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個人キャリアの尊重で企業に競争力を生む2つのポイント

2024.03.01

人材教育

人事制度・組織づくり

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  • 人事評価
個人キャリアの尊重で企業に競争力を生む2つのポイント

グローバルビジネスで競争力を発揮している企業では、個人のキャリアを中心にすえた「タレントマネジメント」を積極的に行なっています。

今回は「従業員エンゲージメント」の観点から、「タレントマネジメント」が重要な理由について考察してみます。

なぜ個人のキャリアの尊重が企業に競争力をもたらすのか?

タレントマネジメントは、ビジネスで求められる適正な人材の育成と確保を目的としています。人材の能力やスキルをデータ化することで、個人の能力の発掘・開発、後継者の選抜、組織編制や人事配置を戦略的に実行できます。

これまでは会社が必要とする役職や業務に社員を従わせており、個人の適正や能力、希望に沿うタレントマネジメントについてはあまり考慮されていませんでした。

しかし、タレントマネジメントによって、個人がより能力を発揮してキャリアの構築ができるようになるのです。

従業員エンゲージメントの向上で利益率もアップ

従業員エンゲージメントとは、会社と社員がお互いのために「奉仕する」ことで、組織としてのパフォーマンスが高まるという考え方です。社員の会社に対する誇りが高いモチベーションとなり、ひいては会社の発展のために自助努力することにもつながります。

世論調査・コンサルティングサービスのGallup(ギャロップ)社は、2012年にのべ140万人の従業員を対象とした「Gallup Q12® Meta-Analysis」で、従業員エンゲージメントと企業パフォーマンスの関係性を調査しました。

その結果、従業員エンゲージメントの上位1/4の企業と下位1/4の企業を比較すると、上位の企業のほうが顧客評価は10%、利益率は22%、生産性は21%高いことが判明しました。また、離職率や常習欠席率、商品の欠陥率でも、ポジティブな影響が大きく現れています。

タレントマネジメントは高いエンゲージメントに貢献

組織変革コンサルティング会社である株式会社マングローブの代表取締役・今野誠一氏によると、高いエンゲージメントを実現させるのは誰かの役に立っているという「貢献のエネルギー」、自分が成長しているという実感を得られる「成長のエネルギー」、こうなりたいという自分自身の姿を描ける「実現のエネルギー」の3つだといいます。社員ひとりひとりのやる気や自己実現への欲求が満たされて初めて、組織としての力が発揮されるのです。

そのために、企業は個人を的確に育てるタレントマネジメントを行う必要があります。タレントマネジメントは、企業が強い組織づくりを進めるうえで欠かせない施策のひとつなのです。

トップダウンが成功のカギとなる

こうしたタレントマネジメント施策の実行には、会社の文化や組織づくりの根本的な改革が必要となるため、社長以下、人事、管理部門が一丸となった取り組みが求められます。人事担当者がそのけん引役となるべく、社内の連携を強めるようなアクションを起こしていきましょう。

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