2026.03.19
ITスキル
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社内のDXを推進するなかで、データをビジネスに活かせる人材が不足していることに悩む企業は多いでしょう。従業員のデータ分析に関する資格取得を進めることは、客観的な数値に基づいた意思決定を定着させたり、DX推進のハードルを下げたりする効果があります。データ分析のスキルは幅広いため、現在の業務内容やめざすべき役割に合わせた資格取得を支援することが大切です。
本記事では、データ分析に関する資格を難易度別に紹介します。従業員のデータ分析スキルを高めたい人事担当者や、教育計画を検討しているマネージャーの方は、ぜひ参考にしてください。
従業員にデータ分析資格の取得を推進するメリット
従業員にデータ分析資格の取得を推進するメリットには、以下のようなものがあります。
- 実務教育の効率化を図れる
- 意思決定の質が向上する
- DX推進のハードルを下げられる
それぞれ詳しく解説します。
実務教育の効率化を図れる
データ分析の資格取得を推奨することには、組織内での共通言語を形成し、現場教育の工数を削減する効果が期待できます。データ分析をしたことがない従業員に実務を教えるときは、用語の定義や基本手法から説明しなければなりません。
資格取得を通して基礎知識を習得していれば、具体的なツールの使い方や自社のデータの特性といった実務部分の指導に集中できます。ゼロから教える手間が省けるため、教育担当者の負担を軽くできるでしょう。
意思決定の質が向上する
データ分析の資格学習では、個人の主観や経験則に頼るのではなく、統計的な根拠を基に現状を把握するスキルが身に付きます。売上の増減に対する要因を数値化し、分析できるようになると、次に打つべき施策の精度が高まります。組織全体のデータリテラシーが高まれば、根拠のない主張が減り、論理的で納得感のある迅速な意思決定が下せるようになるでしょう。
DX推進のハードルを下げられる
DXが進まない主な要因には、従業員のデジタルリテラシー不足があります。従業員がデータ分析関連の資格を取得し、データ分析の基礎を理解していると、新しいITツールの導入や業務プロセス自動化を実施したときの心理的な抵抗が小さくなります。データという共通言語を持てるようになれば、IT部門と事業部門の意思疎通がスムーズになり、組織一丸となった変革が実現しやすくなるでしょう。
全社的な意識改革を効率よく進めるには、組織全体で均質な教育を提供する仕組みが必要不可欠です。eラーニングであれば、時間や場所を選ばず全従業員が同じ教材で学べるため、従業員のリテラシー向上を効率的に進められます。サイバー大学の「Cloud Campusコンテンツパック100」では、DXに活用できるデータ分析の知識やITスキルまで学べる研修を含んだ100教材以上をeラーニングで受講できます。
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データ分析に求められるスキル
従業員にデータ分析の資格取得を推奨する際は、「データ分析にはどのようなスキルが必要か」を把握しておくことが大切です。事前に必要なスキルを整理しておけば、自社の人材に足りない要素を特定しやすくなり、取得を促すべき資格を戦略的に選択できるようになります。
ここでは、データ分析に求められるスキルを思考力と専門知識の2つの側面から解説します。
分析結果を読み取るための論理的思考力
データ分析に求められるのは、数字の背後にある意味を適切に理解する論理的思考力です。優れた分析ツールを使っても、問いの立て方や結果の解釈を誤ると、ビジネスに活用できなくなってしまいます。そのような状況にならないためには「なぜこの変化が起きたのか」の仮説を立てたうえで、因果関係を整理して考える力が必要です。
統計学やプログラミングといった専門知識
データを正確に扱い、効率的に処理するためには、統計学やプログラミングといった専門知識が欠かせません。統計学の知識があれば、データのばらつきや信頼性を適切に評価でき、誤った判断を防げます。PythonやRといったプログラミング言語、データベース操作スキルを習得すれば、高度な分析の自動化・高速化が可能になります。
データ分析とデータサイエンスの違い
データサイエンスは、データ収集・保存から高度なモデリング、ビジネスに役立つ知見の抽出まで、データ処理のあらゆる側面を包括する概念です。一方、データ分析は、主に統計や数学を用いて既存のデータを読み解き、具体的な傾向や特徴を見つけ出す作業のことをいい、データサイエンスに含まれる知識やスキルを指します。
実務の職種に当てはめると、データ分析を主に担うのが「データアナリスト」であり、データサイエンスを主導するのが「データサイエンティスト」です。データアナリストが日常的なレポートを通じて現状を把握し、業務改善を支援する一方で、データサイエンティストはアナリストが使うための新しい分析手法やツールを設計する役割も担います。
【入門】全従業員向けのデータ分析の基礎に関する資格
データ分析スキルの習得をスムーズに進めるには、まず以下のようなデータ分析の基礎に関する資格取得を促すのがお勧めです。
- ITパスポート
- 統計検定3級・4級
- ビジネス統計スペシャリスト
ひとつずつ詳しく解説します。
ITパスポート
ITパスポートは、ITに関する基礎知識を幅広く網羅した国家試験のことです。データ分析の専門資格ではありませんが、セキュリティやネットワークの仕組みに関する知識といった、データ分析の土台となるITリテラシーを習得できます。試験範囲には、AIやビッグデータ、統計学の基礎的な考え方も含まれており、専門外の従業員であっても無理なく学習を始めやすいでしょう。
統計検定3級・4級
統計検定3級・4級は、データ分析の核となる統計学の基礎を習得します。4級はグラフの読み方や作成といった中学生レベルの初歩的な内容を学びます。3級は高校数学程度の確率・統計の概念を用いて、データから特徴や傾向を導く力が養える内容です。
ニュースやビジネス文書に登場するグラフや数値を適切に読み取り、誤解のない議論ができる人材を育成できる資格といえるでしょう。
ビジネス統計スペシャリスト
ビジネス統計スペシャリストは、Excelを用いたデータ分析の実践的なスキルを証明する資格です。数式や理論だけでなく、「実際のビジネス現場でExcelをどう使って分析するか」に特化しています。通常業務でExcelを使う従業員であれば、スムーズに取得できるでしょう。
【実務入門】データの加工・集計・可視化スキルを学ぶ資格
データ分析の実務をスムーズに進めるには、収集したデータを扱いやすい形に整え、適切に集計・可視化するスキルが欠かせません。
データの加工・集計・可視化スキルを学べる資格は、以下の通りです。
- VBAエキスパート
- 統計検定2級
- データ分析実務スキル検定(CBAS)
- Python 3 エンジニア認定データ分析試験
それぞれ詳しく解説します。
VBAエキスパート
VBAエキスパートは、ExcelやAccessでの業務を自動化するプログラミングスキル「VBA」の活用能力を証明する資格です。データ分析の実務では、データの整形や集計といった前処理に時間がかかるため、VBAのスキルが重宝されます。
VBAエキスパートの学習を促せば、大量のデータをミスなく、かつ高速に処理するプログラムの書き方を習得した人材を確保できます。
統計検定2級
統計検定2級は、大学基礎課程レベルの統計学を理解し、適切に活用できる力を養える資格です。具体的には、変数間の関係性を探る「回帰分析」や、一部のデータから全体を推測する「推計・検定」といった手法を学びます。
統計検定2級の知識が身に付くと、単なる数字の羅列から意味のある差や法則性を論理的に導き出せるようになります。
データ分析実務スキル検定(CBAS)
データ分析実務スキル検定(CBAS)は、ビジネス現場で求められる「実務に即したデータ活用能力」を測る試験です。役割に応じて「プロジェクトマネージャー(PM)級」と「シチズン・データサイエンティスト(Citizen)級」に分かれているのが特徴です。
PM級は、分析担当者への指示出しや結果の評価を行う管理職・リーダー層に求められる知識を網羅しています。一方、Citizen級は、現場でExcel等を用いてデータ加工や分析を行う担当者向けの実践的な内容です。
階層別に評価基準が分かれているため、組織のポジションに応じた適切なスキル評価や教育設計がしやすく、全社的なデータ分析スキルの底上げに適しています。
Python 3 エンジニア認定データ分析試験
Python 3 エンジニア認定データ分析試験は、データ分析で普及しているプログラミング言語「Python」の活用スキルを問う資格です。Pythonの基本文法にくわ加え、ライブラリ(PandasやMatplotlib等)を使ったデータの加工や可視化の手法を学びます。
Excelでは処理が困難な巨大なデータセットの扱いや、複雑な計算をプログラムで効率化するスキルを習得できます。
【実務】データ分析結果を意思決定に活かす力を学ぶ資格
蓄積データを活用してDXを加速させるには、集計結果から次に打つべき施策を導き出し、意思決定を下す力が求められます。
データ分析結果を意思決定に活かす力が学べる資格は、以下の通りです。
- データサイエンティスト検定
- G検定
- 基本情報技術者試験
それぞれ詳しく紹介します。
データサイエンティスト検定
データサイエンティスト検定(DS検定)は、データサイエンス力、データエンジニアリング力、ビジネス力の3つの領域で、データサイエンティストとして必要な基礎知識とスキルを習得したことを証明する資格です。データの分析手法を知っているだけでなく、データをどのようにビジネス価値に変えるかという視点が求められます。
DS検定では、データの収集から活用までの全体像を把握でき、専門家と協力してプロジェクトを進めるための共通言語が身に付いた人材を育成できます。
G検定
G検定は、ディープラーニングを中心としたAI技術の基礎知識と、それをビジネスに活用する能力を問う試験です。技術の仕組みだけでなく「AIを使って何ができるか、何ができないか」というビジネス的な判断基準を養えます。
AI活用の法的・倫理的な論点についても出題されるため、業務にAIや高度なデータ分析を導入する際のリーダー候補を育成するうえで、お勧めの資格です。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、ITエンジニアの登竜門とされる国家資格ですが、データ活用を推進するビジネスパーソンにとっても役立つ資格です。具体的には、データの構造やアルゴリズム、データベースの仕組みといったコンピュータサイエンスの基礎を体系的に学べます。
基本情報技術者試験の学習を促せば、技術的な視点からデータ活用の意思決定ができる人材を育成できます。
【専門】高度なデータ分析手法・モデル構築を学ぶ資格
将来的にAIを用いた高度な予測や、自社独自の分析モデルの構築をめざすのであれば、より深い知識と技術力が求められます。
高度なデータ分析手法・モデル構築を学べる資格は、以下の通りです。
- 統計検定準1級・1級
- E資格
- 応用情報技術者試験
それぞれ詳しく解説します。
統計検定準1級・1級
統計検定準1級・1級は、統計学の専門性を証明する資格です。準1級では、多変量解析や時系列分析といった実務で多用される高度な手法が網羅されています。1級では、大学院レベルの専門的な統計理論の深い理解と応用力が問われます。社内のデータ分析における技術的な最終判断を下せる、高度専門人材の育成に適している資格です。
E資格
E資格は、ディープラーニングを実装する能力を認定する、AIエンジニア向けの高度な資格です。受験には認定プログラムの修了が必要で、理論を理解するだけでなく、実際にPython等のコードを書いてモデルを構築するスキルが問われます。
E資格を習得すれば、データ分析の目的のひとつである予測や自動化の仕組み作りで、最先端の技術を使いこなせるようになります。データからAIモデルを生み出す専門職を組織内で育成したい場合に取得をサポートすべき資格です。
応用情報技術者試験
応用情報技術者試験では、ITに関する応用的な知識だけでなく、経営戦略やプロジェクト管理といった、多角的な視点からITを活用する能力が問われます。データ分析を単なる作業としてではなく、企業の経営課題を解決するための手段として活用するスキルが身に付きます。
高度な分析基盤の設計や、大規模なデータ分析プロジェクトのマネジメントを担う人材の育成に適している資格です。
【補足】データ分析を支えるデータ基盤に関わる資格
精度の高いデータ分析を継続的に行うためには、大量のデータを安全かつ効率的に管理するデータ基盤の安定が欠かせません。
データ分析を支えるデータ基盤に関わる資格には「ORACLE MASTER(オラクルマスター)」と「OSS-DB技術者認定試験」があります。それぞれ詳しく紹介します。
ORACLE MASTER(オラクルマスター)
ORACLE MASTER(オラクルマスター)は、世界シェアの高いデータベース管理システム「Oracle Database」の管理・運用スキルを証明する資格です。
データ分析の現場では、データベースから必要な情報を素早く、正確に抽出するスキルが求められます。ORACLE MASTERを通じてデータベースの構造やSQLの高度な操作を習得すれば、大規模なデータに対しても、システムに負荷をかけない効率的なデータ抽出が可能になります。ORACLE MASTERは、データベースエンジニアや大規模なデータ基盤を扱うアナリストに取得を促したい資格です。
OSS-DB技術者認定試験
OSS-DB技術者認定試験は、PostgreSQLをはじめとするオープンソースのデータベース(OSS-DB)に関する知識と技術を認定する試験です。「OSS-DB Silver」「OSS-DB Gold」の2つのレベルがあり、より基礎的な「OSS-DB Silver」から取得するのが基本です。
データ分析を特定のツールに依存せず、ビジネスに合わせて自由に拡張できるインフラ体制を整えたい企業にとって、取得支援をすべき資格といえます。
データ分析に関する資格取得をサポートする方法
データ分析に関する資格取得をサポートする効果的な方法には、以下のようなものがあります。
- 資格手当や評価制度を設ける
- 受験費用・教材費を補助する
- eラーニングを導入する
それぞれ詳しく解説します。
資格手当や評価制度を設ける
資格手当や報奨金を設けると、従業員の資格取得へのモチベーションを維持しやすくなります。資格の難易度に応じて金額を設定すれば、より高度なスキル獲得へ挑戦する意欲を引き出せます。昇進や昇格といった評価制度と連動させるのも効果的です。
受験費用・教材費を補助する
企業が従業員の資格取得を支援する方法には、金銭面での補助もあります。受験料だけでなく、参考書や講座の費用を会社が負担することで、従業員は金銭的な不安を感じることなく学習を開始できます。「合格時に全額支給」という形にすれば、従業員の学習意欲を高めやすくなるでしょう。
eラーニングを導入する
場所や時間を選ばずに学習できるeラーニングを活用すれば、忙しい従業員の資格取得をサポートできます。動画講義のメリットは、統計学やプログラミングの概念を視覚的に理解しやすく、個人のレベルに合わせて繰り返し学習できる点です。
日常的に学べる環境を整えれば、資格取得に限定した知識だけでなく、現場で活用できるスキルとして定着させることが可能になります。一部の専門家を育てるだけでなく、全社的なリテラシー向上をめざしたい企業にお勧めです。
まとめ
従業員がデータ分析に関する資格を取得することは、業務精度や効率向上につながります。資格取得に向けた学習を効果的にサポートするには、現場の負担を抑えつつ、継続して学べる環境としてeラーニングの導入を検討するのがお勧めです。「Cloud Campus コンテンツパック100」では、データ分析に関する基礎知識から応用まで学べるコンテンツを配信しています。
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