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ブレンディッドラーニングとは?成果を出す7つのポイント

2023.07.21

人材教育

eラーニング

人事制度・組織づくり

キーワード
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  • eラーニング
ブレンディッドラーニングとは?成果を出す7つのポイント

世界で市場を拡大中!企業向けeラーニング」でもお伝えしたように、eラーニングを採用する企業が年々増加しています。近年では、このeラーニングと集合研修を組み合わせた新しい学習法である「ブレンディッド・ラーニング」が米国の教育現場を中心に急速に普及し、その学習効果の高さからビジネスでも注目されています。

今回はブレンディッドラーニングの概要、導入する際に注意すべき7つのポイントを解説します。

「ブレンディッドラーニング」とは?

「ブレンディッドラーニング」とは、対面型の「集合研修」とオンライン型の「eラーニング」を組み合わせ、それぞれの特長を活かした研修や学習方法を指します。

集合研修では、一つの場所に受講生を集合させることにより強制力を持たせ、実践スキルの習得や学習の動機付けを行います。eラーニングでは、時間や場所を選ばずに、自分のペースで繰り返し学習することで知識を習得できるという特長があります。

これらをブレンド、つまり組み合わせた学習方法が「ブレンディッドラーニング」です。

「集合研修」と「eラーニング」のメリット・デメリット

集合研修とeラーニングのメリット・デメリットを表にまとめてご紹介します。

メリット デメリット
集合研修 ・非日常と臨場感を味わえる
・学習できる情報量が多い
・その場でのフィードバックをもらえる
・強制力がある
・一定のカリキュラムの確実な学習
・その場で学習者の反応を確認しながら進められる
・一体感や帰属意識の醸成
・グループダイナミクス(※1)を活かした相互啓発
・理解度にばらつきが出る
・コストが高い
・時間がかかる
eラーニング ・端末があれば、いつでもどこでも受講が可能
・移動の手間が省ける
・繰り返し学習が可能
・自分のペースで学習できる
・会場の広さや受講人数の制限なく提供できる
・必要な情報をスピーディーに対象者に提供できる
・多様なコンテンツを提供できる
・知識学習に向く
・学習の進捗や履歴管理をリアルタイムに把握できる
・最新の教材を一律に提供でき発送の手間がかからない
・導入以降のコストを削減できる
・臨場感が無い
・通信環境の整備状況に左右される

※1: グループのメンバー間に生じる「集団力の動き」

参考サイト:「よくわかる「eラーニング」講座 3.eラーニングと集合研修の特徴」日本の人事部

こちらの表からも分かるように、集合研修とeラーニングにはそれぞれメリット・デメリットがあります。そこで双方のメリットを活かし、デメリットが補完できるのが「ブレンディッドラーニング」です。

パソコンやスマートフォンによるすきま時間を使ったeラーニング学習で、知識の部分を習得し、集合研修で実践的なスキル向上や気づきを補うことで、デメリットである「研修時間や経費の削減」「理解度の均一化」「臨場感を味わえる学習」が可能になります。

ブレンディッドラーニングのメリットは?

1. 研修の成果が高まる

パーソル総合研究所の「コロナ禍における研修のオンライン化に関する調査」によれば、eラーニングのようなデジタルコンテンツと集合研修を組み合わせた「ブレンディッドラーニング」の成果は通常の約1.7倍ほどになっています。

特にオンラインでの集合研修後のフォローにeラーニング等を活用する企業が多く、成果を高めるための研修手法として注目されています。

2. 研修を効率化できる

例えば、集合研修前にeラーニングで予習をしてもらっておけば、集合研修ではディスカッションや発表のような実践のみに集中できます。

事前に社員の知識を一定レベルに引き上げておくことで、より効率的に集合研修を行えます。

また、集合研修のあとにeラーニングで復習し、知識の定着を図ることもできます。

つまり、社員の状況に合わせて必要な研修を行う効率的な流れを作ることが可能です。

3. 受講者の満足度が高まる

ブレンディッドラーニングを行った社員は、ただ集合研修のみ、eラーニングのみを行った場合と比較して受講満足度が高まる傾向にあります。

予習⇒研修⇒復習までを手厚くフォローしてもらえるだけでなく、繰り返し何度も学習できるeラーニングとの組み合わせで学習効果自体も実感しやすくなります。

集合研修とeラーニングの組み合わせパターン例

集合研修とeラーニングをブレンドさせ、それぞれのメリットを活かした効果的な研修の手法の例をご紹介いたします。

① 集合研修 ⇒ eラーニング

集合研修後のフォローアップのために、eラーニングで自己学習を実施。

② eラーニング ⇒ 集合研修

①と逆で、eラーニングで事前学習を済ませた後、集合研修で実践的な学習を実施。

③ eラーニング ⇒ 集合研修 ⇒ eラーニングによる確認テスト

②終了後、eラーニングによる確認テストを実施。

④ eラーニング ⇒ 集合研修 ⇒ バーチャルクラス

②終了後、eラーニングによるバーチャルクラス(インターネットを利用した、講師の説明のライブ視聴によるeラーニング学習)を実施。

⑤ eラーニング ⇒ 集合研修 ⇒ バーチャルクラス ⇒ eラーニングによる確認テスト

④終了後、eラーニングによる確認テストを実施

eラーニング提供側の「管理者」は、それぞれの受講者の学習進捗を管理画面上で確認できるので、集合研修後に行う「eラーニングによる確認テスト」で、受講者の理解度を把握することができます。

「確認テスト」で目標点に達するまで、eラーニングの学習に戻って繰り返し学習するよう促すことで、さらに受講者の理解度を高めることが可能です。

ブレンディッドラーニングで成果を出すための7つのポイント

ポイント1:研修の目的とゴールを明確に設定

最終的に参加者が身につけるべきスキルや能力は何なのかを明確にし、そのためにどのような内容をカバーするべきかを設定をします。これは、研修のスタイルを問わず欠かせない作業です。

ポイント2:研修の全体像がわかるアウトラインを作成

参加者自身が「研修で何を学び、どのようなスキルや能力を身につけることが求められているのか」という研修の全体像をインプットできるようなアウトラインを作成します。そうすることで、参加者の目標が明確になり、学習の流れを確認しやすくなります。

ポイント3:eラーニングと集合研修の組み合わせ方を検討

研修の目標に合わせ、何をeラーニングで学び、どのような集合研修をするのかを検討します。

eラーニングと集合研修をどのようにブレンドするかは、研修の目的に応じてアレンジします。まず集合研修を行ったのちに、自己学習でフォローアップできるようにeラーニングを設ける方法、先にeラーニングを行なって参加者の知識を均等化し、その後の集合研修の質を上げる方法など、両者の組み合わせ方はさまざまです。

ポイント4:グループ学習で効果を増大

参加者の学習深度を高めるのに効果的なのが、グループ交流による学習機会です。ソーシャルメディアを用いたグループの交流を参加者に促して知識を共有する機会を設けたり、オンラインで意見やアイデアの交換ができる場を提供したりすることで、学習効果を大きく向上させることができます。

ポイント5:講師・参加者・提供者のコミュニケーション方法を確立

研修期間中のサポートとして、参加者の疑問・質問に講師や提供者がすぐに回答できる体制をつくっておきます。また、参加者が提供者へ研修内容をフィードバックできる仕組みを確立しておくことも、参加者の期待や需要に対する実際の研修内容とのズレをすぐに修正するために大切です。

ポイント6eラーニングで学ぶ知識を深められる参考リンクや文献を提示

eラーニングの途中や終了後でも、参加者が自ら知識を深められるように、参考リンクや文献情報を提供します。

ポイント7:研修後のアセスメント計画を立てる

せっかく研修を実施しても、やりっぱなしでは意味がありません。研修終了後に、参加者の習熟度や研修のゴール達成度を測ることが重要です。研修後のテストやレポート作成、ディスカッションを通じて成果を把握することは、次回以降の改善点を見出すことにつながり、参加者にとっても自分の学習がどの程度実を結んだのかを確認する機会となります。

「ブレンディッドラーニング」の研究事例

最後に、ブレンディッドラーニングの効果を研究した事例をご紹介します。

平成 20・21 年度岡山県総合教育センター個別テーマ研究 「ブレンディッドラーニングによる授業実践とその効果 -外国語学習における e ラーニングの活用-」によると、次のような効果が出たとの報告があります。

ある中学校と高等学校において、2年間「読み・聞き・書き・話すの4技能を連携させたeラーニング教材」と「集合型の実践授業」によるブレンディッドラーニングを実施しました。その効果を検証した結果、ブレンディッドラーニングの授業を実施したチームにおいて、英語運用能力のうち、リスニング力の向上、 音読力および自由発話力といった英語口頭能力の有意な上昇が見られたそうです。

よりフレキシブルで効果的な研修が実現できる

人材育成にIT教育の手法を上手に取り入れることで、高い学習効果を実現するブレンディッド・ラーニングは注目の学習法です。
このように、ブレンディッドラーニン」には多くの可能性が秘められています。
もし、現状で企業教育や研修の効果を出せていないようであれば、eラーニングを取り入れたりさまざまな研修をブレンドすることで、効果的な学習方法が得られるかもしれません。
こちらの記事も読まれています:

参考サイト:
「eラーニングと集合研修の特徴」日本の人事部
「研修の種類と形式」日本の人事部
「平成15年度専修学校先進的教育研究開発事業」文部科学省
「ブレンディッド・ラーニング(Blended Learning)」日本イーラーニングコンソシアム
平成 20・21 年度岡山県総合教育センター個別テーマ研究「ブレンディッドラーニングによる授業実践とその効果 ―外国語学習におけるeラーニングの活用―」2009年
7 Tips To Plan For Effective Blended Learning|eLearning Industry

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社内講師で研修を行うメリット・デメリット

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最近耳にするようになった、社内講師、社内認定講師をご存知ですか?これまでの集合研修のスタイルは社外の企業向け研修会社による講師派遣が一般的でした。 しかし近年では、社員の中から講師を選抜したり、手上げ制で講師を募集したりし、自身の得意分野を生かした社員研修を行う事例が増えてきています。ここでは、社内講師についてご紹介し、それぞれのメリットとデメリットをみていきましょう。 社内講師はどうやって決めるの? まずは、必要とされる研修の内容を人事で確定させます。その研修内容を基に、社内で適任な講師を選定し、人事から講師候補に対してアプローチするのが一般的です。 一方、「仕事を通じた経験が人を成長させる」という事に重きをおき、「自ら手を挙げた人にチャンスを与える」というポリシーの元、さまざまな知識や経験・ノウハウを持った社員が自ら社内講師として応募する会社も出てきています。 社内講師のメリット/デメリット それでは、社内講師のメリット/デメリットについてみていきましょう。 メリット 業務に直結した指導ができ、効率的 社外講師を派遣してもらう分のコストが不要になる 教える側も指導者としての実力が鍛えられる 研修ノウハウが蓄積できる 会社の状況に最適化した研修ができる 講師が社内に在籍しているので、研修後のフォローがしやすい 日程調整等しやすい デメリット 講師の選定が難しい(適任の社員が見つからない場合も) 研修の運営体制が整うまで時間がかかる 品質が担保されない(講師によりばらつきがあり、研修効果にムラが出る) 講師担当の業務が増えるため、会社のサポート体制が必要になる 社内にない知識や刺激を得ることができない 役職のある社内講師などには、意見がしづらい場合がある 社内講師に期待されること では、実際に社内講師の導入を検討する場合、期待されることを考えてみましょう。 講師自身の成長 講師として社員の前で研修を行う事により、受講者だけでなく、講師自身の成長も期待できます。単にプレゼン力や指導力が上がるだけでなく、受講者からの意見や感想を聞くことで、新たな経験やノウハウを獲得していくことができます。 体験談の共有 同じ会社で働く社員の体験談は、聞き手の社員にとっても、自身の業務に置き換えて、話の内容や状況が理解し易いのではないでしょうか?自身の実際の体験談を共有・浸透させる事が重要になってきます。 企業方針の浸透 人事サイドからすると、社内講師だからこそ成し得る、企業の方針に紐づいた業務推進の浸透を促すことが可能です。社外講師では、理解しづらい企業の在り方や経営方針について、社員への浸透を行う事が実現可能です。 受講者が研修で学んだことを実践できる 一番の目的は、受講者研修で実際に学んだことを、実践できるかどうかという事にあります。 受講者の理解を促すために、単純な座学だけではなく、ワークショップやeラーニングも取り入れたブレンディドラーニングの活用も効果的であると考えます。 ニーズを考えて使い分けを 以上のように、社内講師には、メリットが数多くありますが、運営のコストなどデメリットもあります。企業が必要とする社員のスキル習得のために必要な研修を、社内講師・社外講師で上手く使い分ける事が必要になってきます。 昨今では、社内講師育成の支援をする会社も出てきています。社員への教育効果と効率を考えたうえで、使い分けを検討していく必要がありそうです。 参考サイト: ソフトバンク流 研修内製化の真実(2016/2/4確認) “300年以上成長し続ける企業”を目指すソフトバンクグループの 人材育成戦略(前編) ――なぜ、研修を内製化するのか(2016/2/4確認) “300年以上成長し続ける企業”を目指すソフトバンクグループの 人材育成戦略(後編) ――研修を内製化する仕組みが、人と組織を成長させる(2016/2/4確認) 低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 100コンテンツ以上の厳選コンテンツラインナップは資料請求からご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

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