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ファシリテーションとは?メリットやスキルを身に付ける方法を解説

2024.05.30

ビジネススキル

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ファシリテーションとは?メリットやスキルを身に付ける方法を解説

会議の生産性や参加者のモチベーションを高めるための技法のひとつとして注目されているのがファシリテーションです。

ただ、ファシリテーションが具体的にどのようなものか知らない方も多いでしょう。

そこで今回はファシリテーションの意味やメリット、会議に取り入れる際のポイントを紹介します。

ファシリテーションに必要なスキルも紹介しているので、会議の生産性を高めるためにも、ぜひ参考にしてみてください。

ファシリテーションとは

ファシリテーション(facilitation)とは、会議やミーティングを円滑に進める技法のことです。

会議では、参加者一人ひとりが主体性をもって参加し、それぞれが納得できる結論にたどり着くことが大切です。

参加者の発言を促したり、意見をまとめて合意形成に導いたりすることで会議の目的をスムーズに達成することがファシリテーションの意義といえます。

なお、ファシリテーションの役割を担う人を「ファシリテーター」といいます。

ファシリテーションのメリット

ファシリテーションには、会議の生産性が高まったり、意見が集まりやすくなったりするメリットがあります。

ここからは、ファシリテーションを取り入れるメリットを紹介します。

1. 会議の生産性が高まる

ファシリテーターには、会議の時間を管理しながら特定の議題に時間を使いすぎないように呼びかける役割があります。

議題から話がそれたときに軌道修正をして、時間内に結論まで導けるように舵を取るのも重要な役目です。

このようにファシリテーションを取り入れることで、会議の生産性が高まり、会議が長引くことでほかの業務に支障が出たり、残業時間が増えたりすることを防げます。

会議でなかなか結論が出ないという悩みをもっているときは、ファシリテーターを決めてみるのがお勧めです。

2. 意見が集まりやすくなる

ファシリテーターには、発言できていない参加者に質問を投げかけて意見を出せるようにサポートする役割があります。

くわえて、積極的な意見交換ができるように、参加者の緊張が和らぐような雰囲気を作ることも行います。

ファシリテーターの働きかけで、より多くの意見が集まれば、新たなアイデアが生まれるきっかけになるでしょう。

3. 参加者のモチベーションが高まる

参加するメリットが感じられない会議は、時間だけが過ぎてしまい、参加者のモチベーションが下がる傾向があります。

ファシリテーションを取り入れて有益な意見交換や情報共有ができれば、会議に臨む姿勢もよい方向に変わりやすいでしょう。

またファシリテーターは参加者の様子から「話を理解しているのか」「結論に納得しているのか」を確認する役割も担います。

会議についていけていなかったり、納得できていなかったりする参加者を出さないように会議を進めることで、参加者のモチベーションが下がることを避けやすくなります。

ファシリテーションのポイント|会議前

ファシリテーションをうまく取り入れるには、会議中の振る舞いだけでなく、会議前の準備も大切です。

ここでは、会議をファシリテーションでスムーズに進めるためのポイントを紹介します。

1. 会議の方針を明確化する

会議前は、開催目的やどこまで話し合いを進めるかの目標を明確にしておきましょう。

あらかじめ目的やゴールを明確化することで、質問交換をメインに進めるのか、情報共有に時間を割くべきかといった会議の方向性が定まりやすくなります。

タイムスケジュールを立てて会議を計画的に進めるためにも、事前に会議の方針を決めておきましょう。

2. 参加者の情報を確認する

会議の参加者は誰なのか?を確認することで、会議の進め方だけでなく、あらかじめ参加者に共有すべき情報を洗い出しやすくなります。

同じチームや部署での会議であれば、共通認識があることでスムーズに話し合いを進められるでしょう。

一方、別部署との会議の場合は、認識にずれがあったり情報の理解度が異なっていたりするため、求めている意見や反応を得られない可能性があります。

そのような場合は、事前資料を配布して議論ができる状態で会議に臨んでもらうようにするのが効果的です。

会議中に活発な意見が出る環境にするためにも、参加者の情報を把握しておきましょう。

ファシリテーションのポイント|会議中

会議中のファシリテーションのポイントは、発言しやすい雰囲気を作ったり、中立的な立場で話し合いを進行したりすることです。

次に、会議中のファシリテーションのポイントを詳しく見ていきましょう。

1. 会議開始時にアジェンダを共有する

アジェンダとは「会議の議題」もしくは「会議の議題や目的を明確にするための資料」を指します。

ファシリテーションをスムーズに進めるには、会議開始時に参加者全員でアジェンダを確認するようにしましょう。

参加者全員で会議の目的やゴールを把握しておけば、的確な意見が集まりやすくなったり、話がそれるのを防ぎやすくなったりします。

2. 発言しやすい雰囲気を作る

ファシリテーターは、発言しやすい雰囲気を作ることが求められます。
初対面の人がいるときは、最初に自己紹介をする等して場を和ませるのが効果的です。

また参加者が発言するときに、相づちを打ったり質問をしたりして、相手の考え方に興味がある姿勢を示すことも大切です。

3. 中立的な立場で進行する

ファシリテーターは会議を進行する立場であるため、主観的な考えで意見を聞いたり、結論を出したりするのは避けましょう。

賛成派・反対派、多数派・少数派のどちらかの意見に偏ると、会社にとって利益になる意見を見逃してしまう可能性があります。

そのため、ファシリテーターをする際は、中立な立場で幅広い意見を集め、アイデアをまとめることに集中しましょう。

4. 結論の明確化と合意形成をする

議論が終盤に差し掛かったら、今まで出た意見やアイデアを整理します。
会議には決定すべき事項があるため、最後に結論を明確化して会議を締めくくる必要があります。

例えば、プロジェクトの実施が決まったのなら「誰が」「いつまでに」「何を達成するのか」といった今後のアクションを明確にしましょう。

結論が出なかったときは次回の会議の予定と、何について話し合うのかを決定し、共有するのが理想的です。

ファシリテーションのポイント|会議後

会議で決まったことは当日中に関係者に共有するのが基本です。

ファシリテーターの役割は多岐にわたるため、議事録を作成する担当者を別で立てておくのがお勧めです。

会議内容の共有が遅れると、その後の業務に支障が出るので、ファシリテーターもしくは議事録の担当者は早めに対応するようにしましょう。

ファシリテーションに必要な6つのスキル

ファシリテーションをスムーズに進めるには、以下の6つのスキルが求められます。

・事前準備力

・質問力

・傾聴力

・タイムマネジメント力

・論理的思考力

・合意形成スキル

それぞれ詳しく紹介します。

事前準備力

ファシリテーションにおける事前準備力とは、あらかじめ会議の目的やゴールを明確化したりルールを作ったりして、会議がスムーズに進むようにするスキルのことです。

例えば、事前に以下のようなルールを決めておくと、活発な意見交換を促せます。

【意見交換のためのルール例】

・全員に少なくとも1回は発言してもらう
・ほかの人が話している最中に質問したり発言したりしない
・ほかの人の意見に対してマイナスなことを言わない

このようなルールを決めて、参加者に共有しておけば、会議中に意見が出なくなったり、発言しにくさを感じたりすることが減るでしょう。

質問力

質問力のあるファシリテーターは、参加者の意見を深掘りして、その意見に至った思いを引き出すことができます。

意見の裏側にある思いや狙いを引き出せれば、貴重なアイデアの発見につながることもあります。

議論の質を高めるためにも、ファシリテーターは「そのように思った理由を聞かせてもらえますか」といった質問を投げかけて、意見を深掘りすることが大切です。

傾聴力

参加者から意見を聞き出すためには、質問力だけでなく、傾聴力も求められます。

参加者の話に耳を傾け、熱心に聞いている姿勢を示せば、自然と発言しやすい雰囲気になります。

反対に話を遮ったり、興味のないように見える姿勢を取ったりすると、発言者は萎縮して発言しにくくなるでしょう。

発言しやすい雰囲気を作るためにも、話を聞く姿勢を見直して、傾聴力を磨くことが大切です。

タイムマネジメント力

ファシリテーターは、時間内に会議が終わるようにタイムマネジメントをする役目もあります。

会議前は、会議が予定通りに終了するように、あらかじめ議題の優先順位を決めて時間の割り振りを決めておくとスムーズです。

また会議中も「〇分までに意見を出し合います」のように呼びかけて、参加者に時間の意識をもたせる働きかけもしなければなりません。

論理的思考力

ファシリテーションをスムーズに進めるためには、論理的思考力も欠かせません。

論点がずれたり、重要なポイントを見落としたりしたまま話し合いを続けると、適切な結論を出せない可能性があります。

そのような状況を避けるには、参加者の意見を理解しながら、論点がずれていないか、この意見を深掘りすべきか等を判断しなければなりません。

論点のずれに気付いたり、深掘りすべきポイントを見極めたりするためには、論理的思考力が必要になります。

合意形成スキル

合意形成スキルとは、結論を導き出すスキルといえます。

ファシリテーターは会議の結論を導き出す際に、何を基準にして適切であると判断するのか、異なる意見をどのようにまとめるのかを検討する必要があります。

また、意見が対立したときは落としどころを見つけたり、双方に視点の切り替えを促したりすることも大切です。

ファシリテーションスキルを身に付ける方法

質問力や傾聴力、合意形成スキルといったファシリテーションスキルを身に付けるには、資格を取得したり、研修に参加したりするのが効果的です。

最後にファシリテーションスキルを身に付ける方法を紹介します。

資格を取得する

ファシリテーションスキルを身に付けるためには、ファシリテーションに関する民間資格を取得するのがお勧めです。

ファシリテーターをするうえで必ずしも資格が必要というわけではありませんが、資格取得に向けて講座を受講することでファシリテーションスキルを身に付けられます。

実践的な内容を学べる資格取得講座もあるので、自分に合ったものを選んでみましょう。

研修に参加する

ファシリテーションに特化した研修に参加して、専門家からノウハウを学ぶのもお勧めです。

オンライン研修であれば、手軽にインプットができ、会議で繰り返しアウトプットすることで効率的にスキルを磨けます。

サイバー大学の「Cloud Campusコンテンツパック100」では、ファシリテーションスキルを伸ばす研修を含む100教材以上のeラーニングを社員研修として利用できます。

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まとめ

ファシリテーションを取り入れれば、会議をスムーズに進めやすくなります。

効果的なファシリテーションをするには、質問力や傾聴力、合意形成スキルが欠かせません。

これらのスキルを身に付けるためには、ファシリテーターに関する資格を取得したり、研修に参加したりするのが効果的です。

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PDCAを日々の仕事に取り入れる際の注意点 PDCAサイクルの各ステージをバランスよく実行することが重要です。 計画(Plan)に時間をかけすぎると実行(Do)が遅れ、改善(Act)に十分な時間を割けない可能性があります。 各ステージに適切な時間とリソースを割り当て、バランスを保つことが求められます。 また、PDCAサイクルの「反復」を意識することが重要です。 一度のサイクルで完璧な結果を求めるのではなく、継続的な改善を目指すことが大切です。失敗や問題点が発生した場合でも、それを次のサイクルでの学びとして活かし、徐々に改善を図る姿勢が必要です。 最後に、PDCAサイクルを柔軟に適用することが求められます。 状況や環境の変化に応じて、PDCAサイクルの各ステージを調整し、最適な方法を見つけることが重要です。固定的なアプローチに固執するのではなく、常に柔軟な姿勢でPDCAを活用することで、より効果的な結果を得ることができます。 以上の点を踏まえ、PDCAサイクルを日々の仕事に取り入れることで、業務の効率化や品質向上を図り、継続的な改善を実現することが可能となります。 低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 100コース・1500本以上の厳選動画をラインナップ。コース一覧詳細は無料でこちらからご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

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ロジカルシンキングとは 仕事では、上司へのホウ・レン・ソウや、顧客への営業活動など、自分の考えを説明するシーンが数多く発生します。話の筋道がはっきりしていなかったり論理の飛躍があったりすると、なかなか相手に理解してもらえません。 そういったことを防ぎ、情報を分析・整理し、根拠から結論までを順序立てて考える手法がロジカルシンキング(論理的思考力)です。 ロジカルシンキングがビジネスで役立つ場面は多岐にわたり、社内の課題解決やプレゼンテーション、営業トーク、文章の作成など、例を挙げればきりがありません。そのため、社会人が養っておくべき必須スキルと考えられています。 また、ロジカルシンキング力は普段の生活の中でも鍛えることが可能です。ぜひ基本を理解しスキルアップに取り組んでみましょう。 ロジカルな人とロジカルでない人の違いは? まずは事例をもとにロジカルな人はどう考えるか?を見ていきます。 社内の会議室がどこも埋まっている。予約が取れずに会議ができない。あなたならどうしますか? 内容は具体的でなくてもよいので、「自分ならどんなことをまず考えるか?」について考えてみてください。 ロジカルではない人の思考パターン ロジカルでない人は経験則から物事をすぐ考えてしまいます。 「だいたい月曜の朝は予約が埋まりにくいのでは?」「お昼の時間をズラして会議したことがある」「外部の会議室をスポット利用した部署があったから真似すれば良さそう」などです。 友人との会話であれば問題ないのかもしれませんが、仕事では仲間をうまく説得するためにもきちんと考えることが必要です。 ロジカルな人の思考パターン(4Step) ロジカルに考える人は「絞る」ことにフォーカスします。 まず「解決すべき問題は何か」について仮説を立てていきます。 <Step1. 仮説を立てる> ✓会議はそもそも必要なのか ✓会議室の予約時間を変更できないか ✓そもそも会議室でやる必要はあるのか ・・・・・ そしてそれぞれについて事実を確認します。 <Step2. 事実を確認する> ✓会議は行う必要がある▶解決できそうにない ✓時間の変更は都合上難しい▶解決できそうにない ✓会議室を使う必要はないかもしれない▶検討余地あり 事実を確認すると検討する余地のある選択肢が出てきます。次は解決に向けてまず理由を絞り込みします。 <Step3. 理由を調べる> 会議室をそもそも利用したい理由って何?? ✓ホワイトボードを使いたい ✓面と向かって議論をしたい ✓資料などその場で共有して目を通しながら意見交換したい ここまで来たら、それぞれの理由に対して解決策を複数出し、解決までのシミュレーションを行います。 <Step4. 解決策を複数考えてベストなものを選ぶ> ✓オープンスペースで会議する ✓メールで共有する ✓白紙のパワーポイントを共有して意見を募る ✓オンラインでそれぞれの席から会議する ▶最も良さそう ここまで思考できれば、課題、理由、解決策の3つがきちんと理解できているので、より説得力のある説明ができるようになります。 「(例)会議室の予約が取れない状態です。そこで、会議室は使わずオンラインでの会議に変更しましょう。そもそも会議室を使う理由は、お互いに面と向かって議論し、企画についてホワイトボードで意見をまとめて共有して議論がしたいからです。そうあればオンライン上のホワイトボードでも代用可能ですし、事前に資料をメールで共有しておけばその場で意見交換もできます。」 *本例はあくまでも一例です ロジカルシンキングの基本 ピラミッド構造思考 当然ですが、絡まった糸の様に物事が複雑であればあるほど、それを正しく理解したり解決したりするのは困難になります。 その糸を解きほぐし、どこが絡まっているのか把握するために用いるのが、ピラミッド構造思考です。 ピラミッド構造思考では、結論となるメインテーマをピラミッドの頂点に据え、その根拠を3つ~5つ程度下の階層に列挙します。 そしてまたその下の階層へ根拠を並べピラミッドを構成していきます。 その際には「So What?(だから何?)/ Why So?(それはなぜ?)」の問いかけを繰り返して、きちんと上下に因果関係があるかを確認していくことが必要です。 この思考法を実践すれば、自然と物事を分解することができるので、全体を理解しやすくなります。 誰かに説明する際にストーリー立てて話せるので説得力が生まれますし、解決するべき課題であれば、タスクへ落とし込みやすくなるでしょう。 MECE MECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)とは、事象を「モレなく、ダブリなく」捉え考えることです。 モレがあると、その先の議論なども全体を把握できていない状態で行うことになりますし、ダブりがあると無駄な業務が発生してしまうかもしれません。 MECEを徹底することで、先ほどのピラミッド構造思考の精度も高めることができます。 例えば、「顧客のターゲット層」ごとの議論をする場合、性別や都道府県、年齢のような情報であればダブりなく分類するのは容易でしょう。 しかしMECEを意識しないと、気づかずに「20代」と「アメリカ在住」などダブりがある状態で議論をしてしまいがちなので注意が必要です。 ただし、テーマによってはダブリを完全に排除するのは難しいでしょう。どこまで厳密に行うかはケースバイケースだといえます。 ロジカルシンキング力の鍛え方 ロジカルシンキング力を鍛えるには、基礎を把握したうえで実践あるのみです! 仕事だけでなくプライベートでも、ロジカルシンキングを鍛えるネタは身近にたくさん存在します。いくつか例を挙げてみましょう。 (1)貯金を増やす方法を考えてみる 自分の貯金を増やす方法を、ロジカルシンキングの題材にしてみてはいかがでしょうか? ピラミッド構造思考で掘り下げてみると、仕事をがんばる、資産運用をしてみる、タバコをやめて支出を減らす、などなどいろいろなアイディアが出てくると思います。 (2)普段目にする広告やマーケティングの狙いを予想してみる 私たちは毎日、電車内の広告やテレビCM、Webサイトの企画ページなど、多くのクリエイティブを目にします。 それらを、制作者や広告代理店の担当になったつもりで、どんな属性の人に何を訴えるために作られたのか推理、分析して文章にまとめてみましょう。また、その推理を元に自分ならどうするか考えてみるのもトレーニングになります。 (3)色々なものを分類してみる MECEを使って、自分が興味のあるものを独自の切り口で「モレなく、ダブリなく」分類してみましょう。自動車や芸能人の分類、高級時計を買う人の属性でも結構です。 まとめ ロジカルシンキングは書き出すことで身近な人にチェックしてもらえると、なお成長につながりやすいです。 最近だとChatGPTなどの生成AIを活用することで、もれなくダブりなく思考を深めることも可能です。 どんな事にも「なぜ?」と疑問をもち、粘り強く考え抜く姿勢があれば、ロジカルシンキング力は必ず身につきます。ぜひ皆さんもトライしてみてください。 低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 100コース・1500本以上の厳選動画をラインナップ。コース一覧詳細は無料でこちらからご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

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コンプライアンスに関するニュースが絶えない現代のビジネス環境のなか、企業には高い倫理観が求められています。 多様な働き方が広がっている背景ともあいまって、積極的にハラスメント対策に取り組む企業が増えつつあります。 一方で、言葉としての「ハラスメント」は浸透しているものの、昨今ではさまざまなハラスメントが増えています。そのため、企業内でどのように教育施策を展開したらよいか分からないという声も聞かれます。 本記事では、あらためてハラスメント教育に取り組む意義から、組織的に取り組む教育内容例について紹介します。 そもそも「ハラスメント」とは? ハラスメントの日本語訳は、「嫌がらせ」や「いじめ」です。 広義では人権侵害を意味し、性別、人種、年齢、国籍、身体的特徴等で、相手に不快感を与えたり、尊厳を傷つけたりすることがハラスメントに含まれます。 企業におけるハラスメントの特徴は、さらに細分化されています。 よく耳にする「セクシャルハラスメント」や「パワーハラスメント」にくわえ、昨今は「デジタルハラスメント」や「ロジカルハラスメント」等、社会情勢や職場特性を踏まえたハラスメントも増えています。 さまざまな種類があるハラスメントですが、共通するのは「相手が不快感や脅威を感じるかどうか」が基準となる点です。 ハラスメントをする側も、受ける側も無意識であることが多いため、事態を深刻化させないために、組織的に教育を行う必要があるといえるでしょう。 ハラスメントが注目される背景 ハラスメントに関するネガティブなニュースや報道が、企業がハラスメント教育に注目する背景であるのはいうまでもありません。 実際、厚生労働省が都道府県労働局等に設置した総合労働相談コーナーに寄せられる「いじめ・嫌がらせ」に関する相談は年々増加しています。令和4年度の件数は11年連続でトップとなり、6万9932件にもおよんでいます。 参考:「令和4年度個別労働紛争解決制度の施行状況」を公表します 政府もこの事態を重く受け止め、企業のハラスメント対策として、2019年5月に改正労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)を制定し、パワーハラスメントの防止措置を事業主に義務付けました。 法改正により企業は、主に以下の措置をとる必要があるとされています。 企業でのパワハラ防止についての方針の明確化と周知・啓発 苦情等に対する社内相談体制の整備 被害を受けた労働者へのメンタルケアや再発防止策 参考:職場におけるパワーハラスメント対策が事業主の義務になりました︕ このような潮流を受けて、ハラスメントに関する注目は高まり、企業としても積極的にハラスメント教育に取り組む必要が生じてきたのです。 企業がハラスメント教育に取り組む目的 前章で紹介したパワハラ防止法の影響もあり、ハラスメント教育に取り組む企業が増えてきました。 しかし法規だけが理由で、ハラスメント教育に取り組むわけでは決してありません。 本章では、あらためてハラスメント教育を実施する本来の目的について紹介します。 目的①ハラスメントについての認識・意識統一 ハラスメントは概念的なものであるため、組織で働く社員の認識を統一することは重要です。 一部では、ハラスメントという言葉が流行りの言葉のように広がってしまったため、仕事上の指導とハラスメントの区別が付かず、この違いを理解しきれていないビジネスパーソンは意外に多いでしょう。 実はハラスメントの発生の多くが、「この程度なら許されるはず」という個人の解釈に起因しています。 そのため「人格を傷つけたり人権を侵害したりしていないか」「固定的な考え方や価値観を押し付けていないか」等、ハラスメントの根底的な考え方を社員間で共通認識にする必要があるのです。 目的②多様な働き方への対応 「働き方改革」の一環で多様な働き方が組織に広がり、対応すべきハラスメントの種類も増加傾向にあります。そのため、企業でハラスメント教育に取り組む必然性も増しているのです。 一般社団法人日本ハラスメント協会では、ハラスメントの種類は30以上におよぶと提言しています。 特に「ジタハラ(時短ハラスメント)」「マタハラ(マタニティハラスメント)」「リモハラ(リモートハラスメント)」のように、ここ数年では働き方に応じたハラスメントの種類が増加しています。 多様化するハラスメントへの理解を深め、適切に対応していくためには、組織的な教育を定期的に行っていく必要があるでしょう。 目的③企業ブランドの維持・向上 採用や顧客からの評価 ハラスメントを起こさないことは、企業ブランドやイメージの棄損を防ぐ目的もあります。 とりわけ、SNSでの情報拡散力が強い現代のビジネス環境においては、ひとたび企業のハラスメントが知れると、一気にネガティブなイメージが世間に広がります。 取引先からの信頼性を損なうのはもちろんのこと、人材採用においても「ブラック企業」との悪評が広がるリスクもあるでしょう。 ハラスメント教育を適切に実施することで、社外からの適切な評価を維持できます。 ハラスメント教育の内容例 企業でハラスメント教育を実施する際の代表的なテーマ・コンテンツについて紹介します。 適宜、自社が置かれた状況に応じてアレンジする際の参考にしてください。 ハラスメントに該当するケーススタディ 前述したとおり、昨今企業内で中止すべきハラスメントの種類は、数十種類におよびます。 どの職場でどのようなハラスメントのリスクが発生するかは分からないため、まずは社員にハラスメントに該当するものについて学んでもらう必要があるのです。 詳細な「○○ハラスメント」を紹介するようなコンテンツでもよいですが、「身体特徴に関するハラスメント」や「過大な要求によるハラスメント」等、大括りにして学習させることもお勧めです。 ある程度緩やかな定義のもとでハラスメントに学ぶ方が、参加者が「過去の経験だと、あの行動に該当するのでは?」と自分に置き換えて考える余地が生まれるでしょう。 いまの職場環境で起こり得るハラスメントについてアンケート ハラスメントを防止するためには、ハラスメントの正しい認識を持ったうえで、未然に防止することが重要です。 そのために、まずは自分の職場環境を振り返り、日常業務においてハラスメントに抵触しそうな行動を改善する必要があります。 アンケートを活用することで職場環境を振り返り、ハラスメントの加害者・被害者双方の立場で考えさせるように、内容を工夫するようにしましょう。 ハラスメントについて考えるなかで、現在の職場が置かれた状況をあらためて見直す機会にもなります。 ハラスメント防止の心構えを学ぶ ハラスメントを発生させないためには、社員一人ひとりの「ハラスメントを防止する」という心構えが重要です。 特に加害者は、ハラスメントをしている自覚が乏しいケースもあります。 ハラスメント教育では、相手に不快感を抱かせないよう、心構えや配慮を教えるようにしてください。 また、仮にハラスメントが発生している場合に、当事者でない第三者が「自分には関係ないから放っておこう」「見て見ぬふりをしよう」という心構えでは、企業からハラスメントはなくなりません。 ハラスメント場面を見かけたら、上司や人事部門または相談窓口に報告や相談を行い、組織的にハラスメントを防止することも重要です。 このように、ハラスメント教育においては、さまざまな立場の社員に対して適切な心構えを身に付けさせることを心がけましょう。 ハラスメント防止のためのコミュニケーションスキルを身に付ける ハラスメントを防ぐ心構えを学んだあとは、防止のための具体的なコミュニケーションスキルを身に付けることが大切です。 ハラスメントは、コミュニケーションのすれ違いや誤解が起因しているケースも数多くあります。 例えば、マネジメント層はメンバーに対して「人格を攻撃するのではなく、問題の現象を指摘すべき」や「他のメンバーがいる場で注意するのではなく、個別指導すべき」というコミュニケーションをとる必要があります。 そのほか、円滑なコミュニケーションのためには、相手の言動を真似る「ミラーリング」や「共感を得るための相づち」等、ちょっとしたテクニックも重要です。 ハラスメント防止に効果があるコミュニケーションスキルを教育することで、社員同士が思いやりのあるやり取りを心がけるようになるでしょう。 ハラスメント教育の実施形態 ハラスメント教育の実施形態について明確な決まりはありませんが、社員数・人員構成等に応じて、ふさわしいやり方を選ぶようにしてください。 本章では代表的なハラスメント教育の実施形態を3つ紹介します。 1. 勉強会 勉強会は社員を一堂に集めて、ハラスメント教育を施す形式です。 比較的、基礎的な内容を大勢の社員に向けて教育するときに適しています。 コンテンツ説明等のインプットがメインとなるため、事例を多く盛り込む、スライドに動きを取り入れる等、参加者が興味の持てる工夫を施しましょう。 また対面での勉強会を開催する際は、同時にオンラインでも視聴できるようにすれば、遠方の社員等より多くの方に教育が行き渡るようになります。 2. 集合型研修 集合型研修は何人かの社員を集めて、研修形式でハラスメント教育を行うものです。 勉強会と違って、ロールプレイングやグループディスカッションを取り入れることができるため、より実践的なハラスメント教育が可能になります。 外部のハラスメント防止専門の研修企業に依頼するケースもありますが、身近なケースを扱う場合は人事部門等、社内講師が実施することもあります。 ハラスメントの加害者になりやすいマネジメント層には、集合型研修を実施し、よりハラスメントへの感度を高めてもらう企業も多いでしょう。 3. eラーニング リモートワークの影響等で集合型の教育が難しい場合は、インターネットを介したeラーニングでハラスメント教育を行うこともできます。 時間と場所を選ばないeラーニングであれば、集合形式と比べて学ぶハードルが低くなり、より多くの社員にアプローチできるメリットがあります。 ただし知識の習得度合いは社員の意欲や意識によって異なるため、フォローアップアンケートや復習テストを実施し、ハラスメント教育の効果を高める工夫をするとよいでしょう。 まとめ かつての時代であれば、ハラスメントはともすれば「当事者間の問題」で済まされたかもしれません。 しかし法規制もある昨今においては、企業として適切なハラスメント教育を施す必要性が高まっています。 適切にハラスメント教育が実施できれば、ハラスメント防止はもちろんのこと、円滑なコミュニケーションが起こる風土形成にも効果があるでしょう。 低コストで厳選コンテンツ見放題!コンテンツパック100 特にニーズの高いコンテンツだけを厳選することで1ID 年額999円(税抜)の低コストを実現。 ビジネス・ITの基礎知識を学べるeラーニングコンテンツが見放題、Cloud Campusのプラットフォーム上ですぐに研修として利用できます。 ハラスメント系のコンプライアンス研修を含む、100コース・1500本以上の厳選動画をラインナップ。コース一覧詳細は無料でこちらからご確認頂けます。 >>Cloud Campus コンテンツパック100の詳細をチェックする

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