入目的をもとに、自社に必要な条件をピックアップしましょう。そのうえで、条件に近い提供ベンダーを探すことが重要です。

ここでは、LMSを導入する際によく比較検討される項目をご紹介します。

  1. 教材作成やカスタマイズは可能か?
  2. 動画教材に対応しているか?
  3. マルチデバイス対応か?
  4. 導入実績は十分か?
  5. 希望の導入形態があるか?
  6. 目的・用途に合った機能があるか?
  7. サポートはあるか?
  8. 課金体系に納得感があるか?

提供ベンダーによっては、無料トライアルができる場合もあります。

操作性も含めて自社でやりたいことが叶うかどうかを、できれば導入前に実際の動きで確認するとよいでしょう。

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7.まとめ

本記事では、LMSの概要について紹介しました。

もともとコロナ禍で広がったLMSですが、受講者の学習効果向上や企業の利便性向上など多くのメリットがあることから、一過性ではない学習形式として定着しはじめています。

LMSを提供する企業もバリエーションが増えているため、自社が実現したいことを明確にしたうえで、最適なパートナー選びをするといいでしょう。

 

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