社内講師で研修を行うメリット・デメリット

2023.07.26

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社内講師で研修を行うメリット・デメリット

最近耳にするようになった、社内講師、社内認定講師をご存知ですか?これまでの集合研修のスタイルは社外の企業向け研修会社による講師派遣が一般的でした。しかし近年では、社員の中から講師を選抜したり、手上げ制で講師を募集したりし、自身の得意分野を生かした社員研修を行う事例が増えてきています。ここでは、社内講師についてご紹介し、それぞれのメリットとデメリットをみていきましょう。

社内講師はどうやって決めるの?

まずは、必要とされる研修の内容を人事で確定させます。その研修内容を基に、社内で適任な講師を選定し、人事から講師候補に対してアプローチするのが一般的です。一方、「仕事を通じた経験が人を成長させる」という事に重きをおき、「自ら手を挙げた人にチャンスを与える」というポリシーの元、さまざまな知識や経験・ノウハウを持った社員が自ら社内講師として応募する会社も出てきています。

社内講師のメリット/デメリット

それでは、社内講師のメリット/デメリットについてみていきましょう。

メリット

  • 業務に直結した指導ができ、効率的
  • 社外講師を派遣してもらう分のコストが不要になる
  • 教える側も指導者としての実力が鍛えられる
  • 研修ノウハウが蓄積できる
  • 会社の状況に最適化した研修ができる
  • 講師が社内に在籍しているので、研修後のフォローがしやすい
  • 日程調整等しやすい

デメリット

  • 講師の選定が難しい(適任の社員が見つからない場合も)
  • 研修の運営体制が整うまで時間がかかる
  • 品質が担保されない(講師によりばらつきがあり、研修効果にムラが出る)
  • 講師担当の業務が増えるため、会社のサポート体制が必要になる
  • 社内にない知識や刺激を得ることができない
  • 役職のある社内講師などには、意見がしづらい場合がある

社内講師に期待されること

では、実際に社内講師の導入を検討する場合、期待されることを考えてみましょう。

講師自身の成長

講師として社員の前で研修を行う事により、受講者だけでなく、講師自身の成長も期待できます。単にプレゼン力や指導力が上がるだけでなく、受講者からの意見や感想を聞くことで、新たな経験やノウハウを獲得していくことができます。

体験談の共有

同じ会社で働く社員の体験談は、聞き手の社員にとっても、自身の業務に置き換えて、話の内容や状況が理解し易いのではないでしょうか?自身の実際の体験談を共有・浸透させる事が重要になってきます。

企業方針の浸透

人事サイドからすると、社内講師だからこそ成し得る、企業の方針に紐づいた業務推進の浸透を促すことが可能です。社外講師では、理解しづらい企業の在り方や経営方針について、社員への浸透を行う事が実現可能です。

受講者が研修で学んだことを実践できる

一番の目的は、受講者研修で実際に学んだことを、実践できるかどうかという事にあります。受講者の理解を促すために、単純な座学だけではなく、ワークショップやeラーニングも取り入れたブレンディドラーニングの活用も効果的であると考えます。

ニーズを考えて使い分けを

以上のように、社内講師には、メリットが数多くありますが、運営のコストなどデメリットもあります。企業が必要とする社員のスキル習得のために必要な研修を、社内講師・社外講師で上手く使い分ける事が必要になってきます。

昨今では、社内講師育成の支援をする会社も出てきています。社員への教育効果と効率を考えたうえで、使い分けを検討していく必要がありそうです。

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社員研修で講師をすることになったら、何から準備したらよいのでしょう。研修内容を分かりやすく伝えるためには?会場の規模は?考えることや準備することが数多くあるかと思います。 事前の準備をしっかりと行って、今後も一緒に働く社員のためにも“記憶に残る研修”、“分かりやすい研修”にしたいものです。 今回の記事は、社内で研修講師を成功させるための具体的なノウハウをまとめました。 ご自身が研修講師を務める方はもちろんのこと、社内で研修講師を依頼する方も、ぜひ参考にしていただければ幸いです。 研修講師とは 研修講師とは、企業で実施される教育研修や講座の講師を務める人のことです。 研修のテーマは企業によってさまざまかと思いますが、研修講師にもある程度得意分野があります。 「スキル開発が得意な講師」「経営層向けの講義が得意な講師」等です。 テーマに応じて、その領域が得意な人物が講師を務めることが、研修成功の秘訣でしょう。 なお研修講師は、社内の人間に講義を依頼する「社内研修講師」と、外部の研修提供企業や個人コンサルタントに講義を依頼する「社外研修講師」に分かれます。 この記事では、社内講師が研修を実施するケースを想定してお伝えしていきます。 社内研修の目的 社内の人間で研修講師を行う際、一般的にどのような目的や効果があるのかを紹介します。 講師自身が成長できる 講師として社員の前で研修を行うことにより、受講者だけでなく、講師自身の成長も期待できます。 単にプレゼン力や指導力が上がるだけでなく、受講者からの意見や感想を聞くことで、新たな視点や経験、ノウハウを獲得できるでしょう。 体験談が共有できる 同じ会社で働く社員の体験談は、聞き手の社員にとっても、自身の業務に置き換えやすいでしょう。 リアリティを感じられる体験談があることで、研修内容の説得力が増す効果もあります。 講師自身も自らの経験の棚卸しができ、これまでのキャリアの成長を実感できます。 企業方針が浸透できる 企業の方針やミッション・ビジョンは、社外の講師ではなかなか研修で扱えない内容です。 一方、社内講師だからこそ成し得る、企業の方針に紐づいた業務推進の浸透を促すことが可能です。 似たようなテーマとして、部門ミッションや業務プロセス変更の際も、社内研修がふさわしいでしょう。 自身も関係者である社内講師が研修を行うことで、社内への浸透度を深めることが期待できます。 受講者が研修で学んだことを実践できる 社内で研修を行う大きな目的のひとつは、研修で実際に学んだことを実践できるかどうかということにあります。ともに実践する仲間である社内講師が研修を行うことで、現場で活用するリアリティが増すことが期待できます。 なお、具体的な手法として、単純な座学だけではなく、ワークショップやeラーニングも取り入れたブレンディッド・ラーニングの活用も効果的であると考えられます。 社内講師で研修を実施するメリット・デメリット 社内講師で研修を実施することの、メリットやデメリットをあらためてお伝えします。 社内の研修講師のメリット 社内業務のことに精通している社員であれば、社外の研修講師よりも業務に直結する指導が可能になります。特に業務の詳しい内容を扱う研修であれば、社内講師のメリットが大きくなるでしょう。 その他、社外講師を派遣する分のコストが減る、研修後に継続的なフォローがしやすい等も、社内講師の利点といえます。 社内の研修講師のデメリット 社内で研修講師を依頼する際、注意したいのが講師社員の負荷です。 通常業務をやりながら、研修の準備・実施等の時間を捻出しなくてはならなくなるため、一時的な業務逼迫も予想されます。 従って、社内講師をアサインする部門が「業務調整をする」「本人のスケジュールを考慮する」「準備をサポートする」等のフォロー体制を整える必要もあります。 研修講師に求められるスキル 研修を成功させるために、一般的に研修講師に必要といわれるスキルを2つ紹介します。 研修に限らず、通常の業務でも活用できるスキルなので、ぜひ高める努力をしていただければと思います。 ファシリテーションスキル 受講生自身に問いかけ、考えを引き出すようなアプローチをファシリテーションスキルといいます。 従来は研修講師が講義を行い、正解や方法を教える研修が一般的でした。ただしこの方法の場合、講義が一方通行になってしまい、受講者の参加意識が低まる傾向がありました。 そこで「問いかける」「引き出す」「互いの意見を混ぜ合わせる」の3つのアプローチを行い、受講者自身の研修への参画意識を高めるファシリテーションスキルが、研修講師には求められるのです。 コミュニケーションスキル 研修では講師と受講者のやりとりが発生するため、講師自身のコミュニケーションスキルは重要です。 社内研修だからといって、くだけたコミュニケーションをしてしまうと、講義内容の説得力が欠けるリスクがあります。 「話す」「聴く」「場を見る」等研修実施の場で発生するやりとりで、円滑に進行を進めるためには、コミュニケーションスキルが不可欠でしょう。 社内研修を成功させるコツ 研修内容をどうしよう?資料は?といったように、研修開催に必要なものは数多くあるうえ、準備に時間がかかるものもあります。研修当日になって、必要なものが揃っていなければ大変です。研修の講師を担当することになった際には、まずチェックリストを作成し、準備を怠らないようにしましょう。 研修の日時や場所はもちろん、研修テーマの検討、リハーサル、必要になる準備物(資料・名札・マジック・プロジェクター・パソコン等)を細かくリスト化し、段取りを確認しましょう。 1. 事前準備 はじめに、研修実施前に準備すべきことを6点お伝えします。 1-1. 心構え 仮に、新入社員の講師を実施することを例にして、どのような心構えをすべきかを解説します。 新入社員は、社会人の見本としてあなたの身だしなみをみています。実際に講師として新入社員の前に立つときは、会社の顔として研修に参加することを意識し、清潔感のある身だしなみを心がけましょう。 また、講師のあなたは大切にすべき心構えを忘れてはいけません。新入社員研修で身に付けるべきことは、単に「報・連・相」「名刺のもらい方」といったスキルだけではありません。「組織人」「社会人」としての意識をもってもらうことも重要なのです。会社の将来を担う人材を育てる、重要な役割だということを意識して新入社員研修に臨みましょう。 このような研修を実施する際のマインドセットは、相手の立場に立って行うようにしてください。 1-2. ゴール設定・時間管理を行う テーマや受講者のレベルにあわせ、研修のゴール設定を行います。 「参加者は何を知りたいのか」「伝えるべきことは何か」を自分のなかで整理整頓しておくことで、研修のゴールを見失いにくくなります。 そのゴールに導くプロセスを想定し、研修時間内での進行管理のイメージも持っておくようにしましょう。 1-3. 台本の作成 台本は伝えたいテーマにあわせて必ず作成するようにしてください。 台本がないと、伝えたいテーマが参加者に的確に伝わりにくくなります。「何が言いたかったのだろう?」「何を学ぶ研修だったのだろう?」といった残念な感想になってしまいます。 また、台本作成の際には専門用語を多用しすぎないよう注意しましょう。 1-4. スライドの作成 台本の次に、それらを視覚的に伝えるスライドを作成します。 見やすさ、分かりやすさを重視して、テキストだけでなく、図表や画像を適宜入れることがお勧めです。 スライドは、印刷してテキストとして参加者が持ち帰ることもあるため、後から復習しても分かりやすい内容になるよう意識しましょう。 1-5. 想定される質問の回答を用意する 忘れがちなポイントかもしれませんが、想定質問に対しての準備も行うようにしてください。 当日質問をされても慌てないよう、ある程度回答のイメージも考えておきましょう。 1-6. 事前の練習を万全に行う 研修成功のためには、事前に複数回は練習するようにしましょう。 台本を読み返し、スライドを動かすタイミングを確認してください。自分の様子を客観的に把握するため、動画を撮って練習を重ねるのもお勧めです。 2. 話の構成を考える 当日の話の構成として、気を付けるべき点を大きく3つに分けてお伝えします。 2-1. アイスブレイク 講師はできる限り研修会場に最初に入り、受講者に積極的に挨拶をする等のアイスブレイクをしましょう。 アイスブレイクにより、研修開始前に場が和やかで暖かい雰囲気になります。 2-2. 自己紹介 研修の冒頭には、講師自身の自己紹介をしてください。 社内講師の場合は少し照れくさいかもしれませんが、あらためてご自身の経歴や仕事をするうえでのポリシー、研修に対する意気込み等を語るようにしましょう。 「目の前にいる講師はどのような人物なのか」が理解されると、講師と受講者との距離感が縮まりやすくなります。 2-3. 参加者に発言の機会を設ける 研修中は、要所要所で参加者に発言を促すようにしましょう。 あらかじめ「この箇所で、参加者に質問をしてみよう」等と設定しておくと、当日スムーズに進行しやすくなります。 3. 話し方 最後に、研修講師として覚えておくべき話し方のナレッジを紹介します。 スピードや声の大きさを意識する 話すスピードはややゆっくり、そして大きく明瞭な声で話すのが、優秀な研修講師の持つ特長です。 1対1で話すときには小さな声でも相手に届くかもしれませんが、研修のような1対多数のときには勝手が違います。 話している声が聞こえない、聞き取りにくいと研修効果が薄れるため、普段よりも明るく大きな声を意識して話していきましょう。 3-1. ボディーランゲージ・ジェスチャー 話し方同様、身振り・手振り等のボディーランゲージを大きくすることは、研修講師として意識したいポイントです。 話の内容にふさわしいジェスチャーがあれば、情報の説得力が増すでしょう。 3-2. 手元を見ずに全体に目を配る つい手元の台本やテキストが気になるところですが、研修講師が手元ばかり見ているのは避けたい動作です。 テキストを読むだけなら、配布すれば事足ります。わざわざ研修講師がその場で話して伝えることには意味があることを意識し、参加者全体に目を配るようにしましょう。 3-3. PREP法を活用する PREP法とは、「結論(Point)→理由(Reason)→具体例(Example)→結論(Point)」という情報構成です。最初と最後に要点を説明するため、聞き手に説得力を感じさせるメリットがあります。 PREP法を習得すれば、相手に伝わりやすいプレゼンテーションができるようになります。 3-4. 例え話を交える 研修では、一般的な理論ばかりを伝えることは避け、例え話を効果的に挟みましょう。 書籍やインターネットで調べれば分かることを伝えるだけでは、研修の場を無駄遣いしていることになりかねません。 なるべく「この理論を○○業界で例えるなら」等と、参加者の興味を喚起しやすい情報にアレンジしてください。 3-5. 事例や体験談を交える 例えば新入社員研修であれば、あなた自身が新入社員の頃、聞いてみたかった話やイメージしやすいエピソードを研修のなかに盛り込んでみてはいかがでしょうか。 あなた自身や身の回りで起こった失敗談や、その失敗をどう乗り越えて現在に至るのか。また逆に、仕事で成功したりお客様に喜ばれたりしたエピソードも、新入社員が仕事に親近感を抱くきっかけになるはずです。この機会に、自分の社会人人生を振り返って、自分だけのオリジナルトークを用意してみてください。 まとめ 社内講師を行うことは、講師自身の成長や受講者への研修内容の浸透等、多くのメリットがあります。 ただし「社内だから」と慢心して準備が不十分だったり、当日の進行が慌ただしかったりすると、研修の本来の効果が薄まりかねません。 今回の記事で「仮に自社で社内研修をする際、どのようなやり方が効果的なのだろうか」を検討する参考にしていただければ幸いです。   ユーザ登録数無制限!コストをなるべく抑えて幅広い教育としてeラーニングを活用したいならCloud Campusがおすすめです。 220社160万人が使う低コストLMS 内製型eラーニングシステム Cloud Campus eラーニングとは?概要からメリットやトレンドまで徹底解説 eラーニング導入で失敗しないための3つのポイントを解説 効果の高いeラーニング教材の作り方と3つのポイント【企業事例付き】

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