2024.05.30
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ビジネスパーソンとして避けては通れないのがビジネス文書の作成です。
しかし、いざビジネス文書を作成するとなったときに、書き方が分からず不安を抱えている人も多いでしょう。
今回は、ビジネス文書の書き方のポイントや基本的な形式を紹介します。
ビジネス文書の例文も紹介しているので、初めてビジネス文書を書く人もぜひ参考にしてみてください。
ビジネス文書の種類
ビジネス文書には、主に以下の3つの種類があります。
1. 社内文書
2. 社外文書
3. 社交文書
それぞれの特徴を詳しく紹介します。
1. 社内文書
社内文書は、社内に対して発信するビジネス文書です。
社外文書や社交文書と異なり、挨拶等を省略して記載するのが一般的です。
2. 社外文書
社外文書は、取引先等の社外に対して送付するビジネス文書です。
社外文書は会社のイメージに影響を与えるため、礼儀正しい文書であることが重要視されます。
3. 社交文書
社交文書は社外向けに発信する、感謝状や挨拶状といった業務とは直接関係のない内容を記載する文書を指します。
社交文書を送ることで、取引先のコミュニケーションを円滑にする目的があります。
【社外向け】ビジネス文書を書くためのポイント
取引先に好印象を与えるビジネス文書を書くためには、冒頭に結論を記載したり、適度に改行したりするといったポイントを押さえておくことが大切です。
ここでは、社外文書を書くためのポイントを紹介します。
なお、ビジネス文書の基本的なポイントであるため、社内向けの文書を書く際にも応用できます。
冒頭に結論を記載する
冒頭に結論がないと、何を伝えたい文書なのかが分かりにくく、読み手にストレスを与えてしまいます。
読み手に好印象を与えるのは、時間をかけずに重要な情報を読み取れる文書です。
ビジネス文書を書く際は、最初に結論を述べ、その後に詳細や結論に至った過程等を記載するようにしましょう。
1文は50~60文字程度に抑える
1文に複数の情報が盛り込まれている長い文章は、読みにくさを感じます。
くわえて、文章が長くなるほど、重要な情報が埋もれやすくなるため、肝心な内容が伝わらなくなってしまうリスクも高まります。
読み手に伝えたい情報を端的に示すためにも、1文は50~60字程度におさまるように意識し、シンプルで分かりやすい文章を書くことを意識しましょう。
適度に改行する
文章がびっしりと並んだ文書は、読み手に圧迫感を与えて、スムーズに読み進めにくくなる傾向があります。
適度に改行し余白をつくることで、同じ情報量でもすっきりと読みやすい文書に仕上げられます。
箇条書きや表を活用する
伝えたい情報が複数あるときは、文章より箇条書きや表を活用した方が視覚的に理解しやすくなります。
例えば、会議やセミナーのお知らせの場合、日時や場所、内容等は箇条書きで記載するのがお勧めです。
また、取引先に自社の商品やプランをいくつか紹介するときは、表を活用して簡単に比較できるようにするのが効果的です。
読み手の負担を減らすためにも、箇条書きや表を活用して要点を簡潔にまとめるようにしましょう。
適切な敬語を使う
誤った敬語を使うと、読み手によくない印象を与えてしまう可能性があります。
自社のイメージダウンを避けるためにも、正しく敬語を使うことが大切です。
以下は間違いやすい敬語の一覧になります。社外文書を書く際は参考にしてください。
間違った敬語 | 正しい敬語 |
御社 | 貴社 |
いつもお世話様です。 | いつもお世話になっております。 |
了解しました。 | 承知しました。/かしこまりました。 |
すみません。 | 申し訳ございません。 |
よろしかったでしょうか。 | よろしいでしょうか。 |
ご拝読ください。 | ご一読ください。/ご覧ください。 |
ご拝受ください。 | ご査収ください。 |
誤字・脱字のチェックをする
ビジネス文書は相手に情報を正確に伝えるものです。
誤字脱字が多い文書では、正しい情報が伝わらなくなってしまいます。
取引先に不信感を与えないためにも、誤字脱字がないか読み返したり、誤字脱字のチェックツールを活用したりしましょう。
ビジネス文書の基本的な形式
ビジネス文書は、基本的な形式を押さえておくとスムーズに書きやすくなります。
ここからは、ビジネス文書の基本的な形式を見ていきましょう。
文書番号
ビジネス文書では、管理しやすいように文書ごとに番号を振って右詰めで記載するのが一般的です。
文書番号は会社によって表記が異なるので、事前に文書番号の管理表等がないかを上司に確認しておきましょう。
なかには、文書番号を省略している会社もあるため、自社のルールに従って記載することが大切です。
発信日
文書の発信日の年月日は、文書番号と同様に右詰めで記載します。
令和〇年〇月〇年と和暦で記載することが多いですが、西暦での表記に統一している会社もあるため事前に確認しておきましょう。
宛名
宛名は発信日より1行下げて左詰めで記載します。
1行目に会社・団体名、2行目には役職名と個人名、敬称を書きます。
社外向けのビジネス文書を書く際は、(株)等の略語を使ったり、名字だけの記載で済ませたりしないようにしましょう。
複数人に対して発信するときは社内向けでは「社員各位」、社外向けは「取引先各位」「お客様各位」といった表現を使います。
発信者
発信者は宛名より1行下げて、正式名称で右詰めに記載します。
会社名、部署名、氏名の順に記載し、必要に応じて社印を押印します。
電話番号やメールアドレス等の連絡先も明記すると親切です。
件名
件名は中央揃えで記載し、本文の趣旨が簡単に理解できるような表現にします。
具体的には「書類送付のご案内」「健康診断のお知らせ」のように記載するのが一般的です。
過去に同じ内容のビジネス文書を送っている場合は、その文書の件名と表現をあわせると読み手が混乱しにくくなります。
前文
件名の下には、文書の内容や送信先との関係に応じて前文を記載します。
前文では、以下のように頭語(「拝啓」等)や時候の挨拶、祝福・感謝の言葉を述べるのが基本です。
拝啓 新陽の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
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なお、前文を書くのは社外向けの文書のみで、社内文書では省略します。
主文
前文の後は、本題となる主文を記載します。
主文の冒頭は「さて」や「この度は」等の起語を使うのが一般的です。
趣旨が正確に伝わるように、分かりやすく簡潔に記載することを意識しましょう。
末文
末文には、主文を締めくくる文章を入れて、趣旨の確認や先方の繁栄を祈る語句を入れます。
文章の最後は、結語として「敬具」等の言葉を右詰めで記載します。
なお、頭語で「拝啓」を使ったときは結語に「敬具」、「前略」のときは「草々」のように決まった組み合わせがあるので注意しましょう。
記書き
箇条書きで要点を伝えた方がよい場合は「記」として記載するのが一般的です。
「記」は中央揃えで記載し、1行空けてから箇条書きを始めます。
最後は「以上」を右端に記載して、本文を締めくくります。
担当者名・連絡先
発信者と別に担当者がいるときは、最後に部署名・担当者名・連絡先を記載します。
省略するケースもあるため、会社のフォーマットにあわせた方がよいでしょう。
社内文書の例文
ここでは、社内文書の実際の例文を用いて書き方のポイントを紹介します。
社内にお知らせを発信するときの例文は以下の通りです。
令和6年5月21日 社員各位 営業部 〇〇〇〇 社内ミーティングのお知らせ
〇〇に関する社内ミーティングを下記の通り実施しますので、対象者はご出席ください。
記 日時:5月28日(火)
なお、参加できない場合は5月24日(金)までに営業部〇〇または〇〇までメールでご連絡ください。 以上
担当:〇〇〇〇 メール:〇〇〇〇@〇〇.co.jp
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社内向けのビジネス文書では、文書の書き出しに時候の挨拶等の前文を記載する必要はありません。
文章中の敬語も必要最低限に抑えて、簡潔に記載することを優先させましょう。
例えば「報告いたします」等の敬語表現は、多用すると読みにくさを感じるため、「報告します」とシンプルに記載するようにしましょう。
社外文書の例文
次に社外向けのビジネス文書の例文を紹介します。
書類送付時に添付する文書の例文は、以下の通りです。
令和6年5月21日 〇〇株式会社 〇〇部 ご担当者様 〇〇株式会社 営業部 〇〇〇〇 書類送付の件
拝啓 新陽の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、〇〇に関する下記の書類を送付いたします。ご査収の程、何卒よろしくお願い申し上げます。なお、ご用命がありましたら担当者がご説明におうかがいいたします。ご遠慮なく、お申し付けください。 敬具 記 お見積書 1部 パンフレット 3部 カタログ 1部 以上
担当:〇〇〇〇 メール:〇〇〇〇@〇〇.co.jp
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社外文書では、誤字脱字や間違った敬語の使用は厳禁です。
取引先によくない印象を与えないためにも、送付前に自社の従業員に対して尊敬語を使っていないか、二重敬語になっていないか等の確認が大切です。
なお、上記はあくまでも例文のため、会社独自の作成ルールがあったり、フォーマットを利用できたりする会社もあるため、作成前に確認しておきましょう。
まとめ
ビジネス文書のなかでも、社外文書は取引先に与える自社のイメージに影響するため、書き方に注意が必要です。
間違った敬語を使ったり誤字脱字があったりすれば、相手からよくない印象をもたれる可能性があります。送付前に何度も確認することが大切です。
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