2026.02.27
人材教育
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ビジネスのデジタル化が進む現代では、経験や勘に頼った経営ではなく、蓄積したデータを基市場変化に対応することが大切です。
こうした背景から、データをビジネスの意思決定や現場の改善に結びつけられる「データ活用人材」が求められています。企業が成長を続けるためには、データ活用人材を確保することが重要です。
本記事では、データ活用人材に必要なスキルや育成方法、採用時のポイントを解説します。自社のデータ活用を進めたい経営者や人事担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
データ活用人材とは
データ活用人材(データサイエンティスト)とは、単にデータを収集・分析する専門家ではありません。現代のビジネスにおける定義では、「DXの推進において、データを活用した業務変革や新規ビジネスの実現に向け、データを収集・解析する仕組みの設計・実装・運用までを担う人材」を指します。
こうした人材が重視される背景には、膨大なデータを蓄積するだけでなく、売上向上やコスト削減、新規事業の創出といった具体的な成果に結びつける実行力が企業に求められていることがあります。組織内にこの力が欠けていれば、どれほど精度の高い分析結果が得られたとしても、それを利益に直結する施策へ落とし込むことは困難です。
競合他社がデータを基に市場変化を先読みする一方で、自社が依然として経験と勘に頼った対応を続けていれば、顧客満足度の低下や機会損失を招き、競争力は相対的に低下してしまいます。変化の激しい市場で持続的な成長を実現するためには、客観的なデータから課題と解決策を導き出し、着実に実利へとつなげられる人材が不可欠といえるでしょう。
データ活用人材とデータ分析人材の違い
データ分析人材(データアナリスト)とは、統計学や数学的手法を用いて、データから法則や傾向を導き出すことに特化した人材のことをいいます。一方、データ活用人材は、データ分析結果をビジネスにどう役立てるかという戦略立案までを担う人材です。
データ活用人材とデータ分析人材では、役割や必要なスキルが異なります。データ分析人材が「正確な分析結果を出すこと」を担うのに対し、データ活用人材は「分析結果からビジネス成果を出すこと」が役割となります。
そのため、データ分析人材は統計知識やデータ処理スキル、データ活用人材には判断力や提案力といったスキルが欠かせません。自社の分析精度やスピードに課題がある場合は「データ分析人材」を、分析結果が具体的な施策につながっていないといった課題があるなら「データ活用人材」を優先的に確保するとよいでしょう。
企業のデータ活用人材における現状と課題
ビジネスのデジタル化が加速するなか、多くの企業が競争力を維持するためにDXを推進しています。DXとは、データやデジタル技術を活用して、製品やサービス、ビジネスモデルを変革することです。
DXによる変革を実現するためには、蓄積されたデータを使いこなすことが重要です。市場変化が激しく、顧客ニーズが複雑化する現代では、蓄積されたデータから「次にどのような手を打つべきか」を正しく判断できなければ、市場で勝ち残るのが難しくなっています。
そのため、DXに関する職種のなかでも、戦略を立てる人材に次いで、データを実務の成果につなげるデータ活用人材の需要が高まっています。
しかし、現状はDXを推進するための人材が足りていません。IPAの「DX動向2024」によると、DXに取り組まない理由に「人材不足」を挙げる企業が多く、質の高い人材を十分に確保できていないのが現状です。データ活用人材の確保には、獲得競争による採用コストの上昇に加え、自社に必要なスキル定義が不明確なために最適な人材を確保できない難しさがあります。
データ活用人材を確保したい企業は、外部からの採用だけでなく、組織全体の「データを活用する力」を底上げしていく必要があるでしょう。現場の業務に詳しい既存社員へのリスキリングや、データ活用の成果を評価する仕組みづくり等、会社全体で人材を育て、活かす体制を整えることが大切です。
データ活用人材に必要な3つのスキルセット
データ活用人材に必要な3つのスキルは、以下の通りです。
- ビジネス力
- データサイエンス力
- データエンジニアリング力
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ビジネス力
データ活用人材におけるビジネス力とは、事業の全体像を捉えたうえで、解決すべき課題を見極め、データをどのように活用するかを設計する力を指します。ビジネス力が不足していると、現場の実態に合わない実行不可能な提案や、事業成長に直結しない的外れなデータ活用をしてしまう可能性があります。
そのため、現場の業務フローや市場環境を把握したうえで、データ分析から得られた知見を具体的な施策に落とし込む力が必要不可欠です。くわえて、導き出された結論を体系立てて説明し、周囲を納得させて組織的な行動を促すための論理的思考力やプレゼンテーション能力も求められます。
データサイエンス力
データサイエンス力とは、統計学や機械学習の手法を用いて、膨大なデータから売上アップの法則や顧客の行動パターンを導き出す力です。経験や勘に頼るだけでなく、客観的なデータに基づいてビジネスの意思決定をするために欠かせない能力です。
ただし、手法の知識だけに偏ると、データの偏りや矛盾に気付かず、誤った解釈のまま分析を進めてしまうリスクがあります。単に手法を知っているだけでなく、信頼できるデータであるかを冷静に見極める力も必要です。
分析結果の妥当性を正しく判断できれば、効果的な施策を講じることができるでしょう。
データエンジニアリング力
データエンジニアリング力とは、データを収集・加工し、分析やビジネスに活用できる状態に整える力です。データエンジニアリング力が不足していると、データの整理や不備の修正といった準備に時間がかかり、分析や施策の実行が遅れてしまいます。
実務上のデータには、入力ミスや重複が含まれることが多く、適切に修正する技術が必要です。また、分析を迅速に進めるためには、膨大なデータから必要な情報をスムーズに引き出せる仕組みを構築する力も欠かせません。
さらに、その場限りの分析で終わらせるのではなく、分析モデルを現場で安定して運用できるように、データの自動更新の仕組みをつくる力も重要です。
データ活用人材の確保:採用と育成の使い分け
データ活用人材を確保する際、採用と育成の2つの方法があります。それぞれのメリット・デメリットは、以下の通りです。
| メリット | デメリット | |
| 採用 |
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| 育成 |
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現在、多くの企業がDX人材の育成に力を入れ始めています。その理由として、専門人材の採用が難しくなっていることに加え、データ活用を成功させるために自社のビジネスに対する理解が必要であることが関係しています。
高度な分析技術をもっていても、現場の仕事の流れや顧客との関係性を正しく把握していなければ、効果的な施策には結びつきません。外部から技術者を採用するだけでなく、自社のビジネスを熟知した社員にデータ活用スキルを習得させることで、利益につながる効果的な施策を打ち出しやすくなります。
高度な専門知識が必要な部分は「採用」で補い、現場に近い場所でのデータ活用や、データに基づいた日常的な判断は「育成」でカバーするといった戦略が効率的な人材確保方法といえるでしょう。
まとめ
持続的な成長を実現するためには、客観的なデータを基に課題を解決できる「データ活用人材」の確保が必要不可欠です。しかし、急速なDXの推進によってデータ活用人材は不足しており、外部からの採用だけで必要な人材を確保することは難しくなっています。
データ活用を成功させるためには、自社のビジネスを熟知した社員一人ひとりを育成することが重要です。一部の社員を選抜して教育するだけでは、特定の社員に業務負担が偏り、現場の判断を遅らせる原因になります。全社員がデータを活用する力を身に付けられれば、現場の意思決定スピードや企業競争力を高められるでしょう。
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